さよなら、コロ衛門

わが家の愛猫、コロ衛門が先週の金曜日の晩に亡くなりました。

15年一緒にいましたが、全くの病気知らず。
食いしん坊で、ちょっとおデブさんんでしたが、いつも愛嬌を
ふりまいて猫より犬っぱい性格でした。






そんなコロ衛門があまり食欲がなく、ちょっと痩せてきたのが
気になり、獣医を訪れたのが10月の終わり。
血液検査、エコーを取ると貧血気味で、小腸と脾臓に腫瘍らしい
ものが見つかりました。
細胞針で取って分析してもらったら、なんと低分化リンパ腫でした。
これにかかると放っておくと1か月ぐらい、抗がん剤治療をしても
半年と言われるほど、厄介で恐ろしい病気なのです。

獣医に治療はどうされますかと聞かれると、普段は自然に任せようと
言っていても、治る希望があるなら、治療してくださいとお願いし、
抗がん剤とステロイドでの治療が始まりました。

コロ衛門は食欲が落ちて痩せていき、ゴロンと横になって甘えるのが
好きだったのに、苦しいのか、そのポーズよりも箱座りで過ごすことが
多くなりました。

闘病中のコロ衛門


それでも撫でてやると、力はないけど、ゴロゴロと喉を鳴らして
くれました。
食事は自分で食べようとするけど、食べるのをやめてしまうので、
シリンジで強制的に食べさせていました。

そしてその時は突然やってきました。
先週の金曜日、ワタシも風邪気味だったので、いつもより早く帰りました。
その時はまだいつもどおりのコロ衛門でしたが、いきなり吐いて倒れ、
背中をさすって起こしてやると、起き上がって暗い部屋の片隅に
身を隠しました。

コロ衛門を引っ張り出し、座布団の上に乗せると、今度はお腹が痛いのか、
くーーーんとか細い声で鳴き、苦しみました。
しばらく苦しんでいて、その鳴き声を聞くのがとても辛くなっていた時、
最後の力を振り絞って、コロ衛門がお気に入りのワタシの毛布の上へ
行こうとしましたが手足の動きはバラバラで進みたいほうへ進めず、
ワタシが抱いて、毛布の上に置いてやると、今度は目を見開いて、
はあっ、はあっ、と口を開いて舌を出して息をしていました。
とても苦しそうで、とても朝までは持たないなとわかるぐらい
しんどそうでした。

もういいよ、コロ衛門、よく頑張ったから、楽になっていいよと
思ってほどなく、全身で、大きな、とても気持ちよさそうな伸びを
2回して、コロ衛門は逝きました。

悪性リンパ腫と判明して1か月、抗がん剤はたった2回、15年8か月の
生涯でした。
悪性リンパ腫にかかると宝くじに当たるような確率でないと、
完治（寛解）したりしません。進行はとても早く、みるみるうちに
食欲がなくなり、やせて弱っていきます。

抗がん剤の治療はもしかしたら、ネコにとっては迷惑そのものだろうし
抗がん剤のせいで寿命を縮めてしまうリスクがあって、何が正しいのか
わかりません。

こんなつらい思いをするなら、動物を飼わないほうがいいという考え方も
あるでしょうが、コロ衛門と過ごした年月はかけがえのないもので
彼にいろんな面で癒され、励まされました。

金曜日の夜に亡くなったので、土日にゆっくりとお別れする時間が
持てました。まるでコロ衛門が全てわかって、この時を選んだような
気がしました。

コロ衛門、今までありがとう。
ちょっと別れが早くなったけど、先に行って、待っててねと
火葬場に連れて行きました。

玄関を開けると、迎えにきてくれたコロ衛門は、もういない･･･。