
「ミニカーとカタログで振り返る愛車遍歴」その2
2台目の愛車、U11ブルーバード編でございます。
また、自己満足の長文昔話ブログになってしまいました。
時間に余裕のある方だけお付き合いください。
はじめて自分で選んだ愛車になりますが、スポンサーは父親なので、父名義の車両でした。
社会人になり、はじめの3ヶ月間は試用期間ということで、車通勤は禁止。
その間に、通勤用の車の買い替えを検討していて、以下の3車種が候補でした。
①S12シルビアの中古
②S13シルビア
③U11ブルーバードマキシマ(V6エンジン搭載車)の中古
小さい頃あこがれたスポーツカーに路線変更するか、実用的な車両だけどちょっと走りもいい車両にするか、本人もかなり迷っていました。
①は、FJ20DET型エンジン(R30スカイラインRSに搭載されているエンジン)搭載車、または、CA18DETエンジン(S13シルビアがデビューしたときのエンジン)搭載車が希望でしたが、前者はマイナーチェンジ前にラインラップから消えていて台数が少なく、あっても手荒な扱いをされているものがほとんど。後者は最終マイナーチェンジで追加されましたが極度の玉不足で、まず見つけることが困難。
というか、S12自体がほとんど売れなかったので、グレードを問わずS12を探すのは難しい状況でした。リトラ好きにとってはちょっと残念ではありましたが...
ということでS12は候補から落ち...
②は大ヒットしていたので、中古でもそこそこの数が出回っていましたが、高値安定。新車でももちろん買えましたが、予算的にちょっと厳しい。
それに、親にお金を出してもらうので、親も乗せることを考えるとちょっとねぇ...
ということで、③に絞って付き合いのある日産ディーラーの営業マンに探してもらっていました。
でも、白い車が好きではないので、ボディカラーは白以外と言う条件をつけていました。
当時は新車販売台数のほとんどが白という状況で、ディーラー間の情報共有のシステムもなかったため、いつまで経っても見つかったと言う連絡はなし。
そうこうしているうちに、試用期間が終わり、車通勤が解禁されました。
そして、通勤初日から1速でかなりひっぱてからでないと前の車についていくことすら難しいという現実がまっており、うるさいだけでちっともスピードの出ないのが苦行のようでした...(^^;)
そんな状況で、父の知り合いの自動車屋さんに、4気筒ターボのSSSならあるという情報が入ってきたので、すでに夜でしたが試乗させてもらいました。
そこで、4気筒ターボでも十分過ぎるくらいのパフォーマンスがあったため、ボディカラーは白でしたが、即決で購入を決めました。
■主要緒元
車名: ブルーバード 4ドアハードトップ TURBO SSS-X
型式: KU11NAT
駆動方式: FF
ボディ形状: 4ドアハードトップ
外形寸法: 4530mm × 1690mm × 1370mm
車両重量: 1260kg
エンジン型式: CA18ET
形式: 水冷直列4気筒OHCターボ
最大出力: 135PS/6000rpm(グロス)
最大トルク: 20.0kgm/3600rpm
ミッション: OD付き4速オートマチック
サスペンション: 前 ストラット
後 ストラット
ブレーキ: 前 ベンチレーテッドディスク
後 ディスク
タイヤサイズ: 185/70SR14
燃費: 11.2km/l (10モード)
所有期間: 1990/07/10 ~ 1995/10/11
先代の910ブルーバード1800GFに比べると出力で約3割アップ
最大出力 105PS(グロス) → 135PS(グロス)
最大トルク 15kgm → 20kgm
その分重量も200kg以上重くなっています。
車両重量 1035kg → 1260kg
実際には、運動性能は数値の差以上に劇的に向上しました。
この車に乗り換えて、はじめて峠を走るって楽しいと感じ、車を走らせることに目覚めました。
タイヤを含めノーマルのまま何も変更することはありませんでしたが、3ウェイアジャスタブルショックアブソーバーと言って、車内からショックの減衰力を3段階に切り替える機能が付いており、峠ではハード、街乗りではソフトに切り替えるなどして走りを楽しんでいました。
また、駆動方式がFFに変ったこともあり、直進安定性も劇的に向上し、乗っていて楽な車でした。
しかし、時々コーナリング中にアクセルを踏み込むとトルクステアが顔を出して、ステアリングを戻すのに苦労したりと言うこともありました。
この頃に、愛車の写真をきれに撮りたいという理由で一眼レフカメラを購入しました。
しかし、現在肝心の撮影した写真があまり残っていません。
この時代まだフィルムだったということもありますが、生意気にも主にネガではなくポジフィルムを使用していたため、ほとんど写真をプリントしませんでした。
さらに、フィルム自体どこにしまってしまったのか、発見されず今日に至るという感じで、撮った写真のほとんどが行方不明です。
まぁ、出てきたところで撮影者の腕がへっぽこなので、大した写真はないんですけどねぇ。
■カタログ
中古で購入したこともあり、自分の愛車が載っているカタログは所有していません。
なので、マイナーチェンジ後のカタログになります。
スペック的には何も変更はなかったはずですが、SSSの最上級グレードにはDOHC Turboエンジン搭載車が追加されています。
また、V6エンジン搭載のMAXIMAもマイナーチェンジ後の追加車種になります。
グレード構成は、大きく分けると"MAXIMAシリーズ"、"SSSシリーズ"、"ELEGANTシリーズ"に分けられます。
そして、ボディタイプが、4ドアハードトップ、4ドアセダン、ワゴンの3種類
