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2013年03月16日

ものづくり中部

ものづくり中部 少しさかのぼって、木曜日の話になります。

中日新聞社主催の講演会「The Center of Technology(航空宇宙分野講演会)」へ行ってきました。
事前の申し込み案内が、2回も新聞に載ったことから、「多分、定員割れしているのだろう」とおもっていましたが、なんと定員の2倍もの申し込みがあったそうです。
会場も、大ホールに加え、その横の小ホールもつなげて使用しなければ収容できないほど。

私は現地に開場すぐくらいに到着したのですが、既に満席に近い状態。
仕事で行く講演会は、たいてい後ろのほうから席が埋まりますが(汗)、今回は一番後ろが少し空いているだけでした。

講師は、大同大学学長でJAXA顧問の澤岡昭氏です。
氏は、材料工学の専門家だそうで、今回の講演内容もその視点からの話が中心でした。

前半は航空分野。
中部地区は、日本全体の航空宇宙産業の約50%を担っているのだとか。
すごいですね、中部!

今の最新の航空機、特に話題なのはボーイング787。
この機体は炭素を含んだFRP(CFRP)でできているそうですが、その何分の一かは、この中部地域で作られているのだそうです。

ただ、一方でちょっとコワい話も。
CFRPは耐久性に問題があるかもしれないと。
一応、厳しい耐久テストを経ているので、今すぐどうにかなるということではないそうですが、微細な振動が長期間続き、金属疲労のような状態になって折れてしまう可能性も、ないわけではないそうです。

その中でちょっと意外な話が。
ほとんどの飛行機はジュラルミンでできていますが、その接続は今でもリベットが使われているそうです。
私は電気溶接だとばかり思っていました。
なんでも、ジュラルミンは溶接が出来ないのだそうです。

実は、以前にドダイを作っているときに、みん友のおつるさんと情報交換をしていました。
その中でおつるさんから、「リベットを再現してみてはどうか」という提案をいただきました。
そのとき私は「リベットは過去の遺物ではないだろうか。宇宙世紀ではなおさらではないだろうか」と単純に思ってしまいました。
無知とは恐ろしいものです。
おつるさん、その節は大変失礼しましたm(__)m


後半は宇宙分野の講演です。
話の中心はこれまでの日本の宇宙分野の歴史。
中にはこんな話も。

「日本の宇宙開発・ロケット開発の父」とも言われる糸川博士。
当初はペンシルロケットの開発から始めたのですが、4回続けて失敗してしまいました。
1回目2回目の時は世間も応援してくれたのですが、その後は批判論調へ変わっていきました。
そのとき、朝日新聞からは「糸川はペテン師である」とまで書かれたそうです。
10年くらい経った後、文芸春秋にそのときの裏話として、その朝日の記者と糸川博士は、銀座のママを取り合っていたのだとか(笑)

また、大阪のおっちゃんたちが作ったということで一時話題となった人工衛星「まいど1号」。
実はそのほとんどをJAXAの技術者が作ったそうです。
また、半年程度で地元からもすっかり忘れ去られてしまったとか。
寂しいものですね。

こんな話も。
現在はスペースシャトルも引退してしまい、宇宙へ人が行くための手段はロシアのソユーズのみになってしまいました。
でもそのためのコストがバカ高い。
なぜか。
ロシアのロケット製造技術者が高齢化し、かつ後継者がいないのだそうです。
だから今いる技術者に高い給料を払って残ってもらって、どうにかつないでいる状態なのだそうです。

うーむ、そんな綱渡りだったとは((((;゜Д゜))))

約1時間半の講演は、あっという間に終わってしまいました。
司会者からは、第2回第3回も開催予定とのアナウンスがありました。
また応募しなきゃ!

ちなみにこちら↓は、会場の隅に飾ってあったChubuSat-1(金シャチ1号)のレプリカです。



そして今日。
ちまたで話題(?)のパンスターズ彗星の観測をしました。
写真はこちら!

残念ながら、黄砂に阻まれて観測できませんでしたorz
明日も天気はいいらしいので、もう一度チャレンジしてみようかな。
ブログ一覧 | 宇宙ネタ | 趣味
Posted at 2013/03/16 22:42:26

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この記事へのコメント

2013年3月16日 23:53
最近の飛行機の部材の接合は接着剤が主流と聞いた覚えがありますが、リベットもあるんですね。

mixiのお友達に「宇宙用心棒」なんてふざけたハンドルネームの方がいらっしゃるんですが、この方がJAXAのOBです。さすがに博識な方です。

何だか世界中が足元の経済ばかり気にする世の中になってしまって、宇宙に夢を馳せるなんて余裕がなくなってしまったのが寂しいですよね。
ま、冷戦期の国威発揚のための宇宙開発競争よりいいと考えれば、それも良しか。
コメントへの返答
2013年3月17日 15:52
あ、接着剤もあるようなことを言ってましたね。
成田のオッサンさんは、私の中では飛行機モデラーというイメージですが、意外とこのあたりの知識は盲点だったりするのでしょうか。

