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cbの愛車 [ホンダ その他]

整備手帳

作業日:2021年4月1日

エンジンフルパワー化&載せ換え 

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目的 チューニング・カスタム
作業 DIY
難易度

上級

作業時間 12時間以上
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走行1万km程で車体から下ろされて10年ほど放置されていたエンジンのようです。きちんと穴やホース類は密封されていてオリジナルワンオフ製作された台座に固定され、コロコロ台車に載って我が家に届いてからも10年以上車庫番をしていたので、実に四半世紀ぶりくらいに日の目を見る時が遂にやって来ました‼️
この予備エンジンをバラして塗装してフルパワーパーツを組み込んで、エンジンを載せ換えようという魂胆です✊‼️
パーツレビューのとこにも書いてる通り、元はフルパワー135馬力のエンジン、国内販売に合わせて93馬力までデチューンされ、ミッションも6速から5速に変更されてます。
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予備エンジンを台車ごと車に載せて、某秘密基地に運んでバラします。早速、作業台に載せられて分解バラバラ作業開始‼️
吸気ポートから覗いた感じでは、実走1万km&良い状態に保たれるのは間違いなさそうです。クラッチ、クランク、ポイントなどのカバーを外していきます。
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ヘッドカバー、ヘッド、シリンダー、ピストンとドンドン外していき、クランクケースも割って中身を全て取り出してケースを空っぽに‼️
別で24(CBR1000F)のヘッド部分のみASSY状態で入手してましたが、24のヘッドは冷却水の経路が違うのでそのままポン付け的には流用出来ません。(厳密にいえばできるんだけど、面倒だし見た目がダサくなる)なので24のヘッドを別に分解して、バルブとバルブスプリングを取り出しました。30(CB1000SF)のバルブ・バルブスプリングと比べてみます。バルブ自体はIN側もEX側も全く同じモノで、バルブスプリングは24のフルパワーの方がダブルスプリングとなってます。24のレッドゾーンは10,500回転~、30のレッドゾーンは9,000回転~なので、やはり24のダブルスプリングは追従性が良くなってるんですね‼️
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予備エンジンのヘッドをバラしてバルブを抜き取り、卓上旋盤をテーブルに固定してバルブのカーボン&スラッジの類をペーパーヤスリを当てながら除去します。特にバルブがヘッドと当たるシート面は軽く当てる程度で‼️コツを掴めば作業はサクサクと進みますが、ツインカム16だからバルブは16本👀‼️ 根気が必要な作業です。
画像右側が取り外し後のカーボン除去前、左がペーパーヤスリを当てて徐行後です。
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バラした予備エンジンの分割されたケースとカバー類が手元に戻ってきました。まずはヘッドに綺麗にしたバルブを組み込みます。当然バルブスプリングは24用のダブルスプリングを組み込み、バルブシートもバルブコッターも新品に交換です。ロッカーアーム類は新品状態を思わせる程にピカピカで磨耗等もなく綺麗な状態で、実走1万kmってのが間違いないと確信しました(^^)✨
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バルブを本固定する前に、光明丹とタコ棒を使ってバルブシート面の擦り合わせを行います。本来ならアルコールで容積を計って体積を合わせたり洩れがないか確かめたりもするのですが、今回は1万kmと走行が少ないエンジンをベースにしてるので、擦り合わせのみで組みました。
画像左側のクラッチカバー、クランクカバー、ポイントカバーの3点はポリッシュの上から吹いてあるクリア塗装を除去する為に『サンドブラスト』を施します。バイク仲間の知り合いがサンドブラストの機械を持っていて、拝借して施しました。サンドブラストの大変さは『マスキング処理』ですね‼️ブラストを施すの自体はとても楽しいです(^^)
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サンドブラストを施し終わった状態です。梨地仕上げって感じですね。ブラストは文字通り砂を吹き付けて面を削っていく作業なので、同じところに当て続ければ面が凸凹になってしまいます。常に満遍なく!ですね。
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クランクケース上下とヘッド、シリンダーは、劇薬の『塗料剥離剤』を塗布してワイヤーブラシ類で古い塗装を剥がす作業と、細部はルーター等を使って隅々まで古い塗装を綺麗に取り除き、KMCという洗浄剤をお湯に溶かして70度前後に保ちながら、一昼夜ドブ漬けします。70度をキープするのは投げ込みヒーター2本に頼りました。
