
44 晩翠橋 ばんすいきょう 128.5m
訪問日 令和4年5月4日
完成 昭和7年(1932)7月

昭和7年完成という、現存する那珂川に架かる橋の中で、最も長い歴史をもつ橋です。太平洋戦争以前に架けられた橋で、現存するのは古い順に「晩翠橋(昭和7年)」「那珂橋(昭和8年)」「境橋(昭和12年)」の3本です。旧国道4号線に架けられていて、首都圏と東北地方を結ぶ重要な橋だったようです。河川敷に降りて見上げる美しいアーチが印象に残る橋です。現在の橋は5代目となり、初代は明治17年(1884)10月に架けられていたそうです。また、平成14年(2002)には、歴史的土木施設として土木学会推奨遺産に認定されたとのことです。
以下の7枚の写真は、10月下旬の紅葉が始まった時期に再訪して、河川敷に降りて撮影した写真です。

全体の姿

個人的に、一つ一つの鋲が美しいと思うのですが、いかかでしょうか。

橋の近くに、この橋の歴史を紹介する案内板がありました。

初代の橋 明治17年(1884)10月 木橋

2代目 明治27年(1894)7月 木橋
日清戦争が始まった年ですね。

3代目 明治41年(1908)11月 木橋
日露戦争が終わった3年後です。

4代目 大正12年(1923)7月 木橋
この年の9月1日には、関東大震災がありました。
4代目までの橋は、現在の橋よりも約70m上流に架けられていたそうです。(詳細は後述)

袂には、土木学会推奨土木遺産のプレートもありました。

橋の上からは、比較的近い距離にJRの橋梁が見えます。
とても美しいこの橋は、ライトアップされる時期もあるようです。水戸からでは、なかなか夜に訪問することは難しそうです。
・旧晩翠橋 ばんすいきょう跡
訪問日 令和4年8月16日

現在の橋の約70m上流、南側になります。

5代目の橋が見えます。

河川敷から見上げたり

橋の上から眺めたり

近くから見たりと、いろいろな角度で見てみました。

残念ながら、北側の遺構は見つけられませんでした。

現在の橋が完成する以前は、黒磯市街からこの道を通って東北に向かっていたことがうかがえました。
45 那珂川橋なかがわばし138.2m
訪問日 令和4年5月4日
完成 昭和49年(1974)

東北自動車道の橋ですが、近くに行ける道路が見つからず、袂の写真を撮影するのがやっとでした。近くの道路脇にCBを停めて、藪漕ぎのように歩いてやっと近づいたという感じです。
常磐自動車道に架けられている橋も同じ名称です。

薮の向こうに自動車道が見えます。

緑色の看板には「那須 黒磯 出口500m」と記されているポイントです。
46 りんどう大橋 りんどうおおはし 462.0m
訪問日 令和4年5月4日
完成 平成14年(2002)3月

下流側の晩翠橋と、上流側の那須高原大橋との間は約9kmあり、その区間の往来の利便性を高めるために架けられたという背景がある橋です。名称が一般公募で決められたということからも、地元の方々の歓迎ぶりもうかがえます。

明るい緑色で塗られ、二つのV字の橋脚で結ばれています。この形式の橋としては、国内最大級とのことです。

遠くに見えていた那須連峰の山々。いよいよ、ゴールの深山ダムが近づいてきたようです。
次回は「那須高原大橋」「恒明橋」「阿油沢橋」「那珂川橋(跡)」です。
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那珂川 橋巡り | 日記
Posted at
2022/12/11 10:48:26