クルマのボディカラー選びで注意すべきポイントは?

2021年2月9日

クルマ ボディカラー

クルマを買うときに悩むのがボディカラーではないでしょうか? 赤いクルマが欲しい……でスタートするパターンなら色では悩まないでしょうが、こんな選び方をする人は稀です。SUVが欲しいとか、ミニバンが欲しいという普通の選び方だと、色選びで迷うことは少なくないはず。クルマの色選びで注意するポイントについて解説します。

下取り価格を気にするなら定番の人気色で選ぶのが無難

ヤリス

クルマのボディカラーは標準色の場合、どの色を買っても価格は基本同じです。ところがこれが下取りになると値段が大きく変わってきます。例えば、特別色と言われるオプションのボディカラーは追加料金が加算されますが、下取りでは購入時の差額を上回る査定額となることもあります。

つまり、乗り換え時の下取り価格を優先するならば人気色、下取り価格が高いクルマを選ぶのが基本。車種にもよりますが、ほとんどの場合はホワイトかブラックが人気色です。ホワイト系かブラック系でも特別色が設定されていれば、それを選んだほうが下取りがいいことがあります。たとえば、トヨタ・アルファードの場合、標準色のブラックと特別色のスパークリングブラックパールクリスタルシャイン(オプション価格は税込み3万3000円)で、下取り価格で5万円高ければ1万5000円の得をしたことになります。

とくに、そのクルマのイメージカラーが定着している場合は、ボディカラーによって下取り価格が大幅に変わることがあります。たとえばフェラーリなどは、圧倒的に赤いボディカラーが人気で、車種によってはほかのカラーと数10万円もの価格差が発生することもあります。このため、別の色(たとえば黒い)フェラーリに乗りたい人は、赤いボディを買って黒でフルラッピングすることもあるほど。フルラッピングしておけば、ボディに付くキズを防止することもでき一石二鳥というわけです。

汚れが目立たない、キズが目立たない、安全など機能で選ぶ

クルマを洗うのが面倒だから汚れが目立たない色のクルマに乗りたいという人も多く見られます。そうした方におすすめなのが、シルバーやグレーといった中間色、そして茶系(ベージュ系)やゴールド系です。とくに茶系(ベージュ系)やゴールド系は汚れが目立ちにくい傾向にあります。安全面を重視したいという方は、黄色や白がおすすめです。黄色や白、オレンジなどは膨張色と言われクルマが大きく見え、目立つので安全性が高いと言われます。ただし、私の経験上でいうと黄色や蛍光色は虫が寄ってきやすいという傾向があるので、アウトドアレジャーに出かける人には向かないかもしれません。

また、黒のソリッドカラーなどは塗膜そのものが柔らかくキズが付きやすいと言われます。日産ではその欠点を克服するためにスクラッチシールドという塗装方法を開発。ただしスクラッチシールドは、塗装の修復にコストがかかるため、板金塗装などは費用が高くなるそうです。塗料にキラキラ光る粉末を混ぜて光沢感を増す塗装も人気で、メタリックはアルミ粉、マイカやパールは雲母粉に酸化チタン被膜を生成したものが使われます。

下取り価値より自分の好きな色を選んでほしい

日本人はクルマを買うときに下取り価格を重視する傾向があります。しかし、せっかくルマを買うのであれば自分の好きな色やラッキーカラーや、なによりもそのクルマに似合うと思った色を選んだほうが楽しいのではないでしょうか? 確かに下取り価格は気になりますが、乗っているときの幸せ感を重視したカーライフを楽しんでもらいたいと私は思います。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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