突然の車中泊でも安心。注意点やお役立ちアイテムを紹介

2020年8月13日

車中泊 グッズ

車中泊が目的のドライブだけでなく、渋滞や長距離ドライブで睡眠をとる必要が生じたり、災害時に自宅からクルマに避難するときなどは、緊急避難的に車中泊を行わなくてはならいこともあります。今回は安全かつ快適に車中泊をするためのコツや、常備しておくと便利なアイテムを紹介します。

アイドリングしたままの睡眠はNG。命の危険もある

快適な車中泊でも、ビバーク的な車中泊でも注意するべきことが何点かあります。まず、エンジンを掛けたまま寝てはいけません。すべての都道府県にアイドリング防止条例があるので、エンジンを掛けたままにすることそのものが違法なのですが、それにも増して、条件が揃うと排ガスが車内に入り込んで一酸化炭素中毒などを引き起こす危険性があるからです。

また、エコノミークラス症候群(ロングフライト血栓症)にも注意が必要です。日本旅行医学会では、車中泊時に関するいくつかの注意点を上げています。寝ることについては、寝る前に十分な水分(ミネラルウォーターや薄いお茶)を取り、ゆったりとした服装で、足は組まず、睡眠薬は使用しない(不自然な姿勢で寝る可能性がある)、数人で寝る場合は女性や高齢者をドア側にする、となっています。

このほか、1時間ごとにかかとやつま先の上下運動や腹式呼吸をするとありますが、寝てしまうとなかなか難しいかもしれません。4~5時間ごとに歩くという項目があるので、天気が悪くないならこまめに目覚ましを掛けて、ときどき運動するのが良さそうです。運動ができないのであれば、やはり1時間ごとにかかとやつま先の運動や腹式呼吸を心がけましょう。

車中泊イメージ

常備しておくと便利なミネラルウォーターや寝袋

前項にも書いたとおり、ミネラルウォーターやお茶などの水分は大切です。よく、オーバーヒートしたときやウインドウウォッシャー液に使えるからと、ペットボトルなどに水道水を詰めて積んでいる人がいますが、どうせ積むなら飲める水を積みましょう。



冬場の車中泊は寒さとの戦いです。快適に寝る、ビバークする、どちらにしても寝袋があるとかなり条件がよくなります。緊急用の銀色や金色の蒸着シートもビバーク用としては有効でしょうが、寝袋のような保温性や快適性は見込めません。また、エコノミークラス症候群を予防するためのグッズとして有効とされるのが、着圧ソックスとか弾性ソックスといわれるものです。前述の日本旅行医学会によれば、膝下を締め付けることで血栓の発生を防止できるとのこと。ただし、膝上までのものは車中泊ではかえって危険ということなので、注意が必要です。

床をフラットにするマットや防虫グッズにも注目

車中泊を快適に過ごすために役立ちそうなアイテムもいくつかご紹介しましょう。まずミニバンなどで使えるのがシートのすき間を埋めて、フラットなスペースを作るためのマットやスペーサーです。クルマのシートは完全なフラットにすることができないので、こうしたグッズを用意するとかなり楽に過ごせるものです。

夜などは窓やサンルーフを開けておけば熱気や湿気が逃げて快適になりますが、ちょっと荒業なDIYとして、網戸のネットを養生テープなどで貼り付けておくと、車内に虫が入り込むのを防げます。貼り付けるときに新聞紙を折ってパッキンがわりにするといいようです。作業している間に車内に虫が入ってしまうことも多いので、完成したところで蚊を撃退するスプレーなどを使えば、快適なベッドルームができあがります。ただし、雨に弱いのが難点です。

さらなる快適さを求めるなら、クルマの4カ所のジャッキアップポイントにジャッキをかけてしまうことです。ジャッキで固定してしまえば、寝返りを打ってもクルマが揺れることがなく、快適な睡眠を得ることができます。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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