F355Jのブログ一覧

　今を盛りと花咲く桜
　その満開の花をつけていた大きな桜が切られていた



　老木で倒れる可能性があり危険というわけでもない



　野暮というものであろう



　しかし、この桜を私が救えたのかと言うと…
　それも無理。
　野暮と言うだけの私こそが、野暮の極み



　倒された桜の幹からまだなお空を目指す枝についた花を連れ帰った。
　花瓶なんて気の利いたものは見つからない。
　酒器に水を入れて挿した。



　花見の先からは、いつの間にか車内に入って来ていたひとひら。猪口に注いだ酒に浮かべ


　「咲いてる花を枝から失敬して酒に浮かべるなど、桜の精に叱られますよ」と、昨年叱る人がいた。
　だから今年から枝から採るのはやめ、散った花弁を浮かべることにしたのだが…
　今年は、野暮の極みと来たものだ
　相変わらず桜の精から叱られる春の宵なのであろう



　

　山口県に詩人多し。

　中原中也、種田山頭火、
　高杉晋作も「東行」の雅号を名乗り、詩や歌を多く遺した。
　金子みすゞもまたその一人。

　

　詩作に才のない私は、ただ詩人の名のついた酒を飲むばかり。

　今日は、Vitzでドライブ。



　街中と言わず、道端と言わず、山々の奥の奥まで、そこかしこに桜が咲き誇る様が眼に入ってきた。



　海もまた輝いている。



　「桜列島」それだけで幸いなるかな。

　ビルエバンスなんぞを聴きつつ。
　酒を煽り。
　別にね。
　ただそれだけのことなんだけどね。

　今年、令和7年（2025年）の桜が一気に咲き始めた。



　記憶と記録に残すため、美術館の駐車場で撮影。



　満開には、まだ少し。
　花冷えの空は、高曇り。

　いや、でもいいね。