12.2012年 JR貨物・広島車両所公開 その⑫ DML61系ディーゼルエンジン
投稿日 : 2012年12月03日
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広島車両所工場内に展示されていました、機関車用ディーゼルエンジンです。
ここの展示品には説明が一切なくて、見た目でDD51用かDE10用か私には区別できなくて、どちらのディーゼル機関車のエンジンか分かりません。
またどうやら別の場所にもDD51用のエンジン2基=1両分が展示されていたようですが、こちらは見学を失念しました。
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斜め後ろからも撮影。さすがにバカでかいです。
片側に6気筒、V型になっているので12気筒になります。DD51用向けに当初1000馬力(後に1100馬力)のエンジン2基が搭載されました。DML61型のエンジンです。
排気量は61070cc=61Lと70ccという巨大なものです。
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その後新型エンジンと変速機の開発を含む新型ディーゼル機関車の開発が模索されたものの失敗が相次ぎ、悪評高かった国鉄の労働組合との問題もあって幹線用の新型ディーゼル機関車の開発は断念。
結局DD51が1978年までずっと649両も造られ続けました。
その後はローカル線向けにDE10形も造られたが、こちらはDD51用のディーゼルエンジンを1350馬力にアップして、1基のみ搭載して軽くし許容軸重の低い路線に使われました。
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ここの写真の左側には親子らしき人影が写っていますが、比較するとこのエンジンの大きさが分かると思います。現在の技術なら直噴とかもあり軽量コンパクトにできるはずですね。
そしてこの写真からは巨大な排気口と、両脇にはターボーチャージャのタービンの羽が見えますね。
そう、このエンジンは軽自動車とかでおなじみのターボエンジンでした。
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ここから下4枚の写真はウィキペディアからの借り物ですが、
こちらはJR北海道の石北本線の生田原~金華間を走行している重連のDD51で、旋回窓が特徴のA寒冷地仕様車です。2003年10月撮影。
荷重に弱い液体変速機使用ということもありエンジン本来の出力も使うことができず、しかも勾配に弱いためなのか重連で使用していますね。
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こちらの写真も北海道内ですが、2007.6.4 JR北海道の根室本線 新富士駅で撮影された写真だそうです。電気式ディーゼル機関車のDF200-7号機です。
1962年にDD51が造られ始めてから、JRになってからの1992年に試作機DF200-901号機の登場まで、幹線用の大型の新規ディーゼル機関車は前述のように全く開発されませんでした。
このあいだ実に30年間!のブランクです。
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こちらのDF200形式は、技術の進歩を受け変速機の不要な電気式となりました。機関車内のディーゼル発電機で電気を発電し、それをインバーター装置で三相交流に変換して、1軸320kwの交流モーター6機を駆動します。
総出力1920kwでDD51形式の1.5倍ぐらいのパワーがあります。電気式であるため効率の悪い液体変速機が不要なため、加速力と登坂能力はDD51の比ではないようですよ。
でも直流モーター使用だが、国鉄の代表的電気機関車であるEF65の2550kwの出力よりはまだだいぶん劣っているので、電気機関車並みの走行性能とまではいかないようです。
そしてDF200形式は今のところ北海道内の専用機となっています。 ちなみにこちらの写真は、1999.9.18 JR北海道 室蘭本線 小幌〜礼文間です。
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函館本線と室蘭本線は、ひと昔前の電車特急並みの走行性能を誇る、高速走行で有名な振り子式ディーゼル特急の「スーパー北斗」が走る路線ですね。
DD51けん引の貨物列車では足が遅すぎて、この高速列車の邪魔になるようです。
ちなみにここの写真では、制御付き振り子が効いて先頭車両が大きく傾きつつありますね。
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