
中国人に、人気の日本旅行。連休ともなると観光地や免税ショップは、中国人でにぎわいを見せる。中国は豊かになったとはいえ、中国の所得水準からすると、旅行費は高いはずだが、なぜ中国国内ではなく、日本を旅行先に選ぶのだろうか。中国メディアの快資訊は1日、なぜ多くの中国人は何万元もかけて、長期休暇に日本へ行くのかと題する記事を掲載した。
記事は、日本旅行の人気は、国内の観光地に影響を与えていると指摘。近年国内の観光名所では旅行客が減少してきているという。なぜ観光客が中国国内から、日本へ流れてしまっているのだろうか。記事は、中国の観光業に問題があると分析。中国の観光名所そのものは素晴らしく、美食も日本に負けていないものの、「楽しめない」のだという。
例えば、中国は人口が多いため、どこの観光地も休みの日になると人が多く、「チケットを買うだけで半日つぶれる」と指摘。ゆっくり見て回ることはほぼ不可能で、「行っても疲れるだけ」であるため、行く気がそがれると、正直な気持ちを記した。ネットでもチケットは買えるが異常な高額で、食事やホテルも値段が吊り上がり、国内の旅行も実は大して、安くはないのが現状だとしている。中国ではどんなチケットにしても、業者が買い占めてダフ屋が横行するという現状がある。
また、国内ツアー旅行であっても、ホテルや食事の心配はいらないものの、旅行会社が悪質なガイドとグルになっていると、無理やり買い物させられる恐れがあると紹介。観光地で働く従業員の質も高くはなく、いずれにしても純粋に旅行を、楽しむのは難しいといえるだろう。満足感のない旅行に数千元(数万円)払うなら、確実に満足できる近場の海外に、数万元(数十万円)かけて旅行に行ったほうがいいということになるようだ。
日本はその点、旅行者の数も少なくてリラックスでき、観光地の管理も非常に厳しいので決して押し付ける売り方はせず、従業員の教育もしっかりしていて、ホテルのトイレまで非常にきれいだ、と手放しで絶賛している。費用も明朗会計で、中国旅行よりもずっと上のランクの、「最高の旅行」になること間違いなしだと太鼓判を押している。
これまで、中国の観光業はあまりに観光客の需要を、無視してきたのではないだろうか。観光客を取り戻したいなら、日本に客が取られたことを恨むよりも、日本が選ばれている理由を考えるべきだろう。(編集担当:村山健二)(写真は中国南部の観光地・桂林のクルーズ。写真は本文と直接関係ありません。写真提供:123RF) サーチナ 2018-09-04 11:12
Posted at 2018/09/04 14:02:11 | |
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