宇宙用心棒さんですか。
一度お話を聞いてみたいですね。いろんな裏話が聞けそう♪

>宇宙に夢を馳せるなんて余裕がなくなってしまった

ある意味そうなんですが、宇宙開発って本来は夢だけじゃないはずなんですけどね~。
どうしても国威発揚的なベースがないと、開発が進まないようですが、本当は人類が次のステージへ行くための重要なステップのはずなんですが。
技術開発然り、資源調達然り、あるいは人間の能力開発然り。
宇宙に行くと、地上の数倍のスピードで作業が出来るようになるそうですよ。
2013年3月17日 2:13
こんばんは

とても有意義なお話を聞けたようで、羨ましく思います。
話題になったCFRP、少し前までバイクの社外マフラーの
サイレンサー部分の素材として人気でしたが、経年劣化で
割れやすいとの理由でいまや廃れてしまいました。
またFRPに代わる素材としてグライダーにも使用された
ことがありましたがやはり紫外線で劣化が進むことが
判って、使われなくなってますね。
ゴルフクラブのシャフトにも使われましたが、突然折れる
ことがあるそうです。
CFRPでよく目にするのはF1のボディでしょうか。
あちらは劣化する前に引退でしょうし、全て自己責任の世界
ですからね。

ロケットがない・・・というのはここ数年深刻な問題と聞きます。
そんな中、日本のロケットに期待が集まってますね。
日本のロケット、実はすごいんですよ。本体重量に対する
最大積載量の比率が各国の中でもずば抜けて高い、
つまりすごく効率が良いんです。
米ロに比べて有人やってないし予算も少なくて地味なんだけど、
はやぶさと言いかぐやJAXAの皆さん、良い仕事してるんですね。

宇宙世紀を切り開く役割、日本も重要なんですね。
コメントへの返答
2013年3月17日 16:07
こんにちは。

実際に現場で作業などをされた方のお話は、リアリティがあって面白いですね。

ブログに書いたことがら意外にも、GEがCFRPに目をつけたときに、この先生にも声がかかり、そのときに口説き文句に「この事業が成功したら車名をGP(ゼネラルプラスチック)に変えてもいい」というものがあった、という話もされていました。

CFRP、航空機の世界では既に過去の素材だったんですね。
講演の中ではそういった話はなかったような・・・。もしかしてこの先生はまだCFRPに将来性を感じていたりするのかも(´▽`)

それにしてもおつるさんは博学ですね~。
材料光学の世界にもお詳しい。
一体どんなお仕事をされているのでしょうか(^。^)

ロケット、深刻ですね。
アメリカがスペースシャトルの後継機を作れなかったというのが大きいでしょうね。
とりあえずスペースX社に技術移転などをして、しのいでいるようですが。

>最大積載量の比率が各国の中でもずば抜けて高い

そうそう!何かで見たことがあります!
単純な量で言うと、確かロシアのロケットがNo1だった気がしますが、効率という面では日本が世界一なんですよね。

今回の講演では、時間の関係もあってか、これからのロケット開発などの話は聞けませんでしたが、これだけの高い技術を持つ日本ですから、今後の展開にも期待ですね。
とりあえず「はやぶさ2」も予算化されたことですし。

あとは、宇宙開発の意義について、国民的な議論がなされるのを待つばかりです。
でないと、政治の浮き沈みに予算額が流される日々が続いてしまいますもんね。
2013年3月17日 8:01
この講演会、うちの会社でも募集してました。。。
こんなに楽しいないようなら、僕がいけば良かったです。
金融政策で経済は元気になってますが、
やはり「ものづくり」の部分で世界にアピールできる日本でありたいですよね。
コメントへの返答
2013年3月17日 16:13
講師の方は、こうした講演会に慣れているようで、難しい話も噛み砕いて、分かりやすく教えてくれました。

時間さえ許すならあと5時間くらい、聞いてみたいくらいでした(笑)

経済は、既に日本だけの都合ではどうにもならないほどに、グローバル化が進行してしまいましたから、今は「アベノミクス」とか言って浮かれていますが、アメリカの株高に引っ張られている部分もあるのではないかと思っています。

そんなことは置いといて、「日本のものづくり」はしっかりとがっちりと進んでいってほしいですね。
2013年3月19日 11:52
このような技術、各務原中心にまだまだ発表できないものも多いそうですが、日本にはまだまだ“とてつもなさ”がたくさんございます。
心配なのは、ロシアだけでなく、技術者の高齢化そして理系大学の困窮。
国内技術者をもっと優遇しないと、液晶や推進技術みたいに海外流出がどんどん加速されます。先日もパナソニックが撤退しましたし。
そのためには、まずメーカーが利益をきちんと出せるよう、そして日本製品の素晴らしさを知らしめないと。
マスコミの報道に振り回されない教育も必要です。
コメントへの返答
2013年3月19日 23:12
各務原というと、とりあえず思いつくのがキムチだったりします(爆)
「発表できない技術」は、テクノプラザのベンチャー企業のことを指しているのでしょうか。
なにぶん無知なもので、その方たちがどれほどすごい技術を持っていらっしゃるのか、分かりませんorz

ただ言えるのは、日本人は相変わらず勤勉であるということ。
先日も何かで見たのは、年次有給休暇を取る際、日本人だけが「病気」が理由で取るのだとか。
諸外国の方々は休暇=バカンスなどと考えているようで、決して「どうせ休暇など取れないから、病気のときくらい使ってもいいだろう」的な考え方は存在しないようです。

このことの善し悪しの議論はあるでしょうが、勤勉であるということの証左のひとつにはなるのではと感じました。

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