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タツゥのブログ一覧

2014年04月27日 イイね!

LSDのロック率計算 その2

今日からGWであります!。

それでは、ロック率計算の続きです。






まずはロック率とはなんぞや?というところまではわかりました。
その3では、ロック率とプレート枚数と摩擦係数、ランプ角の関係について計算してみます。
Posted at 2014/04/27 03:24:05 | コメント(2) | トラックバック(0) | LSD | 日記
2014年04月23日 イイね!

LSDのロック率計算 その1

先日のブログでロック率について少し触れましたが、どうにもこのロック率なるものがわかりません。
計算式の内容は見ればわかるのですが、なぜそういう計算になるのか?、この式の意味するところはなにか?ということが理解できませんでした。

そして、いろいろ考えてみてわかったことがあります。
実は、LSDどころか、ノーマルのデフギアについてすらきちんと理解できていませんでした。

これは驚きでした。
なぜなら、ノーマルデフなんて小学校6年生のときに買ってもらったラジコン(タミヤ ロータス79)でデファレンシャルギアなるもの知って以来、その構造と動きについては十分理解していると思っていたからです。

ということで、今日はノーマルデフについて学ぶことにしましょう。

今までの僕の理解
1、リングギアを固定して片輪を回転させると、反対側が同じ回転数で逆回転する。
2、片輪を固定して、反対側のタイヤを回転させると、リングギアは反対側のタイヤと同じ回転数で回転する。
3、コーナリング中は速い側の回転数とリングギアの回転数が同じになる。

これ大間違いです。

正しくはこうです。
1、リングギアを固定して片輪を回転させると、反対側が同じ回転数で逆回転する。(これは正しい)
2、片輪を固定して、反対側のタイヤを回転させると、リングギアは反対側のタイヤの半分の回転数で回転する。(ラジコン持ってる人は確かめてみてください)
3、コーナリング中は左右輪の回転数合計の半分の回転数でリングギアが回転する。

実際は1~3は全て同じことを言っていて、いかなる状態でも以下の関係が成立しています。

 左右輪回転数合計/2=リングギア回転数

まずはこれを理解していなければなりません。(テストに出ます)
ということで図解してみました。



Posted at 2014/04/23 22:46:48 | コメント(2) | トラックバック(0) | LSD | 日記
2014年04月20日 イイね!

オートスポーツ4月25日号のLSD記事

オートスポーツの4月25日号(No1379)の46、47ページにLSDの記事がありました。(No1378にもあります)

僕としてはLSDってサーキット走行において重要な部品だと思うわけです。
ところが、いまいちLSDが表に出てくることは少なく、ダンパーなどと比べるとマイナーな存在です。

とくに、レーシングカーのLSDについてはギアボックスの中に隠れていて、ほとんど見ることができません。
なので、そもそも僕らが使っているような多板機械式を使っているのか、それとも全く違う構造の(例えば電子制御の)ものを使っているのか、全くわかっていませんでした。

ところが、オートスポーツには、今年のスーパーフォーミュラSF14に使われるヒューランド製LSDの写真が掲載されているではありませんか!
白黒ではあるものの、中身も分解されていてわかりやすいです。

わかったこと
1、構造は普通の多板機械式
2、フリクションプレートの表面がザラザラになっている(材質は不明)
3、コーンプレート等のスプリング機能付きのプレートは入っていない
4、イニシャルトルクはプレート厚さかシムで調整
5、ランプ角が5種類もある

そしてロック率は、なんと2.5%~68.5%まで15種類も設定できるんだそうです。
(ロック率については僕もちゃんと理解できていないので理解できたらまた書きたいと思います。
ただ、親切なことにプレート配置とランプ角ごとのロック率表が記載されているので、あとは適当な摩擦等価直径と摩擦係数を設定すればロック率を計算で求めることができそうです。)

掲載されている写真と記事を読んだ限りでは、僕らが使っている多板機械式とほぼ同じものだということがわかりました。
ほぼ同じということは、イニシャルトルクが0だと片輪が浮くと、空転しまうのでイニシャルトルクは0ではないってことだと思います。

ただサーキットにスパフォーを見に行っても、内輪がカクカク動くことはないのと、メカニックが手で押すときに苦労していないので、イニシャルトルクは低いと思われます。

ところで、とあるLSDの宣伝文句にこんなのがあります。
”独自の構造により、低いイニシャルトルクでも素速いレスポンス&ダイレクトな効きが、○○L.S.D.最大の特徴です。また、機械式L.S.D.特有の「バキバキ」といったチャタリング音はなく、低いトルクにより耐久性にも優れています。”

