デジタルアウターミラーは未来のミラーになり得るか

2019年2月21日

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新型のレクサスESには世界初のデジタルアウターミラーが採用されました。このミラーのメリットやデメリットはどういうものなのでしょうか? またデジタルアウターミラーは未来のミラーとなり得るのでしょうか? 最先端の技術について考えていきます。

デジタルアウターミラーってそもそも何? 何ができるの?

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レクサスESに採用されたデジタルアウターミラーは従来のドアミラーがあった場所にカメラを装着、車内のAピラー付け根部分に液晶モニターを配置しています。基本的な構成はこれだけです。カメラの位置もモニターの位置も試行錯誤の途中で、現状が正解ではないとレクサスの開発者も言っていました。

モニターに映し出せる範囲が従来のドアミラーと同じならば、カメラの位置はどこでも問題ありませんが、デザイン的に従来のドアミラーのある位置に装着するのがスッキリしやすいですし、従来のドアミラーを採用するグレードとデジタルアウターミラーを採用するグレードが混在する場合は、従来のドアミラーと同じ位置に装着したほうがデザイン的に作りやすいでしょう。

レクサスESのモニターの位置はかなり後付け感があるものです。しかし、これもデジタルアウターミラー装着車と従来のドアミラー装着車が混在する車種ではしかたないことでしょう。専用デザインを行えばコストアップになりますし、デジタルアウターミラーを基本にデザインすれば、今度は従来のドアミラー車のデザインがおかしくなります。

デジタルアウターミラーのメリットは何?

デジタルアウターミラー

従来のドアミラー、つまり物理ミラーでは暗いときは暗いままの風景ですが、デジタルアウターミラーでは明るさを調整してより明確にすることができます。また、雨のときは従来のドアミラーだとミラーの鏡面とサイドウインドウのどちらかに水滴が付くと視界を妨げますが、デジタルアウターミラーではカメラに水滴が付かない限り視界を妨げることはありません。そしてカメラには水滴が付きにくいような工夫がなされていますので、視界確保の面では非常に優れています。そして、レーンチェンジ時や後退時などに画角を変更することで、確認できる範囲を選べるようになっていることも大きな利点です。

デジタルアウターミラーのデメリットは何?

レクサスESのデジタルアウターミラーを見ると、もっとも大きなデメリットはインテリアのデザインだと言えます(もちろんそれぞれ意見はあるでしょうが)。この後付け感はどうにもぬぐえないものとなっています。物理ミラーの場合は身体を動かすことで見える範囲を調整できますが、デジタルアウターミラーはそれができません。たとえば車線変更の際に身体を前方に動かして、後続車の有無の確認などが可能ですが、デジタルアウターミラーではそれができません。これらは今後の課題でしょうが、たとえばクルマ側に人間を監視するカメラを取り付け、人の動きに合わせてデジタルアウターミラーが映す範囲を変更することなどで解決するでしょう。

私が使った印象ではすこし情報が入り過ぎてきて疲れる感じがしました。ミラーに映る虚像とモニターに映る映像だと、映像のほうがずっと情報が多く感じて人間の脳が処理しきれないような気がします。ただし、私は物理ミラーを35年以上使い続けてきています。これからクルマの運転をする人がデジタルアウターミラーで慣れてくるのとは違います。その場合はもしかしたらデジタルアウターミラーのほうがずっと使いやすいのかもしれません。


(諸星陽一)

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