夏タイヤに戻す時期・タイミングはどうやって判断する?

2021年3月4日

夏タイヤへの交換時期

スタッドレスタイヤの季節が終わる時期は地域によって異なりますが、例えば関東地区だとどのくらいが目安になるのでしょうか? 夏タイヤで雪が降ると右往左往してしまいますが、スタッドレスタイヤは雪が降ってなくても使うことができます。とはいえ、雪が降らない時期になったら夏タイヤに戻した方が、安全性は高まり、経済面でもお得になります。

桜が満開になった1週間後を目安にしよう

初雪はニュースになりますが、終雪はニュースにならないため、あまり注目されません。しかし、スタッドレスタイヤから夏タイヤに交換するタイミングを知るためには重要です。例えば東京の平均的な終雪は3月11日となっています。では3月11日くらいになったら、夏タイヤに交換してしまっていいのか? というと一概にそうとは言い切れません。東京では3月末に雪が降ることもありますし、4月に入ってからも降ることがあります。

そこで目安にしたいのが桜の開花です。都内でも桜が咲いている真っ盛りのときに雪が降ったことはありますので、桜の満開から1週間後を目安とすればいいでしょう。となるとだいたい4月中旬ということになります。ただし落とし穴がありますので次のセクションを参考にして下さい。

遠出や山道を走る予定があるかも確認しておこう

自分の住んでいる地域では雪が降らない時期になったとしても、出かけた先で雪に降られたら、「もう少しスタッドレスタイヤを履いておくべきだった」と後悔することになります。遠出の可能性のある人は、自分が走りそうなエリアで桜の満開後1週間が過ぎているか?を確認しておきましょう。

レジャーで出かける場合、日帰りならば天気予報をチェックしておけばまず心配ありませんが、宿泊を伴う場合はやはり桜の満開を規準に考えたほうがいいでしょう。また、峠越えで目的地に行く際は途中で雪が降ることもあるので、目的地だけではなく、通過地点も考慮することが大切です。

緊急用に常備するなら布製チェーンがおすすめ

夏タイヤへの交換時期

それでも季節外れの雪が降る可能性が消えるわけではありません。そんなときに役立つのが布製のチェーンです。もちろん、金属チェーンや樹脂チェーンはさらに実用的ですが、収納時のサイズが大きくじゃまになりがちです。布製チェーンは小さく収納できるので非常用として最適です。

走行状況によるものの、布製チェーンは使用後に洗濯洗剤で洗って干して乾燥させてから収納すれば、一般的には数回にわたって使用できます。雪や氷がないところでは使わないのが基本ですので、雪道を脱したら取り外すのが長持ちさせるコツです。取り外した布製チェーンはドロドロに汚れているので、元のケースに入れるのが手間になります。大きめのビニール袋と軍手もしくはゴム手袋を用意しておくことをおすすめします。サイズやタイプによって価格が異なり、6000円強(軽自動車用)~2万5000円程度(大径ハイパフォーマンス車用)で販売されています。

また、スプレーチェーンと言われるものもあります。これはタイヤのトレッドに吹き付けることで、一時的に雪道でのグリップを向上させるものです。残念ながらスプレーチェーンのテストを行ったことはありませんが、同業者が使用したらそれなりにグリップしたとのことでした。数種類が販売されていますが、北欧など雪深い国の製品のほうが信用できそうです。「タイヤ○本分に使用可能」、「○○km走行可能」などと記載されているので、多くのタイヤに使えて走行距離が長いものがいいでしょう。ただ、タイヤ本体に対するダメージがどれくらいあるのかは不明です。あくまでも緊急用と考えたほうがいいでしょう。スプレーチェーンは1000~4000円程度で販売されています。

諸星陽一
  • 諸星陽一
  • 日本自動車ジャーナリスト協会(外部リンク)
  • 自動車ジャーナリストとして専門誌やライフ誌での執筆活動をはじめ、安全運転のインストラクターも務める。1992年~99年まで富士スピードウェイにてRX-7のレースに参戦。セルフメンテナンス記事も得意分野。福祉車両の数少ない専門家の一人でもある。

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