お別れの巻。

本音と建前を使い分けるのが日本人。



>釈然としませんが…。





別れのシーズンって訳ではないのだが、国に帰るって事で挨拶にやって来た。

国に帰ると云うと田舎から出てきた子が故郷に帰るイメージであろうが、

強ち間違いではないが、本当に国に帰る為に国境を超えるのである。

そう、モンゴルの子が3年間の研修期間を終えて帰国するのである。

所謂、外国人研修制度って奴だ。

会社としてはモンゴルの子は真面目だし、一度注意した事は確実に守るし、

残業も喜んでやってくれるので非常に助かるのであるが、

本来の趣旨である開発途上国への技術移転を考えると、現実的ではない。

彼女らもそうであろうが外貨獲得が第一目的になっている様な気がする。

日本でノギスやマイクロメーター等の検査機器の扱い方を学び、

品質保証に対する事を覚えてもモンゴルではそう云った工業が少ない為に、

帰った後の仕事探しではあまり役に立たない。

実際に帰国した後は何をするか聞いてみると、今のところは未定だそうだ。

モンゴルでは仕事が無いから、

できる事であれば今度は家族を連れて日本でもう一度働きたいそうだ。

東京オリンピックに向けて外国人研修制度の拡大方針をするそうであるが、

本当に諸外国の為になるのであろうかと云うのが私の本音。

本音は単純労働者や日本人がやりたがらない3K従事者が欲しいだけなのではと…。

まぁ、日本人は本音と建前を使い分けるのが常と云われているが、

一緒に仕事をした仲間としては釈然としない訳である。

旦那に子どもをモンゴルに残して文化も価値観も違う異国の地で、

3年間も会社の為に働いてくれてお世話になりましたと云う気持ちで一杯である。

モンゴルかぁ、仕事で行く事は無いんだろうな。