速旅で行く関東ドライブ

NEXCO中日本が提供する高速道路通行料定額プラン「速旅」というのがあります。
https://hayatabi.c-nexco.co.jp/
（4月21日現在はコロナウイルス感染拡大防止のため新規受付休止中）

3月に岐阜県関市にある父の自宅から神奈川県相模原市の兄の自宅まで宅急便で送りにくい大型の荷物を私のeKクロスで運ぶことになり、以前から気になっていた「速旅」を使うことが出来たのでレポートします。


父の自宅から一番近いのは関IC。ただし関東方面に向かうには遠回りなので美濃加茂ICから乗るべきだがここで問題がある。この速旅は「発着エリア内ICから乗って、周遊エリア内ICで降りる」という条件を満たさなければ定額サービスの対象とならず、事前申し込みが済んでいても通常の通行料金になってしまうという罠が潜んでいる。もしドライブ出発地点から発着エリアICが遠く、そこまで高速道路を使用する場合はいったん発着エリア付近で降りて、再度発着エリア内のETCゲートをくぐらなければならない。今回は発着エリア内ICである小牧東まで一般道で移動することにした。


今回は乗り放題＋SA・PAお買物券付きドライブプランを選んだため、5,000円分の金券がついてきた。ついてきたと言っても事前に必要書類をプリントアウトして指定SA内コンシェルジュカウンターで引き換えないといけない。つまり、ETCカードおよび車載器を持っていて速旅会員にアカウント登録して必要書類を印刷できる初歩的ITスキルがあり、プリンターを所有していて（コンビニでも印刷できるが）発着エリア→周遊エリア→発着エリアのルールを理解できる人じゃないと使えない、一見お得に見えるが割とハードルが高いプランなのだ。単純な乗り放題と勘違いして利用条件を満たすことが出来ず、結果的に通常の通行料を請求されてしまう人も実際いるんじゃないかと思う。


今回は浜松SAで商品券を受け取りここで食事をとるつもりだったが、浜松にはレストランが無いから商品券で食事は出来ないというのも予定外だった。は？浜松SAって結構な規模だしレストランが無いことはないでしょ？と思ったらフードコートはレストランではないのだと。要するにこのお買物券で飲食できるのはNEXCO中日本直営レストランに限られるのだ。確かに良く見ればそう書いてあった。無論お土産品の購入ならほとんどのSAで利用できる。


また、ETCゲートを通過したときの料金表示は速旅プラン使用中でも通常の通行料金が表示される。DIU-A050に記録された料金も通常料金で、利用者はドライブ中に現在割引が適用されているとの確証を得る手段はない。もともとかなりトリッキーな(笑)割引サービスだから結構不安になる。


「せっかく来たのだから」と2日目は静岡で炭焼きレストランさわやかへ立ち寄り、アラフィフのおっさん二人で生焼けのハンバーグを食べた。頼めばちゃんと中まで焼いてくれるとは後で知ったが、もう来ることはないだろう。


本当は3日間周遊エリア乗り放題のプランだがこの時は時間が無く、炭焼きレストランさわやかと三島スカイウォークを訪れただけで帰った。通行した有料区間は

小牧東→相模原愛川　5,800円
横浜町田→長泉沼津　2,000円
長泉沼津→みえ川越　5,050円
合計　　　　　　 　12,850円（軽・自動二輪）


結果、速旅を利用しなかった場合の合計通行料は12,850円

実際に請求された金額は16,400円！

帰りも発着エリアで降りないといけないのに、うっかりみえ川越まで乗ってしまったため、周遊エリアの西端である森掛川IC→みえ川越ICまでの3,400円が通常料金で追加請求されたのでした。ちゃんとルール通り発着エリア内の大府で一旦降りて乗りなおしていれば大府→みえ川越　1,160円の追加だけで収まったはず。

初めての速旅プランは所定の発着エリアで降りなかったため割り増し料金が発生し、通常の通行料より2,390円余分に支払い、5,000円分のお買物券をもらうといういまいちお得感の乏しい微妙な結末を迎えたのでした。使い方を間違えると通常より高い通行料を支払う危険も伴うNEXCO中日本の「速旅」。ご利用は計画的に！