
ようやく買うことが出来た新品ホーンが、カリフォルニアからたった5日で到着しましたので早速交換作業を行いました。まずはロングホーンから、これをクルマに繋げてホーンパッドを押すとフォーンと音が鳴り一安心。やはり原因はホーン本体にあったようです。

お次はショートホーンを繋げてテストをすると、こちらも少し高音でファーンと鳴りこちらもOKです。まずはこのショートホーンからボディに取り付ける作業を開始。ブラケットを緩めて古い壊れたホーンを外し、新品ホーンを入れて無事取り付け完了。お次はロングホーンの取り付けですがここで再度テストをすると、何と音が出ません、嘘?もう一度ホーンパッドを押してもやはり無音状態???さっきは鳴ったのに今は鳴りません何故?頭は真っ白どいうことかさっぱり見当が付来ません。参ったぜこれには降参!

仕方がないので、壊れた3本のホーンを部屋に持って帰り暫し観察。新品と古いパーツを比較してみると、どちらも商品名は同じStritone。しかし古い方はMIXOとMade in Franceの刻印が刻まれています。新しい方はMIXOのメーカー名はありません。
そもそも、我が911は本来であればBosch製のRedのダブルホーンが付いているはずですが、例によって何時のオーナーか分かりませんが、壊れて別のメーカーの物を取り付けてしまいました残念。今から16.7年ほど前に純正のホーンではないことを知り交換をしたのですがその時には、このMIXO製のブラックタイプのホーンになってしまいました。それ以前はRedのホーンでしたRedの方がカッコ良いです。因みに赤いMIXO製のホーンは、72年の12月の中旬頃から取り付けられるようになったようです。つまり2.4Lモデルからになる様子ですが、それ以前の2.4L 2.2L (69年2.0Lもかな?)はボッシュ製のが付いていたわけですね。面白いのは、73RSにはMIXOではなくKLAXON製のホーンが取り付けられてた様子です。でも見た目は全く同じ。

とにかく壊れたホーンをどうするか、暫し考えた後まずはショートタイプをバラしてみることにしました。4本のネジを外してそのままの状態にしておき、次に古いロングホーンも同じように4本のネジを外し両方を比較してみました。両方とも同じように見えましたが、明らかに違っている点はロングの方はガスケットが3枚、ショートの方はガスケットが2枚で構成されていました。

ガスケットは両方とも下側のホーン金属部分のサビで、ガスケットにもサビが付着していました。そこでロングホーンのガスケットを上下で変えてみることに。そしてダイヤフラム(共振板)を止めてある四角い金属の反対側のナットを緩めて調整をしてみると、ナットがとてもきつくて緩めることが出来ません。プライヤーで挟み何とか緩め再度締め直して調整をして、ガスケットの位置を慎重に穴の位置を合わせ、ずれないよう他の穴に楊枝を入れてネジを締めて元に戻しました。

元に戻した古いロングホーンをクルマに繋げて再度テスト。願いを込めてホーンパッドを押すと、スカという空気のような音が漏れてきました。今ままで無音の世界でしたがスカという微かなオナラのサウンド。これはもしかしたらと思い、次に音の調整をするナットを時計回転に回して音を鳴らしてみると、今度はコンという金属音に変わりました。スカよりは断然良い、さらに回してみるとコンの音が大きくなりましたがサウンドにはなりません。ナットを目一杯回しても同じ音しか出てきません。そこで今度は時計逆回転に回してナットを緩めてテストをすると、今度は無音です。これではダメなので、また時計回転の方向へ回して何度かテストを繰り返すと、突然ワーンと音が出てきました!やったぜ〜!しかし音は割れていてダメなので、さらにナットを回して音の調整を繰り返しました。そして調整して良い音になったところで終了。うるさいです、でも遂に音が出ました涙です。

こうなったらこっちのもの、要領が分かったのでまずは古いショートホーンに取り掛かります。今回は全てバラしてみることに、この中は半田もコイルも大丈夫な気配。コンタクトポイントも汚れてなくてOK、ウエスで拭いて後はナットで締めて上部は完成。次はホーン本体にある金属の箇所の汚れというかサビの固まったようなモノをカッターを使って削っていきます。そしてこちらも同じように、ガスケットを上下交換、音の調整ナットを今度は中間の位置にセット、後は元に戻して完成。そしてクルマに戻り再度コードを繋げて音を鳴らしてみると、ファーンと一発で鳴りました嬉しい。これで2個共復活しました。ここで迷いましたが、再び先ほど付けた新品ショートホーンと治った古いショートホーンを交換することに。

そして最後の難関、新品ロングのホーンですがこれは不良品かと思い買ったPelicanへメールで連絡し交換をした方が良いと思いましたが、時間もかかるのでメールは出しておき、こちらも思い切ってバラしてみることにしました。

ネジを外し上下に分割して見てみると綺麗です。どこもおかしなところは見て取れません。この新しい方はガスケットが紙製です、古い方はナイロンのようなモノでしたが。上のガスケットをめくっていくとダイヤフラムに行き着きます。2枚目のガスケットを見るとシミのようなものが目につきます。そのガスケットめくるとダイヤフラムのエッジにサビが所々浮いていました。新品なのにサビ?ウエスで拭いていくと綺麗になります、下側にも若干サビが発生していました。両面サビを綺麗に磨き上げ慎重に元に戻します。サビが原因であれば良いなと思い、クルマに行き繋げて鳴らしてみると見事にフオーンと鳴りました。これで3本共全て治った嬉しいです。

これでようやくロングホーンも取り付けが出来ます。ここで試しにロングホーンを鳴らしてみると何と再びコンの音?まったくもう、でもナットを緩めて音は復活。こんなに微妙なのですか?再度両方繋げて音を出してみるとハモっています。でもうるさいです。結局2本とも古いホーンをボディに取り付けました。しかし、新品パーツでで内部にサビとは驚きです、それが原因なのかどうか分かりませんが復活して幸いでした。でも、せっかく買った新品セットが余ってしまった。ヤフオク行きかな?

これが本来付いているはずのボッシュ製のホーン、箱付き当時モノ新品状態だと、こんなバカ高い値段で売りに出ています。欲しいけど絶対に買えません。一方、、、(画像はネットから)

MIXO製の当時モノ(画像はネットから)はボッシュと比べれば、大分値段は安めですがそれでも高いもんです。見えないところですが一度気になると気になります。やっぱり赤・REDのホーンが良いな。今回の騒動ですが、メカさんに来てもらった時、彼が言っていたのが、暖かくなると鳴ったりするんですよねーと言ってましたが、Early911 Registryのフォーラムでもホーントラブルのコメントがあり、それを見ると、ある方の回答ですが自分も冬に突然鳴らなくなったとコメントが書いてありました。私も今回1月の冬に起こったトラブル、今年は東京も例年より寒い日が多く、その影響で音を調整するバネが固まってしまうのかコンタクトポイントなのか???解りませんが、もしかしたらそうなのかもしれません。皆様も、片方だけ鳴っている、という事のないようご確認をしてみては如何でしょうか。
Posted at 2021/02/02 13:53:18 | |
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