
お久しぶりでございます>ALL
先月末から約20日間、あまりアクセスできない環境になってしまってました。
と言うのも先月27日から昨日まで、入院生活を送っておりました。
病名は・・・心筋梗塞(^^;)
10月27日の朝、いつものように自転車で出勤したんですが、その朝は何故か
「なんだか今日は自転車が嫌だな」
と感じつつの出発でした。 道中もなんだかいつもよりスピードに乗らない重い感じで、「変だなぁ~」と考えながら、もうすぐ会社に到着というあたりで胸に違和感が・・・
「動いているからキツいけど、到着して休めば直るだろう」
と思いながら、なんとか8:30頃には会社に到着し自分の席に座ったのですが、その頃になっても胸の違和感は増すばかりで、さらに上がった息が治まるどころか、息苦しさも増してきます。
「これはヤバい」
と思い同僚を呼ぶと
「おい! 顔が真っ青だぞ、誰か救急車!!」
との声。 皆が周囲に集まって来ました。
私はと言えばそのまま床に倒れ込み、今まで経験したことのない苦しさに襲われていました。
まもなくサイレンの音が近づき、救急隊の人が到着。
「のんパパさん、意識ありますか?」
との問いかけになんとか答えたところで、そのままストレッチャーに乗せられて1階に降り、救急車へ積み込まれました。
救急車が消防署から会社に来るまでの間に、すでに救急隊員の方が病院の手配をしてくれていたようで、
「**病院へ向かいますが良いですね?」
と聞いてきます。 もちろん病院を選んでいるような余裕などないので頷くと、その病院へ再度連絡を取るのと同時に救急車が走り出しました。
ぼ~っとする意識の中で「前に乗った救急車より乗り心地が良いな」などと思っている(^^)うちに病院に到着し、病院のスタッフにバトンタッチされて一気に救急の処置室まで運ばれます。
処置室に入り、ストレッチャーから処置台に移されると、冷や汗でぐっしょりになっていた衣服があっという間に身ぐるみ脱がされました。
そして、救急隊員の方からの症状の連絡で判断がついていたのか、
「のんパパさん、急性の心筋梗塞です。 今から緊急でカテーテル手術をしますからね。」
と言われます。 そしてすぐに、右足の付け根と右腕、左腕に、「ちくっ」と言うにはちょっとキツい痛みが走りました。
それから右腕の奥の方にムズムズと違和感が這い進み、やがて、さっき締め付けられるような苦しさのあったあたりにも、何やら押されるような違和感が。
するとすぐに「ああ、ここだ」「バルーンの用意」「スティント」とか言った声が聞こえます。 受け答えはシンドイものの意識はあったので、
「ああ、詰まった場所が分かったんだな」とか「血管をふくらませるところだな」など、工程の進み具合を想像しているうちに、さっきまでの苦しさがなくなっていることに気がつきました。 が、代わりに襲ってきたのがものすごい寒さ。 まるで裸で-20゚Cくらいの場所に置いておかれているような気分です。
看護師さんに「すごく寒い」と告げると毛布を掛けてくれましたが、それでも寒さは納まりません。 ガタガタ震えているところに
「のんパパさん、手術は終わりましたから、今からICUに行きますね」
と言われ、処置室を出て廊下へ。 何処をどう曲がったのか分からないうちにICUに到着したのはお昼の12:00頃。 そこで処置台からベッドに移され、鼻への酸素供給、両腕への点滴やセンサー、そして導尿管など、何本ものパイプやコードにがんじがらめにされてしまいました。 ベッドは普通の病院のベッドと比べると信じられないくらいフカフカ、身体が半分沈んでしまうような感覚になります。 とは言え、そのままの姿勢で寝ているのはかなり辛く、「寝返りを打ちたいときは呼んで下さいね」との看護師さんの言葉に甘えて、その日~夜は数回、身体の向きを変えてもらいました。 それでも身体的にはかなりキツく、以前聞いた「意識がハッキリしていない人の中には点滴などを自分でむしり取ってしまう人がいる」と言う話が妙に納得できました。
そんな状態ではありましたが、「早ければ明日(10/28)には一般病棟に移れます」との言葉に望みをかけて一晩過ごした翌朝、9時頃になって
「10時頃、カテーテルの針を抜いたら一般病棟に移ります」
との話があり、内心「やった!!」
やがて救急の先生が来て針を抜いてくれたのですが、刺してあったのは手首の動脈、なかなか出血が止まらず、ビニール風船みたいなベルトをぐるっと巻いてエアで圧迫された状態での病室移動となりました。
最初に移されたのは一般病棟の中でも重症患者用の部屋と言うことで、階の端の方の個室でした。 部屋は北向きで陽が差すこともなく、快適な場所ではあったのですが、身体は未だにホースやコード類に繋がれたまま、起き上がることもできません。 それでもICUより硬いベッドで寝返りは自由にうてるようになったので、それまでより少し楽になりました。
その病室で3日ほど過ごし、その間に繋がれていたホース類が1本、2本と減って行き、起き上がって食事とトイレが自由にできるようになったあたりで、今度は普通の病室へ移動です。 移動先はカミさんの大サービスで個室(^^)、先の部屋と造りはほとんど同じですが、今度は南向き。 部屋に入って開口一番「暑っ!!」 幸いエアコンが昼間は冷房になるので、それで気温の調節ができました。
それから一週間ほど、少しずつリハビリを始めながら過ごし、8日になって手術の結果確認、つまりは竣工検査(^^)としてカテーテル検査です。
前の時と同じ右手首からの挿入で、造影剤を入れてのレントゲン撮影ですが、前は苦しい方が先で何をされても半分平気だったのが、今度は意識ハッキリ、何の自覚症状もない状態での手術、ハッキリ言って緊張しました。 怖かったです。 痛かったです(^^;) 刺すときの痛さ、挿入の違和感、心臓に届いてからの作業による圧迫感、造影剤の熱さ、どれも気持ちの悪いモノばかりです。
でも、レントゲンの動画を見た先生達が
「きれいに直ってるねぇ、心筋梗塞をやったとは思えない。」
と話し合っている声を聞いて、ホッとしたのも確かです。
その後、そして翌日も検査をいくつか受け、入院から2週間、11月10日にようやく退院できました。
今回の症状は、心筋梗塞の程度としては中程度の重さだったそうですが、幸いなことに心臓の筋肉へのダメージはその程度の割には小さくて済んだそうです。
とは言え、この病気は「直った、再発はない」と言うモノではなくて、体質的に再発のリスクは少なからずあるので、これからは食生活や薬の常用など、いろいろ気をつける必要があります。
でも自分はまだまだ「余生」とは言えないトシなので、長い付き合いにはなりますが、気をつけて暮らして行かなければ、と思っています。