この洗浄剤でパーツをドブ漬けするための『パン』を入手するのに思いの外、難儀しました😅💦 各パーツの手の届かない部分の頑固なオイル汚れ等も一発で綺麗になる優れた洗浄剤です‼️
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ドブ漬けから取り出したケース上下とシリンダー、ヘッドは、水で綺麗に洗ってから細部の塗装の未剥離部分をルーターで取り除いて、脱脂し、耐熱塗装する部分以外は全てマスキングを施します。
強力な剥離剤を使っても取り除けない古い塗料が奥まった場所や複雑な形状部分に残ってて、ルーターで除去するのにもかなりの時間を要しましたが、このマスキング作業は更に膨大な時間を要しました‼️めっちゃ細かいところまでキッチリと、それこそコンマ1㎜までずれないようにカッターを駆使してマスキングを施します。
仕事が終わって帰宅して時間が取れてから寝るまでの間と土日のみの作業だったので、クランクケース上下とヘッドとシリンダーの4点のマスキングに1ヶ月以上を要しました😰💨
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まるで芸術品のような出来映えのマスキングたち(^^)✨我ながら惚れ惚れする作業内容です。
ちなみに、エンジンケース類をサンドブラスト処理しなかったのは、万が一にでもブラストの砂がケース類の内部に滞留してたら、エンジンを組んだ際にその砂がエンジン内部のパーツをことごとく切削しまくって大変なことになってしまいます。なので、手間が掛かったけど剥離剤で表面を綺麗に整えました。
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いよいよ、耐熱塗料で塗装です。クランクケースカバーとポイントカバーは耐熱のゴールドで塗装。数回に分けて垂れないように塗料を重ねていきます。
クランクケース上下とヘッドとシリンダーとクラッチカバーは、耐熱塗料の艶有り黒を吹きました。こちらも垂れないように、しかし厚みを持たせて垂れないように… 割りと綺麗に吹けました(^^)✨屋外なので多少のゴミの付着は致し方有りませんが、意外と綺麗に吹けたようです。
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最近のエンジンにはない艶有りの黒‼️ 24純正も30純正もガンメタ系のセミグロス塗装のエンジンだったので、この艶有り黒は絶対に目立ちますね✊‼️ テカテカ✨ツヤツヤ✨ 黒光ってます🎵
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屋内で塗料を乾燥させ、マスキングを取り除いて更に1週間ほど完全硬化させてから、石油ストーブ(古っ‼️)2台の上に鉄板を載せて、その上で焼き付けを施します。
塗装面で140度以上で50分以上が焼き付けの目安だったかな~。
全体の温度が上がるようにキッチンのコンロ用のアルミの油跳ね防止パネルを使って箱状の蓋を作って被せたりなんかもしました😅💦
とにかく焼き付け作業も1日掛かりです。
実は、この焼き付け塗装を終えて秘密基地に運んでエンジンを組んでる最中に、シリンダーのウォータージャケット部分にキャビテーション痕を発見! 冷却水にエアが混ざってて、還流中にそのエアが通路内部を攻撃していた痕ですね。
どうせなら、もっと常態が良いシリンダーを使おう‼️ってことで、ネット検索して極上常態のシリンダー単体を入手して『塗装剥離→洗浄剤処理→耐熱塗料塗装→焼き付け』の一連の行程を再度実施しました。余分な手間がサラに掛かってます😅💦
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焼き付けが完了したケース・カバー類を再び秘密基地に運んで、いよいよ各パーツの組み込み作業に入ります。クランクにカムチェーンにオイルパスプレート、ミッションメインにカウンターにシフトフォークに…  構造自体はいたってシンプルなのですが、やはり精密機器‼️ 順番を間違えそうです。
ウィズミーの丸山氏が30のエンジンの分解と、フルパワーパーツ組み込みを行った際の手順が写真付で掲載された雑誌が有って、それを参考にさせて貰ったのでとても助かったそうです‼️
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クランクケース上下を合わせて、デュアルオイルポンプと配管、ストーナー、オイルパンも仮組みしてみます。
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前の15の写真の左中がシングルオイルポンプのオイル配管、この16の写真の左中がデュアルオイルポンプの配管です。この、細くて真っ直ぐなオイル配管がエンジン外に廻ってオイルクーラーで冷やされてエンジンに戻ってくる… その配管なんですね~!
ポンプを駆動するスプロケの歯数は同じで、肉抜きの形状が異なります。
排気量は変わらないのでピストンの直径も同じでピストンリング類も同じですが、ピストンヘッド形状が少~し山型が強くなってて(盛り上がってる)、圧縮比が高いハイコンプ仕様のピストンです。このわずかなハイコンプ仕様が低回転域での弾けるような鼓動感に繋がってるのでしょうね‼️