MAXIMAシリーズ
SSSシリーズ
なんかステアリングの形状だけで4種類もありますね。
それに、最上位グレードはデジタルメーターになっています。
ELEGANTシリーズ
AD WAGONシリーズ
この頃の日産は4ドアのピラーレスハードトップが売りだったので、グレード構成も4ドアハードトップが充実していました。
また、この頃はツートンカラーのボディが流行っていて、ファミリーカーであるブルーバードも例外ではなく、数種類ラインナップされていました。
うちの愛車のグレードはこの1800 TURBO SSS-X
動力性能も装備も十分で、価格も結構安かったので(うちの子は中古なので)、色が白なのを除けば、大満足の車両でした。
エンジン構成は、マイナーチェンジでDOHC TURBOのCA18DETとV6のVG20ET、VG20Eが追加されました。
マイナーチェンジ前は、うちの愛車に搭載されているCA18ETが最強スペックでした。グレードは、確かこの上に"TURBO SSS-XG"というのがあったような気がします。
そして、MAXIMAのみに搭載されている、"スーパーソニックサスペンション"というのが、当時先進装備でうらやましかった記憶があります。
センサーで路面の状態を読み取り、自動的にショックの減衰力を切り替えるというものでした。
はじめにMAXIMAを探していたのは、V6エンジン搭載と言うところよりも、この装備が欲しかったと言う方が強かったかなぁ。
愛車としてのブルーバード暦はこれが最後となりましたが、このあと、初のフルタイム4WD搭載のU12、ハードトップとセダンをまったくの別デザインとしてブルーバード×2計画と銘打ったU13と続きました。
U12は大ヒットとなりましたが、U13のセダンは北米デザインが採用され、日本では超不人気車となったレパードJフェリーと同じ垂れ尻ルックになり、大方の予想通り、まったく売れませんでした。販売比率はほとんどをハードトップが占めることになり、人気にもかげりがでていました。
U12ブルーバード SSSシリーズ ハードトップ
U12ブルーバード URBANシリーズ セダン
U13ブルーバード ARX(ハードトップ)
U13ブルーバード SSS(セダン)
その後、U14でプラットフォームがP11プリメーラと共通となり、時期を同じくして日本ではセダンの人気が低迷し、U14もP11も販売的には苦戦を強いられました。
そして、このU14が最後の純粋なブルーバードとなりました。
この後、まったく別の車として販売されていたシルフィにブルーバードの冠を取ってつけたりしましたが、シルフィのモデルチェンジとともにその名称もはずされ、ブルーバードの名は絶版となりました。
■ミニカー
910以降、1/43以上のスケールではU12のミニカーしか見たことがありません。
しかも、4ドアセダンのみ。
まぁアテーサ4WDを搭載したラリーベース車がセダンだったので、そのイメージなんでしょうが、個人的には売れていたのは圧倒的にハードトップだったので、ハードトップにして欲しかったです。
U12ブルーバード SSSセダン
■この車との思い出
車を走らせる楽しさを教えてくれた車ですね。
ターボ車ですのでそこそこのパワーがありましたが、かと言って扱いにくいところがあるわけでもなく、もうちょっとパワーがってもいいかなと思えるくらいの使い切れるパワー感がちょうど良かった気がします。
欲を言えばエンジンがもうちょっと高回転で気持ちよく回れば言うことなしでした。
この車はノーマルのままで何も弄ることはありませんでしたし、競技に出るようなこともありませんでしたが、良くも悪くも車中心の生活に踏み入るきっかけになった車ではありました。
まとまったお金があると、使い道に迷わないようにと、自然と使い道を決めてくれました...(^^;)と言うくらい、賞与をもらうタイミングでよく壊れた印象が残っています。
(1) まずはタービンブロー
常磐道で気持ちよ~くスピードを出して走った帰り道の中央道で、いきなりバックミラーに白煙が上がるのが見えたと思うと、しばらくしてオイルの焼けるいやなにおいが車内に流れ込んできました。
幸い、90km/hくらいまでは白煙を吐きながらも普通に走れたため、そのまま自走で帰宅。
修理に出したら、タービン交換とともにターボタイマーが取り付けられてかえってきました。高速走行のあと、すぐにエンジン停止するようなことは元々していませんでしたが、まぁ、安心料ですかね。
(2) 凍結路面で制御不能になり側溝に脱輪
このときに、まずはJAFに来てもらったのですが、JAFの車で引き上げようとすると側溝の向こう側にある石垣にボディを擦ってしまうということで、吊り上げるしかないということになりました。
そこで吊り上げるための別の車両を呼んで吊り上げて救出しました。
吊り上げてみてわかったのですが、脱輪する前に側溝の間にかかっていたコンクリートの渡し棒にフロントタイヤをぶつけ、その衝撃でドライブシャフトを破損。
ドライブシャフトが根元からはずれ、タイヤがフロントフェンダーにまで食い込んでいました。
こんなことなら、石垣でボディをこするくらいどうと言う事もなかったですね。
話しはちょっと脱線しますが、吊り上げるのにUNICを積んだトラックが呼ばれてきたのですが、あんた酔っ払っているだろうと言いたくなるような顔の赤い親父が乗ってきました。
#ちなみにJAFの隊員はもう帰ってしまっています。
私の愛車はピラーレスの4ドアハードトップですが、その屋根に木の柱を通して、その木の柱を吊り上げると言うのです。
ハードトップの屋根だけで1.3tの車両を持ち上げると...
