
晴れ渡る空、そよ風にすら舞い落ちるオレンジの葉。
「このタイミングで、あの人は首をたてに振ってくれるかな」
気分が最高に上がっている。そんな昼下がり。今日は一日中自宅にこもっていようかと考えていたが、そんな昼下がりだから俺は車を走らせることにした。目的地はそうだな...以前訪れたことがあるあのさびれた町にしよう。あそこならのんびりできる。
かなり進んできたが、まだまだ気分が上がっている俺はいつもより激しめのアクセルワークで峠を攻める。こういう時にこそブレーキの効きが重要だということを思い知らされる。
あぁ、楽しい。気分が上がっていることもあるが、車を運転することがこんなにも楽しいだなんて。こんな気分は久しぶりだ。これは峠を走っているからとかじゃなく、街だろうとどこだろうとやはり車の運転は楽しいというのを今、俺は全身で感じている。
気分がさらに上がってきたところで、目的のさびれた町に着いた。...だが、どうも様子がおかしい。以前は誰一人歩いていなかった道に人がいる。そして道の脇には楽しげなのぼりが立っている。
「こ、これは...?!」
俺は思わずひとり言を口にした。さらに進むと、町の中心部に人だかりができていることに気付いた。そこには警備員もいて、どうやら車を駐車場へ誘導しているようだった。この状況を見て俺は察した...いや、確信した。そしてすでに気分が最高潮に達していた俺は、車の中で大声で叫んだ。
「ま...まつ...え、うそこれお祭り?!なんかお祭りじゃない?!いやぜったいそうだわーじゃなきゃこんなさびれ切った町でこんなに人見るとかありえなさすぎるしマジでっていうか今日この日とか奇跡だわーついさっきまでなんか動くの面倒くさいから今日は一日中自宅にこもってようかなーってこたつに入って俺は決意したけどその時アイツが「甘いもの食べたい」なんて言うから「いやこたつに入る前に言えよっ」って優しくつっこみながらも冷凍庫からアイスを持ってきて一緒に食べ始めたらこたつでアイスって優勝レベルかよって感動して無駄に気分上がっちゃった結果が今」
この状況を理解するまでに相当の時間がかかったと思う。止めどなく上がっていく気分を鎮めようとこの町まで来てみたが、雰囲気からしてこれではまだまだ上がっていく一方だ。
自分自身のあやふやな気持ちに混乱した俺は、一旦車を停めて落ち着きたくなった。ところがどうだ、近辺の駐車場には軒並み“満車”と書かれた看板が出ていて渋い顔をして首をよこに振る警備員がいる。ここもだめ、あっちもだめか。さても迷ったぞと諦めかけていたその時、そう...その時だ。俺の訴えかけるようなまなざしに唯一応えてくれたのは感動すら覚えるような若干激しめに首をたてに振るうなずきおじさ...あ、ロンパメです。
この手の話は結局こたつでアイスを食べたくなるだけだってあれだけ言ったのに...この分からずや!っていうセリフがどこか遠くの方でこだましていましたが、先日は秋の駐車場に行ってきました。
本音を言うと、秋の駐車場に行ったというよりは、秋を捕まえに行ったというのが正解です。正直に言います、わたしは秋を捕まえに行きました。クル活を再開したのが6月だったので、初秋クル活だった訳です。秋を捕まえに行っても不思議ではありませんよね。で、そんななんら不思議ではない初秋クル活でアイスは食べずに愛車の写真を撮影し続けた結果しろデミちゃんもちゃっかり秋の空気を身に纏って秋ならではのかわいさをちゃっかり醸し出していました。
こんな風にね!

(これは確信犯だな)
なんら不思議ではありませんね。

(いやこれはあざとい匂いしかしないな)
他事ヲ不奉存候。

(いやこれは武士の匂いしかしないな)
味噌おでん! あんかけスパ! 全部! うみゃー!

(間違いなくこの感じはチームしゃちほこ!)
さて、これまで様々な季節に様々な駐車場に行きましたが、やはりその季節季節で駐車場の雰囲気が違います。この日は間違いなく秋の駐車場でした。こうなってくると、冬の駐車場が気になってきます。いえもはやクル活in春夏秋冬駐車場シリーズを全60話でお送り出来るんじゃないかなって密かに思いました。あ、今後のお楽しみにしておきますね。

(いや全60話は長すぎるな)
これでは60話では足りないかも知れませんね。

(できれば全2話でお願いしたい)
続編が気になります。

(続編など無い)
変わりたい 変わりたい わたし新しくなる。

(え!もしかして...?!)
最前 走り続ける ジェネレーション!

(なんだチームしゃちほこじゃない!)
でもやっぱり結局なんだかんだ言っても、しろデミちゃんはかわいいです。
ロンパメバーグ
Posted at 2023/11/11 00:18:23 | |
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