[CBR250Four] 走行中にウィンカーが点滅しなくなった(後編:リレー交換とABA検証で解決)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
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CBR250Four のウィンカーリレーは、ちょうど車載バッテリーの前方に位置しています。
単に外観を見るだけでしたら、シートを外せばスキマから覗き見ることが可能ですが、コネクタを外したり本体を脱着するなら、あらかじめサイドカウルを取り外しておいた方が不都合が生じません。
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今まで使っていたリレーを車体から取り外し、新旧リレーを並べてみました。
・左側: 今まで使っていたリレー
・右側: 今回購入した新品リレー
古いリレーの表示文字列は4行で、新しいリレーは5行になっています。5行目に追加された数字の列は、恐らく製造上の識別番号か何かなのでしょう。
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別の角度からも、新旧リレーを観察してみます。
・左側: 今まで使っていたリレー
・右側: 今回購入した新品リレー
単なる気のせいかもしれませんが、右側の新品リレーの方が、本体の筐体に流し込まれた(埋め込まれた)黒い樹脂の充填量が やや少なく見えます。…あるいは、左側の方が埋め込み樹脂が 「やや膨潤気味?」 ように感じられるかもしれません。
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車両側のリレーハーネスのコネクタを再確認。コネクタ内部のピン端子には、通電不良になるような摩耗や変形は認められません。
なお 3極コネクタはホンダ車に多いようで、今回手配したPOSH製のウィンカーリレーも、ホンダ車用の3極コネクタ仕様(ポン付け可能)になっています。
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それでは新品のリレーに交換して、左右のウィンカーの作動が復活するかどうか、試してみます。
後述しますが、この段階は 「検証A」 のステップになります。
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新品のリレーに交換した結果、ウィンカーは左右とも正常に点滅することを確認しました。
通常ならば、不調品を正常品に交換した時点で、修理完了となるでしょう。しかし今回は、「より確からしさ(確実性)を以て」 作業を完遂したい。
…そんなときの手法が、(一部の人々の間で称されている)「A-B-A検証」 になります。ここではAは不具合品、Bは新品のリレーを示し、「A-B-A」 とは各仕様を繰り返し仕立てたときに、その結果に再現性があることを念押し確認する検証過程、となります。
・ステップ1
検証A: 対策品に効果のあることを確認。
↓
・ステップ2
検証B: 不具合品に仕様を戻したときに、
やはり不調が再現することを確認。
↓
・ステップ3
検証A: 対策品に再度、仕様替えすると、
確実に症状が解消することを再確認。
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つまり 「A-B-A」 とは、「不調品Aも正常品Bも、どちらも再現性を有することを繰り返し確認するステップを踏んでから、最終判断するための検証法」 を指すことになります。
よって、「新しいリレーで直ったっぽいぞ」 で済ませるのではなく、再度、古いリレーに組み替えして作動しないことを確認するステップを組み入れます。
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古いリレーに組み戻しした結果、ウィンカーは左右とも点かない(故障した状態が再現する)ことを、改めて確認しました。「症状の再現性あり」 です。
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再度、新品リレーに交換して、ウィンカーの作動状況を確認します。
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すると、つい先ほどまで不作動だったウィンカーが、見事に作動することが確かめられました。
この 「再現性」 を以て、ウィンカーの作動はON-OFFスイッチなど他の構成部品にまつわる要因ではなく、リレーに付いて回ることの検証が達成できたことになります。
こうしたステップを踏むことで、判断に 「確からしさ」 を添える手法が、いわゆる 「A-B-A検証」 です。
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不調の原因がリレーであることの確からしさを検証できたので、新品リレーを車体の所定の位置に装着します。
まずはリレー側面の 「爪」 を、車体側に備わっていたマウントゴムに通します。
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今度は リレーが付いたマウントゴムを、車体側の板金ステー(リレーホルダー)に刺します。
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シート取り外して、車載バッテリーの奥に装着した新品リレーの様子(撮影矢視: リヤ→フロント方向)。これで純正リレー(電球用)と同じ位置に、POSH製リレーを装着できました。
その後、作業性確保のため取り外していた左右のサイドカウルとシートを復元したのち、再びウィンカーの作動有無を再々確認すれば、修理作業の完了となります。
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今回、ウィンカーリレーを新品に交換した際のオドメーターは、約6万4004kmでした。
その後は しばらくの間、走行を重ねてウィンカーの作動状況を確認しましたが、まったく問題ありません。
旧車にありがちな 「不調の原因は複数の部品によるもの」 「経年劣化した様々な関連部品同士の複雑な組合せで生じるもの」…といった深みにハマることなく、今回は単純なリレー交換で完治となり、ホッと一息ついているところです。
以上、ご参考まで。
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