一昨日の29日に愛機の改修が概ね終了し、エンジンの慣らしと様子見で二ヶ月と二週間ほど掛かってようやく一時帰宅しました!
エンジンの慣らしが終了しないと回せないため、現在のエンジン制御は暫定の数値をチューナーの経験則で入力してあるため、まだ「暫定」ということになります。
そもそも今回の改修工事は
↑このフルコンであるLINK-monsoonの導入から端を発しているものであったのですが、セット前の様々なチェックにおいて、エンジン三番気筒の若干の圧縮低下とウォーターラインへの微量の排ガスリークが発見され、検討の結果
ファイターエンジニアリングのクラフトマンタフツインカムエンジンの導入も追加で行わなければならないという事態に見舞われたのでありました^^:
まあ、個人的には興味のあったファイターのエンジンを搭載できるという追加プレゼントがついてやってきたと思っているので良かったと思いますw
今までは、エンジン制御について、モンスタースポーツのF100ターボキット付属のフルレンジコンピューターに、F-con-isを追加して点火と燃料補正を出来る限り最適化してきた訳ですが、更に全体的なアップグレードを図るためにはサブコン制御だけでは到底カバーしきれない項目が出てきてしまい、「頭打ち」の状態となってしまっていたのです。
これは、デスビで点火を行っているF6Aエンジンのカプチーノやアルトワークスの方々が、ある程度行きつくところまで行った末のチューニングにおいて、間違いなくブチ当たる「もっともデカイ壁」であることは間違いないところなのです。
この壁を乗り越えるに際しては、
デスビからダイレクトイグニッション化する事
が必要になり、点火タイミングをとるために
かなりの特殊な追加工、特殊な部品加工、それを制御するフルコンの導入が必須となってきます。
またその加工が出来、更にフルコンセッティングができる環境(ダイノパックなど)と腕のあるショップに依頼しなければならなくなってきますし、やはりある程度の出費も伴うので、気合と勢いも必要ですw
現状の機動性についてそこまで不満があったのかと言われると、サブコンセッティングをしれくれたt-getさんはカナリの凄腕でしたので、そんなこともありませんでしたが、更にもっと良くなる方法は、
ダイレクトイグニッション化による点火改善
燃料のシーケンシャル噴射化による無駄吹き防止
高性能フルコンによる痒いところまで手が届く緻密な制御
であることは知っていましたし、目の前の壁はいつか超えたいという思いがあったのは事実です。
いつかは・・・・いつかは・・・と思っていた時に見てしまったんですね、雑誌でジムニーにLINKを載せているツインカムのJA11が特集で取り上げられているのを^^:
今回お世話になっているのは、群馬県太田にある「AToRiKA(アトリカ)」というショップです。
https://www.atorika.co.jp/
↑こちらです。
社長の渡邊さんは、プライベーターからこのお店を開店された方で、昔からずっと独学で車を弄ってきて、セッティングも自分でやり続けてきた生粋の車好き
の気さくな方で、話を聞いているだけでも色々なことを良く知っており、裏付けのある知識で車を見ているのが良くわかる方です。
店にはダイノパックを始め、ダイレクトイグニッションコイルのドエルタイムを計測する機材等々、機材がシッカリ揃っていて安心できます。
店の敷地内には、ジムニーが何台も停められていますが、「ジムニーに限らず軽自動車から普通車まで問わず何でもやりますよ!w」と言っておられました。
雑誌を見てから二度ほど伺い、仕様や金額なども詰めて依頼することにしました。
LINKは、ニュージーランドにあるエレクトロンズ社が開発製造するECUで、いわゆるフルコンと呼ばれるECUであり、基本的にはECU単体でエンジンをコントロールできるシステムです。
医療機器と同じ精度で設計、生産されており、エンジン性能の再視性が高く、演算処理能力の高いCPU(32bit)を持ち、各センサーの信号を元にで最適な燃料噴射と点火制御を行うことができます。
今までは8bitというファミコン並みの処理能力だったものが、相当な高速化を遂げて処理制御を行う恩恵は間違いなくあるはずです。
F6Aエンジンは古い設計ではあるものの、レースを意識した鋳鉄ブロックで構成された頑強なエンジンとして定評がありますので、メタルガスケットを入れることでハイブーストにも耐える潜在能力があります。
「現代の制御と古き頑強なエンジンの融合」とは、このことになります。
ファイターエンジンも
こんな感じで搭載されていて、ヘッドのブルーも綺麗な色です^^
デスビ位置は、
こんな感じになって光学式カム角センサーに置き換わり、ダイレクトイグニッションを使用した点火とエンジン制御を行うように変更されました。
ダイレクトイグニッションは、
こんな感じです。
アトリカでは、入荷されたダイレクトイグニッションを、ドエルタイムテスターで全て計測チェックし、ダメなものは使わないそうです。
ドエルタイムがバラバラだと性能に顕著に響くそうで、必ず行うといっていました。
いわゆる車の「当たり、ハズレ」は、意外とこんな部分が響いてくるのかもしれませんね^^:
あと、ラムダセンサー(自動車の排気ガスに含まれる酸素を検知して理論空燃比を維持するための制御を行う装置)によるフィードバックを行え、しかもその制御がかなりの高速で処理されるため、走行環境の変化に対し瞬時に補正が入るのはありがたいところです。
AEMの空燃比計も取り付けました。
PLXの空燃比計持っていて、新品で箱出ししたまままだ取り付けていなかったのにコレ付けちゃったので用無しになっちゃいました・・・^^:
LINK本体は、エンジンルーム内のバッテリー付近に取り付けています。
LINK自体が完全防水であるのと、室内へ引き込むと余計なノイズを拾うのと、配線が長くなるので引き込むのは無駄な行為なんだそうです。
とりあえず、車体を引き取ってから帰宅時は、一応高速道路に乗って帰ってきたのですが、走行車線で80~90キロを維持し、大型トラックに追従するようにして4000回転付近を使ってマッタリと帰ってきました。
乗っていて感じたのは、松井田妙義から軽井沢までの区間は峠道で登坂が続くのですが、回転がそんなに高くないのにも関わらず、5速のままで踏み込まなくても
あれ?5速のままなのになんかスルスル登っていっちゃうしw
と中間領域のトルクの太さが今までとは違うのが良くわかりました。
現在暫定のデータなのにシッカリと走りに違いが出ているところからすると、慣らし後にダイノパックでセッティングを詰めたらもう少し良くなるって事ですので、期待大ですね^^v
慣らしが早く終わるように暇なときにはジムニーで出かけて走り回りたいと思います。
あー、、、ようやく遊び車が戻ってきて嬉しいです!