こちらの記事によりますと、日産は "ダウンサイジング" と呼ばれる、小型エンジンに過給器(ターボ)を取り付けて小型ながら高出力を出し、同出力の大型 NA エンジンより燃費向上・CO2 削減をめざす戦略に則った計画を立てているそうです。
ここで違和感を感じる方も多いと思われます。
『ターボ積んだエンジンって燃費悪いんじゃないの?』
って思いますよね。僕も最初そう思いました。
ターボエンジンって理論的には、「排ガスでタービンを回して吸気を圧縮し、より多くの混合気を取り込む」という、捨てていたエネルギーを利用するシステムなので、自然吸気エンジンより効率がいいはずなんです。じゃあどうして「燃費が悪い」という印象があるのかといえば、多くの混合気を取り込んで燃焼させる結果、エンジン内部が高温になり、そこへ多量の混合気が入ってくるので異常燃焼(ノッキング)が起きがちになる、それを防ぐためにワザと混合気中のガソリン量を増やし、ガソリンの気化熱でエンジンを冷やす、という方式をとっていたからなのだそうな。
それが、最近は筒内直接噴射エンジンが実用化されたことで、吸気されるのは混合気ではなくて空気になり、そこへにガソリンを制御した状態で噴射してやることで、エンジン内部の温度を必要以上に上げること無くエンジンを回すことができるようになったそうです。
また、ターボチャージャー自体も進化しており、2,000 rpm くらいの低回転域から加給できるようになって実用性も上がっているらしい。
これら、およびそれ以外にも様々ある技術の進歩によって、『ターボは燃費が悪い』という印象はもはや昔の事になりつつあるようです。
すると、同排気量の自然吸気エンジンよりも高出力、同出力の自然吸気エンジンよりも排出ガスが少ない、というメリットが前面に出てきて、エコ戦略に乗るようになってくる、という流れです。欧州ではこの流れ(とディーゼルエンジン)がエコ戦略の主流だそうで、ハイブリッドカーが主流の日本とはかなり異なった様相を示しているんだそうですよ。
ハイブリッドカーを実用化するのが難しかっただけかもしれませんけどね www
ということで、今更ながらターボについて調べてみたのでメモ書き代わりにここに記しておきます。
Posted at 2009/04/10 22:47:34 | |
トラックバック(0) |
クルマの技術の話 | 日記