
中華ナビの記事を連投しているせいか時々アドバイスを求められます。せっかくなので、この機会に私の知る限りの中華ナビの選び方についてまとめておきたいと思います。
まず大前提として、取り付けるクルマにステアリングリモコンスイッチが装備されているかどうか?これが機種選択に大きく影響します。走行中にタッチパネルで操作するのはとても不便だし、安全運転上も好ましくありません。ステアリングスイッチがなければナビ本体にハードウェアスイッチが付いた機種を選ぶべきです(赤外線リモコンを装備した機種を選ぶ手もあります)。
現行機種の画面解像度はおおむね1024x600ですが、まだ一部800x480のものが残っているので注意が必要。言うまでもなく1024x600の機種を購入すべきです。正面パネルのストレージアクセスは多い方がよく、最低でもGPSカード(=マイクロSDカード)スロット付きを選ぶべきで、USB端子もついていたらなお可です。
車載PCというぐらい、パソコンと同じで本体の機能に関してはどれを買っても大した差はありません。せいぜいDVDプレーヤーを内蔵しているかどうかぐらいの違いです。本体に光学ドライブを内蔵していない機種に外付けDVDプレーヤーを後付けすることも出来ます。また、RDS(Radio Data System)に対応した機種もありますが、日本で実施されていないサービスなので全く価値がありません。
国内市場だとXtronsとPumpkinが有名?です。両社とも日本語のサポートに対応しているし、特にXtronsは相模原に日本法人を構えているのでなんとなく安心感があります。
http://www.xtrons.jp/About/list-19.html
しかし個人的には老舗ブランド、特にJoyingがお勧めです。AliExpress経由の購入になるのとサポートは英語になりますが、英語が苦手ならGoogle翻訳を使ってもいいし、XtronsやPumpkinの日本語サポートだって機械翻訳に毛が生えた程度のものです。そして運が悪かったのかも知れませんが、私はXtrons、Pumpkinともに不良品を掴んだので個人的に印象が良くありません。
http://ja.aliexpress.com/wholesale?catId=0&initiative_id=SB_20160725135724&SearchText=joying
中華ナビには汎用タイプと車種別フィッティングタイプがあります。もし所有されているクルマにフィットする既製品が見つかれば、迷わずそれを選ぶべきです。そうでなくてもいろいろと問題が出てくる中華ナビですから、取り付けの悩みが一つ減るのはわかりやすいメリットになります。ただし、どれを選んでもギボシ圧着程度の配線加工は必要になります。
日本でJoying製品を購入した場合は香港から直送されます。私の購入した製品は良品だったので返品、交換を行っていませんが、万一不良品を掴んだ場合に日本からの返品送料まで負担してもらえるのか?やや心配なところです。とはいえJoyingは出荷前に10回の動作テストを行っているので届いた商品にいきなり重大な不具合があるようなトラブルは考えにくいし、開梱した瞬間に感じる高品質感はXtronsやPumpkin製品のものとは別次元のものだったことも付け加えておきます。
ここで中華ナビのハードウェアについてざっくり触れておきます。見た目はAndroidタブレットが貼りついているようだし、実際それに近いことができるものの、内部的にはnexusなどの携帯用タブレット端末とは似て非なるものです。(おそらく)すべての中華ナビはMCUと呼ばれる中央制御装置を持っていて、AndroidシステムはこのMCUとIO通信をしている関係になります。要するにシステムの中核は常にMCUであり、Androidではないのです。これがGooglePlayMUSICの音がFMラジオの音と混ざって再生されるなどの通常の携帯端末ではありえないガッカリな現象の原因となっています。
普通に使用する分には内部構造を知らなくても困らないけど、カスタムROMを導入するなら適合するハードウェアを選んでおく必要があります。現在XDAで入手できるカスタムROMを使用できるMCUはMTCBとMTCDの2タイプのみです。購入前にMCUバージョンを問い合わせれば、”MTCD-JY-UL124"などの回答が得られるでしょう。この程度の質問にも答えられない販売者から買ってはいけません。そして当然ながらMCUバージョンがMTCB、MTCD以外で始まる中華ナビにはカスタムROMを導入することはできません。
「自分はマニアじゃないから、カスタムROMなんかいらないよ」
と考えるのは誤解で、私を含め、中華ナビにカスタムROMを導入している人の多くはマニアでも何でもなく、標準状態ではあまりにも不便なので仕方なく導入しているのが実情です。
セットになっているものもありますが、バックカメラ、USBカメラ、3Gドングルは本体と一緒に購入しておきましょう。送料分得です。また、アンチグレアの保護フィルムもお勧めです。保護フィルムなしだと操作しづらいし、すぐに手の油が付いて汚い感じになります。
中華ナビ=Android Autoなのか?
違います。別物です。
ちなみに私が5月に購入し、現在も使用しているJoying UQ129はすでに販売されていません。このことからも、いかに凄いスピードで中華ナビのイノベーションが進んでいるかがわかるでしょう。もしかしたら最新の製品はカスタムROMなんか導入しなくても満足できる状態で出荷しているかもしれないし、この記事を参考に選んだ機種が期待外れであっても筆者は一切の責任を負うものではありません。
追記:8月1日
6月遂にAndroidAutoが日本でも使用できるようになっていて、PanasonicのCN-F1Dが対応しています。あまりにも話題にならなくて、うっかりしていました。今まで中華ナビはオンリーワンの存在でしたが、AndroidAuto公式対応機種があるなら素直にそれを買うべきでしょう。私も現在使用しているJoyingが壊れたらAndroidAuto対応機種に買い換える予定です。
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中華ナビ | 日記
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2016/07/26 11:26:39