前回カローラの歴代モデルの中で相対的に最も高いレベルに達していたのではないかと、7代目E100型を話題にしました。このモデルは全長、全幅、全高、車重と全て前モデルを上回る唯一のカローラでしたが、拡大幅が最も大きかった訳ではなく、トップの座はカローラ9代目、2000年に登場したE120型に譲ります。
特に注目してもらいたいのが、全高が先代1385mmに比べて1470mmと10cm近く背が高くなっていることです(
こちらの表を参照)。カローラを話題とした一回目のブログでも触れたように、全高はスタイリングの面からも他のパラメータに比べて増加しにくいのですが、ここを大幅に拡大してきたことから、E120型がそれまでのカローラと成り立ちを大きく変えてきたことがはっきりと分かります。少し長いですがwikipediaから引用すると、
~プラットフォームやエンジンが一新される。
・「New Century Value」(NCV)という新コンセプトを掲げ、セダンのGT系グレードおよびカローラレビンなどのスポーツモデルは廃止された。
・セダンのエクステリアデザインに関しては、トヨタの欧州デザインスタジオの「EDスクエア」(旧・EPOC)案がベースとなっている。
・フロントグリルのエンブレムはそれまでのカローラ(花冠)マークからNCVを図案化したものに変更。
・FF(前輪駆動)車用のリヤサスペンションは軽量化と合理化、走行安定性向上のため、カップルド・リンク方式のトーションビーム式となり、4WD(4輪駆動)車用にはバイザッハ・アクスル方式のダブルウィッシュボーン式独立懸架となる。
・4ドアセダンのCd値は前期型、中期型、後期型共に0.29を達成した。
・カローラにとっては初の横滑り防止機構(VSC)やトラクション・コントロール(TRC)といった安全装備が採用された。
・搭載するエンジンに関しては、ガソリンエンジンは全て新開発となっており、いずれもVVT-iに対応したDOHC16バルブ機構を採用する。カム駆動はタイミングチェーンを採用している~
私もE120型が登場した際には、その革新ぶりに感銘を受け、曲面を多様して、フラッシュサーフェース化されたエクステリアデザインにはトヨタの本気度が伺われて、個人的には歴代モデルの中では最も好きな一台です(世間一般での人気はそれほどではなかったように思いますが)。
この次のモデルからは、海外と国内ではモデルを作り分けることになり、またカローラ ●●というように、派生モデルで車名を区別して販売されるようになりました。なので、開発における力の入り具合も加味すると、このE120型は「カローラ」というトヨタの中核モデルの、実質的な意味で最後を飾るクルマであったと言えると思います。
Posted at 2012/06/09 22:49:49 | |
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