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ピストンをコンロッドに固定し、ガスケットを取り付けてシリンダーを組んでいきます。カムチェーンが落下するとやり直しなので、落とさないように気をつけてサクサクッとヘッドも載りました。
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カムチェーンテンショナーを取り付けて、カムに駆動スプロケを固定して組み込み、バルブタイミングを合わせてカムホルダーの類を取り付け。この状態でクランクを強制的に回して動作確認まで完了です。カスタムエンジンはほぼ9割9分、完成しました。
このしっとりとした感じで黒光りするエンジン😍✨惚れ惚れしちゃいます🎵
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秘密基地にCB号を運び、タンクや外装、サブフレーム、スプロケカバー等の付属品類、エキパイ、ラジエーター、等を取り外して、エンジンを下ろす準備をします。
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キャブレターとヘッドカバー、オイルパンも取り外されました。これでいつでも下せます。
こうやってバラしていくと、改めてアナログ車輌のキャブ車の作りのシンプルさを実感しますね‼️良い意味での隙だらけ🎵(^^)✨ 最近の電子デバイスにコンピューター制御系満載の車体では、ここまでバラすのも大変でしょう‼️
なんせ、ABSさえ付いてませんから😄
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フレームに傷防止の養生を施して、エンジンを吊りながら横に抜いていきます。もう、職人技の領域ですね‼️(^^)✨
ガランドウなCB号を見るのは初めて‼️
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エンジンを下ろしたのと同じ要領で、組上がったカスタムエンジンをCB号のフレーム内に収めます。
エンジンハンガーで固定したら付属品を元に戻していきます。
エキパイを取り付ける前に、デュアルオイルポンプの証であるオイルクーラー用の取り出し取り込み口2ヶ所のメクラ蓋をフィッティグ取り付け用のパーツに交換します。今回はオイルクーラーは取り付けず、メッシュホースをフィルター外周を沿わせる形で配置してバイパス接続しました。これだけでも走行風でオイル温度が5度ほと低くなるって話です。
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サブフレーム、エキパイ、キャブレター冷却水のホース、スプロケカバー、セルモーター、クラッチレリーズASSY等を元に戻して、キャブにガソリンを回してエンジンの試運転です。
今回、クロームメッキが施されたヘッドカバーを投入しました‼️ このカバーも入手後15年ほど納戸で熟成されてました😅💦
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動作に問題がないことを確認し、プラグ、プラグコードを新調して完了です。
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約1年半かけてエンジンのフルパワー化と載せ換えが完了しました。
その乗り味は… アイドリングからのブリッピングだけでも、弾けるような鼓動を感じます。排気音も低音が増して力強くなってます。走り出しても軽やかな回転感と回転の上昇感🎵 4,000回転辺りまでは加速度に大きな変化は無い感じですが、4,000回転を超えた辺りからの加速はかなり鋭くなってパワフルさを感じます。正に「モリモリ湧き上がってくる」感じのパワー感!!
フルパワーと言ってもキャブは30のノーマルで24よりも2㎜小径だし、135馬力出てるとしても今時の1リッター車の標準的な出力だし、目を見張るような速いエンジンでは有りませんが、私にとっては、低回転域から高回転域までかなり好みなエンジン特性で120%満足です。
何よりの誤算は、ミッションが5速のワイドレンジから6速になったことで各ポジションでのエンジンブレーキの効きが弱まって、転がり抵抗が少なくなったかのようなフィーリングになってる事です。燃費もノーマルエンジンの時より平均で2km/Lほど伸びてます。
パワフルになって燃費も伸びて、本来の力強さを手にしたCB号、益々走りを楽しめそうです。

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この記事へのコメント

2023年6月2日 21:18
DIYでやったと❓😳✨
コメントへの返答
2023年6月2日 21:29
パーツ収集、消耗品収集、サンドブラスト、エンジンの塗装剥離、薬剤での洗浄、マスキング、耐熱塗料缶スプレー塗装、焼き付け、ヘッドバラシ、バルブ研磨、バルブシート擦り合わせ、、、これは自分でDIYで(^^)✨
他はホンダDラー勤務のプロ整備士にお願いしたよ~🎵

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