ドイツ車はしっかりしているという印象がありますが?

2019年6月3日

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ドイツは日本と並んで工業国として栄えてきました。その技術力の高さは世界的にも認められていて、さまざまな工業製品が世界中で高い評価を受けています。クルマにしてもメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、アウディといったメジャーどころが揃っています。そして、ドイツ車イコールしっかりしている……というイメージがあるのも確かです。

先入観の部分と本当の部分

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ドイツの工業製品について日本人は先入観としていいと思っている部分があります。それは二度の世界大戦におけるドイツ軍の兵器の性能の高さをはじめとして、さまざまなドイツ製品を見てきたなかで生まれ、ドイツ製品について学び、ドイツ製品を模倣してきたなかで染みついたものいえます。

一方、冷静にクルマをチェックすると「本当にドイツ車ってしっかりしているな」と感じる部分もあります。たとえばドアのヒンジを見ると、多くのドイツ車は鋳物のしっかりした製品が使われていますが、国産車はほとんどがプレス部品となっています。このヒンジの違いだけでもドアを開け閉めしたときのしっかり感が違ってきます。

しっかりしていることはいいことなのか?

工業製品や機械としてしっかりしているのはいいことであること確かです。しかし、それが価格を引き上がることになっていたら、ユーザーのためにはなりません。どこの部分にコストをかけて、どこの部分のコストを削るか? これは工業製品に限らず商品が持つ永遠のテーマなのです。そして、どこにコストをかけたものがいい物なのか? は人によって評価が異なります。ドアの開閉音に価値を見出す人もいるでしょうし、デザインに価値を見出す人もいるでしょう。

ほかの外国車はどうなのか?

たとえばイメージとしてイタリア車は壊れやすいというようなことが言われますが、それは確かなのでしょうか? 私はイタリアの工業製品の信頼性が低いとは思えません。世界中の自動車メーカーやレーシングチームで高い信頼性を得ているブレンボはイタリアの製品です。クルマのなかでもっとも信頼性が要求されるブレーキのなかでも一流と言われる製品がイタリア製なのです。

フランス車はオシャレでファッショナブルだと考える人がいます。たしかにそうしたクルマも存在しますが、フランス車がオシャレだと感じる多くの人はフランス=パリのイメージを持っているからです。じつはフランスはヨーロッパのなかでもトップクラスの農業国で、モータースポーツ好きの国民性。スポーティなクルマもたくさん存在しています。

クルマはそうした先入観とかイメージが先行しがちなものですが、それはそれで楽しめばいい部分なのです。ただ、日本車にはとてもいい部分がたくさんあって、世界中の人が日本車を欲しがっているという事実も忘れないようにして下さい。


(諸星陽一)

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