でも、このLSDの構造を見ても普通の多板機械式なので、スーパーフォーミュラ用と同様に構造としては特殊なところはなにもないのだろうと思いました。
しかしチャタリングしない(しにくい)のとレスポンスがいいってところは本当だと仮定して、普通のLSDとの差を考えてみました。

1、フリクションプレートの表面および材質がチャタリングしにくい仕様になっている
 チャタリング=スティックスリップ現象なので、静摩擦係数と動摩擦係数の差が小さいと思われる

2、コーンプレート等のスプリング機構がない
 スプリング機構でイニシャルトルクをかけると、スプリングが伸び縮みするときにチャタリングが発生したり、レスポンスが低下するので、プレートの厚みでイニシャルトルクを発生させていると思われる

3、フリクションプレートの摩擦係数が高く、かつ磨耗しにくいものになっている
 ランプ角やプレート枚数に違いはなさそうなので、差動制限トルクを大きくするために摩擦係数の高い表面状態にしていると思われる
また、磨耗すると効きがどんどん変わってしまうので、磨耗しにくいものになっているはず

4、プレートやプレッシャリングとケースの摩擦力が小さい
 ここがスムースに動かないとレスポンスが悪くなるなるので、しゅう動部の摩擦低減がされていると思われる

つまり、構造が特殊なのではなく、プレート同士の摩擦面やケースとのしゅう動面が特殊だってことだと思います。

とあるLSDは値段が40マソ以上というアホみたいな値付けがされており、到底購入できそうにありません。
しかし、きっとフリクションプレートだけでもいいものにしたら、バキバキ音がせず、かつ効きのいいLSDができると思うので、そんなプレートをOPTIONでクスコから発売して欲しいなぁとも思いました。
(オーバーホールキットで4~5マソ円で売って欲しいです※普通の仕様は2.5マソ円)

来年のオートサロンで話してみようっと!
の前にFFDを試すのが先かも

今回の記事のように、一般の人では普通見ることができないものの写真を掲載してくれると、とても参考になります。
今後もこういう記事を増やして欲しいです!
Posted at 2014/04/20 00:12:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | LSD | 日記
2014年04月13日 イイね!

最近のネタ

1年前からなのですが、今の業務がどうにも落ち着かず休日の頭が働きません。
なので、みんカラ更新もサボりがちなわけですが、最近ネタにしたいと思っていることを忘れないように書いておくことにしました。

1、某ドイツスポーツカーコンロッドボルト不具合の件の続き
 (塑性域締め付けボルトを何度も締めた結果、軸力が低下したという説)

2、トヨタ86のサブフレームボルトのフランジを厚くして、乗り心地が変わるわけないじゃんと思う件

3、零戦(零式艦上戦闘機)の本を最近読んだ件

4、オートスポーツ4/25号のP46、P47のLSDの記事がオススメな件

5、ポルシェのWEC用V4エンジンのクランクピン配置が気になる件

6、F1解説でおなじみの森脇さんの本「世界一の考え方」を今週から読んでいる件

取り上げたいネタはたくさんありますが、頭が働かないので、そのうち書きたいと思います。
Posted at 2014/04/13 22:51:14 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記 | 日記
2014年03月23日 イイね!

ボルトはちゃんと締めましょう

ここ1~2ヶ月の仕事上の悩みごとと言えば、設計した部品を締結するボルト軸力が、安定しないことです。

ところで先週、ドイツの某スポーツカーメーカのスポーツカーの火災原因はコンロッドボルト緩みだったというニュースがありました。

2月の時点で火災の原因がエンジン破損であると書かれていたので、ず~っと何が原因なのか気になってました。
記事にはエンジン破損としか書かれていませんでしたが、通常はエンジン破損=レシプロ部品(ピストン、コンロッド)がシリンダブロックを突き破って外に出てくる状態のことです。

その後すぐに使用停止の案内が出ていたので、恐らく壊れたエンジンを見てすぐに原因は判明したのだと思います。

レシプロ部品が外に出てくる原因で一番最初に思いつくことはオーバーレブです。
バルブがピストンに当たって、ピストンが砕け、コンロッドが折れて、折れたコンロッドがブロックを突き破って外に出てきます。

でも今回の事象発生車はPDKなので、オーバーレブは考えにくいです。

そこで、まず最初に何が壊れたのか考えました。
1、クランク折損
2、コンロッド折損
3、ピストン破損
4、バルブ折損
5、カム折損
6、バルブスプリング折損
7、カムスプロケ破損
8、タイミングチェーン破損

