事故を起こした時、相手側の車が保険未加入や車検切れだった場合どうなる?

2020年3月2日

雪道での車同士の事故

雪道だけではありませんが、クルマ対クルマの事故で相手が保険に入っていなかったりした場合はどうすればいいのでしょうか? 保険未加入といっても、2つのパターンが考えられます。ひとつは任意保険に未加入の場合、もう一つは任意保険だけでなく自賠責保険も未加入の場合です。今回は、この2つパターンについてどうなるのか? 自分を守るためにはどうすればいいのか? を検証していきます。

任意保険に入っていない車や車検切れの車はどのくらい存在するのか?

クルマに乗るのだったら任意保険に加入するのが当たり前と思っている人は非常に多いでしょう。そう思って任意保険に加入しているクルマは約74%に上ります。

任意保険には加入していないものの共済に加入しているクルマが14%あり、合わせて88%のクルマは任意保険か共済に加入していることになります。

しかし、12%のクルマはどちらにも未加入、つまり道路を走っているクルマのうち10台弱に1台が保険に入っていないことになります。



任意保険に加入していないクルマが意外に多いことには驚かされますが、さらに驚くべきは車検切れのクルマが約0.27%も走っていることです。

こちらは400台に1台程度なので、任意保険の未加入車と比べるとはるかに少ないのですが、車検切れイコール自賠責保険も未加入と考えてもいいですから、じつに恐ろしい状態です。

相手が保険も未加入の場合、守ってくれるのは自分の保険

自動車保険

事故の際、相手車両が任意保険に入っていない場合、補償をしてくれるのは基本的には自分の保険しかありません。

もちろん、相手に賠償責任があれば相手は保険の有無に関係なく補償をしなくてはなりませんが、無い袖は振れないと両手を挙げてしまったら、結局は泣き寝入りです。

けがなどについては相手の自賠責保険でカバーされますが、自賠責保険をオーバーした部分については、自分が保険に入っていなければ補償されません。



自動車保険に入る際に、人身傷害補償特約や搭乗者傷害保険、無保険車傷害保険なども契約しておくと万が一の際の安心感が高まります。

これらの特約や保険は人間に対するものだけです。相手が対物保険に入っていなかった場合は、クルマの修理代も自腹になります。

こうしたことを考慮して車両保険も加入しておいたほうがなにかと助かることが多いはずです。

車検切れのクルマと事故になったらどうなるか?

事故の相手車が車検切れで自賠責保険が切れていた場合はどうなるのでしょう。こちらに非がなく、ケガを負った場合でも何の補償もないのでしょうか? 

じつは相手の自賠責保険が切れていた場合は特別に補償される制度があります。

「ひき逃げ事故」や「無保険事故」の被害者を最終的に救済する政府保障事業はという制度があり、これを利用することで自賠責保険までの補償は行われるようになっています。

この請求については損害保険会社や組合(共済の場合)が行いますので、自分の加入している保険や共済の担当者に相談することになります。



自動車保険はトラブルがあったときに、相手に対する支払いをカバーするものと思われがちですが、じつは自分を守るために使えることもあるのです。

保険加入の際はさまざまな状況を考慮して、特約などを選びたいものです。


(諸星陽一)

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