ダイハツ純正 , 15104-B2011 オイルストレーナーSUB-ASSY(Oリング付き)
タイミングチェーンカバーの中に設置されるKFエンジン用のオイルストレーナー、俗に言うエンジンオイル吸い取りパイプです。
四輪では普通はこれ、全金属製で造られオイルパン側の先端あたりにゴミ取りの網が設置されているのがオーソドックスなタイプなのですが、軽量化もあるのだろうがコストダウンが目的なのか、このKFエンジンではなんと樹脂でできており、いくら耐熱性の高いポリアミド6(PA6-GF30)とはいっても、いかがなものかと思われます。
しかもゴミ取り網はストレーナー内部の最奥となる上部にあり、もし目詰まりしても清掃はできずに新品部品への交換が前提のようです。
ところが先にお試しでやったオイルパンの液体ガスケット塗り直し作業にて判明しましたが、オイルストレーナーをタイミングチェーンカバーへ固定している2本のボルトのうち、上側のボルトはオイルパンを剥いだだけではアクセスできず、スラッジや目詰まり等でオイルストレーナーを交換しようと思えば、なんとタイミングチェーンカバーまで外さないと交換できない欠陥! ともいえる構造でした。
これでは少しでもオイル管理が悪かったりしてスラッジが発生したり、エンジンオイルが劣化により酸化したりすれば(新品のエンジンオイルは弱アルカリ性)、この樹脂でできたオイルストレーナーを詰まらせたり、もしくは酸を浴びてもろくなりボロボロになることも考えられます。
当方のコンテでは30万km直前まで走るも、モチュールの8100エクセス 5W-40のエンジンオイルを3000km弱での交換のおかげなのかスラッジ等は全くありませんでしたが、オイル管理が悪いお車だとスラッジが発生して早々にこのオイルストレーナーを詰まらせ、油圧低下を引き起こしそうです。最悪エンジンブローでしょうか。
オイルパンを剥がしてストレーナー清掃という手はもちろん使えず、タイミングチェーン交換とほぼ同じレベルの、右マウントを取り外し、冷却水LLCクーラントまで抜き取り、ウォータポンプを取り外してから、タイミングチェーンカバーを取り外してのオイルストレーナー交換という、超高額な作業工賃が発生しそうな修理となっちゃいます。
はっきり言ってこんな構造と材質、メンテナンスのことなど全く考えていない、欠陥だと私はここではっきりと断言しておきます。
後に取り上げる予定のタイミングチェーン交換とともに、コンピュータでの机上の設計だけを用いて考えたのか、アホなダイハツのエンジン設計者が考えたこのKFエンジン、
オイルストレーナーやタイミングチェーン交換に際し、交換部品代に対してこんな大掛かりな分解組み立て作業が必要な設計をしている時点でかなりアホだと思うが、これを設計した奴らはそもそも分解整備作業などしたことのない連中なのか、もっと悪く考えれば低コスト化のためにメンテナンス性が犠牲になったのかのどちらかでしょう。
タイミングチェーンだから切れなくて交換不要だから、廃車まで1回もここを分解組立する必要はないと机上で思ったのだろうが、そもそもタイミングチェーンカバーの封に液体ガスケットを用い、しかも最悪なことに接着面を高熱の発するエンジンブロック側にするという時点で、マヌケだと思われても仕方ないですね。
案の定、KFエンジンの登場と共にオイル漏れトラブル多発。最悪エンジン載せ替えまでしたりして後処理にかなりな費用が掛かったに違いありません。なぜエンジンブロックの壁をタイミングチェーン側まで極力延長し、エンジンの右端で封をする構造に出来なかったのか不思議でしょうがないですが、ひとえに低コストで作るためなのでしょうか?
当方の1988年の軽二輪のCD250Uのバイクでは、クランクケースの接合面は薄い紙みたいなガスケットで封がなされています。まあガスケットの材質はただの紙ではないだろうが、30年前でもアルミ製の二輪のエンジンパーツでさえ平面度が高くて液体ガスケットなど必要もないので、オイル漏れなど未だにないです。その点四輪のエンジンパーツは二輪に比べ接合面などの平面度がかなり劣っていると聞きました。
ということで良く知られているKFエンジンの欠点に腹立たしくてつい愚痴ってしまったが、KFエンジンのお乗りの皆さま、エンジンオイル交換は1万kmや2万kmで良いとほざいているヤフー知恵袋などのバカ素人回答者の意見などは完全に無視し、エンジンオイル交換は、この高温多湿でストップゴーやチョイ乗りが多い日本では、必ずシビアコンデション以内の条件! で行ってくださいね。
もしエンジン内にスラッジなど発生させたり、タイミングチェーンの駒が摩耗して伸びてしまい、その結果としてバルブタイミングが大幅に狂ってエンジンチェックランプが灯ったら、排ガス検査も含めて車検にも通らなくなり、多大な修理費用がかかってあとあと大変なことになりますので。
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新品のタイミングチェーンカバーに装着する部品一式。ウォータポンプのガスケットを除き先に装着します。
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チェーンカバーに取り付けた樹脂製のオイルストレーナー。上側のボルトがオイルパンからでは届きません。
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材質はPA6-GF30。上下で接着されていてこの辺りの内部に網があります。右はオイルポンプです。
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オイルポンプ部分は3本のネジ留めで、まず固着してます。古い当方のもこれを使っても悪戦苦闘しました。
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オイルパンを剥いだところ。クランクシャフトが鎮座して、ここからでは上側のボルトが外せませんでした。
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オイルパンを初めてはぎ取ったところを即撮影。29万km走行でも当方のは幸いこのように綺麗でした。
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