また、ピラーレスですから、木の柱を固定する場所がありません。
しかしその親父は、シートベルトがあるから、それに引っかかって柱はずれないから大丈夫だといって柱を渡しただけで何の固定もしません...
えーとシートベルトがない側にずれたら一貫の終わりなんですけど...
さらに、吊り上げるときに車が車道側に振られないように手で押さえていろと...
機械の力で吊り上げている1.3tもあるものを人間一人の力で押さえていられるわけ無いだろうっと思いましたが、言われるままに車両を押さえていました。
峠に上るアクセス道路なので、道幅も狭いところに、私の車両が車線を半分以上塞いでいます。
本来、大型車両は指定車両以外通行禁止の道なのですが、そんなことは関係なくショートカットのために大型車両もたくさん入ってきます。
実際に、吊り上げ作業中、私のすぐ後ろを速度も落とさずにどんどん走り抜けていきました。
あのときに車に押されて1歩後ろに下がっていたり、柱が外れて愛車が降ってきたりしていたら、今自分はここに居なかったかもしれませんね。
(3) 通勤途中でフロントタイヤバースト
おまけに、バーストしたタイヤのナットがどうしても外れず、近くのガソリンスタンドまでそのまま自走して、スタッドボルトをねじ切ってもらいました。
だめになったタイヤは1輪だけですが、4輪とも新品交換
(4) ミッショントラブル
これも通勤途中での出来事ですが、交差点で信号待ちしていて、発進後右折しながら加速しようとしたとき、足元で何か金属が割れるような音がして、まったく加速しなくなりました。
ミッションが完全に壊れたようです。
会社が見えるくらいの場所で壊れたので、そのまま歩いて会社に行き、職場の先輩の知り合いの自動車屋さんに運んでもらいました。
(2)の時も通勤途中だったので、この後しばらく、会社に緊急で休むと言う連絡をすると、「また車が壊れたか」と言われるようになりました...orz
原因は(2)の修理が完全ではなく、常時ミッションに異常なストレスがかかったままであったと言うことです。
中古のミッションに交換してもらいましたが、かなり高額な修理代でした。
(5) 帰宅時にリアタイヤバースト
帰宅時に峠道ののぼりを走行していました。
登坂車線がある2車線の道路で、前を走っているレビンを追い抜いた瞬間、いきなり車が180度回り、そのままコーナー外側のガードレールに向かってまっしぐら。
幸い、レビンはうまく交わしてくれたので最悪の事態は免れました。
あと自分に出来ることはリアガラス越しにガードレールがどんどん迫ってくるのを見つめながら祈るだけ。
こちらも、運良くガードレールの30cm手前くらいで止まってくれました。
車を降りて見ると、左のリアタイヤがバーストしていました。
これも他の3輪は、まだ使えそうでしたが、4輪とも交換しました。
しかし、それから1ヶ月もしないうちに、また同じ左リアがパンク。
今度は走り始める前に気づいた普通のパンクでしたが、アルミホイールのリム部分のかけらのようなものが刺さっていました。
このときはその1輪だけ新品タイヤに交換し、まだ乗るつもりでいましたが、すぐにライトのバルブが切れたりということが続き、これは、もう乗るなという暗示かもしれないと思い、乗換えを決めました。
ということで、今のうちの競技車両が壊れまくるのは、このときのブルーバードの血を引き継いでいるのかも知れませんねぇ。
しかし、ブルーバードの魂は、この後プリメーラさんが引きついだはずなので、いつの間にMR2に乗り移ったのでしょう...(^^;)
次は、P11プリメーラカミノの順番ですが、その後にもう1台P11プリメーラに乗っているので、一緒に書きたいと思います。