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2016年12月30日 イイね!

童夢 零 RL ~スーパーカー少年の宝物~

童夢 零 RL ~スーパーカー少年の宝物~

 「童夢-”ゆめ”を”かたち”に」展においてパネル展示のみであった”童夢 零 RL”(ドーム ゼロ アールエル)

 ”RL”は、”Racing Le Mans”(レーシング ル・マン)の略

 レーシングカー・コンストラクターの童夢が初めてル・マン24時間耐久レースに挑戦したクルマ

 私が生まれて初めて見て触れたレーシングカーが、このRLであり、特別の思い入れがある

 中学生だった私は、スーパーカーブームが去ったこともさして気にせず、クルマ大好き少年だった

 『スーパーカーも凄いが、レーシングカーはさらに凄いクルマだ』という文脈でレーシングカーにも興味を持っていた

 ちょっとワル目の級友は、「何で今でもクルマなんだ。ガキじゃねぇーんだからバイクに興味を持て!」と言ったものだ

 だから、約600名の同級生の中でも山口県西部の下関から展示されている県中央部の山口市まで鉄道を乗り継いで、なおかつ何kmも歩いて見に行ったのは、ひとりで興奮していた私だけである

 店名は失敬にも忘れてしまったが、自動車ディーラーにRLは展示されていた

 このクルマを見るためだけにわざわざ遠方から来たと言う私に、店長もRLに付き添って来られていた童夢の社員の方2名も少々驚かれたようだった

 だから、特別にバックミラー・カバー(規則上そういう名称にしたルーフ)を開けてコックピットに座らせてもらい、写真まで撮っていただくことになった

 座って見たものの、元々体躯が小さい私は前が見えなかったので、シートバックの途中にお尻を押し付けて精一杯顔を出した

 撮影が終わって、ストンと座面まで滑り落ちると武骨な車内があらためて見えた

 中学生の私にとってレーシングカーの室内は無造作に荒々しすぎて、ロマンティックな気分にはならなかったが、今となっては笑い話である

 そろそろとコックピットから這い出た私は、食い入るようにあちらこちらを見回した

 ダンロップ製のタイヤに溶けて固まったタイヤカスがついていた

 「これをもらっても良いですか?」

 童夢の方は、『何故そんなものを欲しがるのだろう?』と笑っておられたが、私にとっては、ルマンを走ったRLの生々しい記憶に思えた

 そのタイヤカスを剥がして持ち帰り、中学校を卒業するまで生徒手帳に挟んでいた

 今でも実家の引き出しの奥にしまってある

 スーパーカー少年の宝物

 そのタイヤカスこそ、まさに私の”童夢”を掻き立てる宝物になったのである


 山口市で見て以来、童夢 零 RLにはお目にかかっていない

 あのRLは、今はどうしているのであろうか

 そして、あの童夢の社員の方とディーラーの店長という”大人”たちは・・・


Posted at 2016/12/30 15:13:43 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ
2016年12月30日 イイね!

童夢-”ゆめ”を”かたち”に- 展

童夢-”ゆめ”を”かたち”に- 展

 「童夢-”ゆめ”を”かたち”に-」展が、名古屋のアウト ガレリア ”ルーチェ”で開催された(開催期間:2016年10月8日(土)~2016年12月25日(日) 展示終了済み)

 ”童夢 零”・・・スーパーカー少年だった人々には、特別な鮮烈さを持って記憶に残っているであろう、その名

 日本初のスーパーカーが誕生する大きな可能性が、少年たちの心を奪ったのである

 私も例外ではなく、この展示を見ることを目的に名古屋に向かった

 実は、これまで童夢 零を見た記憶がない

 童夢 P2は、見たことがある・・・「だから良い」というものではないのだ

 ”零”は、日本人にとって特別な名

 日本人の誇り、零式艦上戦闘機(れいしきかんじょうせんとうき)は、読者諸兄も御存知であろう

 通常”零戦”と書いて”れいせん”ではなく、”ゼロせん”と読む

 ”童夢 零”も同じく”零”と書いて”ゼロ”と読む

 ホンダの初代NSXでさえ、”Type-S ZERO”というグレードが存在したことからもわかるであろう、その特別な名

 その名に誘われた私は、名古屋に向かう新幹線の座席に着くはるか前、居宅でジャケットに袖を通すところから・・・いや、前日の床に就くところから、いやいや名古屋のホテルをネットで予約したところから”少年のようなワクワク感”は高まっていた



 そして、ついに会場に到着



 本当に夢にまで見た童夢 零と対面

 感無量である



 これまで、ウェッジ・シェイプ(くさび形)が効きすぎているスタイルに若干の違和感を持っていたのだが、実物を見ると素晴らしくカッコイイではないか

 しかも、テール・ランプ類の細さがまたイイ

 コックピットを囲うウィンドウも現代の超音速爆撃機を先取りしたかのような流麗さだ



 童夢 P2

 プロトタイプ2号の意味とされるが、ボディカラーのグラデーションに絶妙な青色のピンストライプ

 当時、そのセンスに子供心ながら痺れたものだ

 今見ても素敵だ



 近くで見ることができるので、興味深く下回りも覗いてみる



 同じく零のリア下回り



 続いて、林みのる氏が製作したレーシング・カー群

 初めて製作した”KARASU”(からす)

 文献では見たことがあるものの、実物は初めて見る

 これらもこの展示を見に来た目的だ



 ”KARASU”のリア

 ホンダS600をベースとした浮谷東次郎オーダーのGTカーであることが、その容貌から見て取れる



 ”MACRANSA”(まくらんさ)

 同じく、S600ベース



 コンピュータ解析など存在しない日本のレース黎明期を象徴するボディ・デザイン

 それがやけに”熱さ”を感じさせる



 ”PANIC”(ぱにっく)

 入門用フォーミュラマシンのFJ

 『ああ、こういうレーシングカーもきちんと保存されているんだ』と、嬉しくなる



 基本中の基本のマシン



 パネル展示のみの”童夢 零 RL”(どーむ ぜろ あーるえる)

 そのRLとの私の思い出は、またあらためて


 一泊二日の名古屋訪問

 その半日を童夢展で費やし

 58枚の写真を撮ってもなお名残惜しく展示会場を後にしたのである

Posted at 2016/12/30 14:34:28 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ | クルマ

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