1のクランク折損ならば、コンロッドも出てきますが、ポッキンしたクランクが出てくるので一発で原因がわかります。
しかもかな~りヤバイのですぐに使用中止にしたくなったのも理解できます。
さらに、今回のエンジンは9000rpmまで回るにも関わらず、クランクシャフトにトーショナルバイブレーションダンパがついていないので、捩れ振動でポッキンするのではないか?と心配でしょうがありません。

2のコンロッド折損にはボルト緩み、桿部の座屈変形、疲労による折損が含まれるのですが、これもすぐに原因がわかります。この場合ピストンはあまり壊れません。

3と4はどっちが先に壊れたのかいまいち区別がつきにくいです。
5~8は見たらすぐにわかり、いずれもバルブとピストンが当たってピストンが砕け散るので、コンロッドが出てくる原因となりえます。

しかし、不思議なことは「なぜテストでは壊れなくて、量産になって市場で壊れているのか?」です。
しかも販売後間もないので、長期間の使用による劣化が原因ではないはずです。

そこでさらに見方を変えて原因を考えました。
①設計ミス
②各部品の製造不具合
③組み立てミス
④運転ミス(オーバーレブなど)

もし、①の設計ミスならばテストで壊れているはずです。
テスト確認不足も否定できませんが、ちょっと考えにくいです。

②は少数生産のクルマということで、これも考えにくいです。
④はPDKなので考えにくい。
それに使用停止の案内を出す理由がない。

残ったのは③の組み立てミスです。
組み立てミスには二つあります。

たくさん作ったうちの一部に組み付けミスがあった。
そもそもの組み付け要領に問題があった。
組み付け要領に問題があった場合、組み立てミスというより、実際は設計ミスです。

すぐに全車に使用停止案内を出したということは、そもそもの組み付け要領に問題があったと考えられます。

組み付けにもいろいろありますが、最も重要な作業はボルト締め付けです。
レシプロ周りと動弁系(バルブ、カム)でボルト締結されている部品と言えば

1、コンロッドのロッドとキャップ
2、カムスプロケットとカムシャフト
この二つ

どちらも大事ですが、難易度が高いのはコンロッドボルトの締結なので、コンロッドボルト締結をミスったのだろうと思いました。
恐らく、事象発生車のエンジンに組まれていたコンロッドのボルトの多くが緩んでいた(回り戻りしていた)か、軸力が大幅に低下していたのが確認されたと思われます。

そして、工場で組まれているコンロッドボルトの軸力を確認したら、規定値に達していないものがあったのだと思います。
これなら、全てのクルマに起き得る事象なので、すぐに使用停止案内を出したのも理解できます。

そして、メーカからの発表もコンロッドボルト緩みでした。

原因はコンロッドボルト緩みとされていますが、ボルトが緩む原因の多くは初期締結軸力不足なので、根本の原因は組み付け時の初期締結軸力不足のはずです。
(座面へたりも考えられますが、コンロッドボルト座面はツルツルにするはず)

しかし、普通に考えれば、テスト車と同じように量産でも締め付けしていれば、問題はないはずなのに、なぜミスったのか?
これが問題です。

本当の原因詳細は今後も出てこないと思いますが、ここでは僕の推測を書きたいと思います。
今回のようにレーシングカーに近いクルマのエンジンの場合、ボルトの締結をトルク法ではなく、伸び管理による締め付けをすることがあります。(某H社のタイプRとか)
※伸び管理はこちらの東名パワードのHPをご覧ください。(PDFで重いです)
さらに、普通の市販車でも塑性域で締め付けることが多いので、より軽く作りたいレーシングカーでは間違いなく塑性域締め付けをしていると考えられます。

塑性域締め付けでは、ねじ面の摩擦係数とボルト降伏点が変わらない場合、伸びを測定すればほぼ軸力を測定していることになります。
実際はねじ面の摩擦係数もボルト降伏点もバラツキがあるのですが、トルク+角度締めよりも軸力バラツキを小さく管理することが可能です。

ここで何をやらかしてしまったのか?
1、締め付けの管理を伸び管理から他の方法(スナッグトルク+角度)に変更した。
2、潤滑剤を変更した。

たぶんこのどちらかをテスト時と量産時で変更したのだろうと思います。
そして、その確認を怠ったか何か間違えた。
コンロッド側の問題も考えられないこともないのですが、恐らくコンロッドの製造メーカはF1などでも使われているパンクルなのでそんなヘマはしないと思います。

某トイツメーカはボルト締め付けに関する知識がないとも思えないので、もっと難しい問題かもしれないし、あるいはただのテスト確認不足かもしれませんが、ボルト締結部品の設計をする身としては非常に考えさせられるニュースでした。

早く解決するといいですね。
Posted at 2014/03/23 03:06:07 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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