この記事は、
読み物程度の航空工学⑲「横風の限界って?」について書いています。
忙しくて、ネタ用にストックして何日間か漬物にしてたネタ何ですが、タイミングよく
現役曲技飛行パイロットのみん友さんが横風着陸について書いていらっしゃいましたー。
できれば、そちらをご一読の上でこの動画を見て頂けると、更に凄さが増し増しですう。
で、今週アタマはロンドンも台風並みの荒天だったようで、総2階建ての巨大旅客機、AIRBUS A380のダイナミックな横風着陸の動画です。
ココからはマア理屈抜きで読んで頂きたいのですが、滑走路に対して横方向に風が吹いてる時、ヒコーキは普通に機体を水平/滑走路に正対して着陸するコトがデキマセン。風に流されちゃうので。
なので、
・滑走路に正対し風上側の翼を水平より下に下ろす「Wing Low(ウィングロー)」
・機体は水平かつ向きを風上に向けて滑走路に正対しない「Crab Landing(クラブランディング)」
のいずれか、あるいは両方を使います。セスナみたいな小型機は概ねWing Low、大型になる旅客機とかはCrab Landingを使うようです。旅客機がWing Lowを使うと、着陸する前に翼が地面にコンニチワしてエラいコトになります。
ちなみにCrab Lading、直訳すると「カニ着陸」ですが(笑)、要はカニ歩きのように横に進みながら着陸するのでこの名前だそうです。
で、Crab Landing、着陸した瞬間は滑走路に正対してないので、そのままだと滑走路外れてコレまたエラいコトになるので、gear(車輪)が接地した瞬間、リアが流れたクルマのフルカウンターステアよろしくRudder(垂直尾翼の方向舵)をガバチョと切りマス。この辺、ゼヒ注意してご覧ください。この動画では一瞬です。
旅客機になると前輪にステア機構アリマスが、時速300kmで接地してfull loadな状態で使ったら折れてコレまたエラいコトにになるので、Rudderで向き変えマス。
ちなみに、アメリカ空軍のB-52爆撃機、Crab Landingの時にgearだけ滑走路に正対する様向きを変えられる - クルマでいう同位相4WSデスね - 機構がついてるそうです。
1分ですので、お気軽に(笑)ドーゾ。
途中、"Is it Go-around? , Is it Go-around?" って言ってマスが、横風強過ぎて着陸諦めてやり直すだろうと思ったら、よもやの着陸な感デスね。
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Posted at
2020/02/22 22:43:03