始まりの季節...そう
桜はまだ咲きそうにない
「休日モーニングルーティン」
8日ぶり...。
仕事が繁忙期に入った関係で思うように休みが取れていなかったから、この日は久しぶりの休み。おまけに連日の残業続きで、寝るためだけに家に帰る毎日。この久しぶりの休日も、心と体を休めるだけで精一杯だと思う。
それでも心休まらなくて、仕事の夢にうなされながら目が覚めたのが朝の5時。あまりの早朝さ加減に自分でも驚いたけど、もう眠れそうになかったから起きることにした。仕事の日だってこんなに早くは起きないんだけど。
まだ外は薄暗い。ちょっと肌寒いけど、こんな早朝の空気を肌で感じるのも久しぶりな気がしたからなんだか無駄にテンションが上がってきた。せっかくの休みだから家でゴロゴロしてようかと思ったけど、出掛けようかな。
自己紹介が遅くなったね、あたしの名前はシロミ。25歳一人暮らし、趣味は愛車の写真を撮ること、なんて、そんなのどうでもいっか。とにかく今朝は早起きさんだったし、ひとり愛車撮影会を開催しようと思う。
歯を磨いて顔を洗って寝癖を直して、ササっと2分でお化粧して。向かうは海。海って言うか、海のある方向へとりあえず出掛けてみようと思った朝の5時30分。自分で言うのもなんだけど、早っ!
車のエンジンをかける。ボボーってすごい音!早朝すぎて、たぶん車もおどろいてると思う。この相棒と一緒に生活し始めて7年、故障もなくこんなあたしによく付き合ってくれてるよね。久しぶりに今日はいっぱい楽しもうね!
普段朝ごはんは食べないのに、起きるのが早すぎたせいかお腹が空いてきちゃったから途中のコンビニで朝ごはんを買った。最近お気に入りのベーコン&ポテトサラダサンドとロールケーキ。喉が渇いてたからアイスコーヒーを。
せっかくだから海を見ながら朝ごはんを食べたいって思って、助手席にサンドイッチとロールケーキ、ドリンクホルダーにアイスコーヒーを置いてすぐさま車を走らせた。遠く昇り始めた太陽を背に。
早朝らしく道は空いていたし、偶然だけど信号はずっと青で、快適すぎてテンションが上がりすぎたからあえてシフトダウンしてアクセルを踏み込んでみる。あはは!最高の気分!ストレス発散してる今!あたし!
気持ちいいね。なんて、ひとり言だけど相棒との会話を楽しみながら少し調子に乗って走ってたら、後ろからすっごいスピードで右側の車線を走ってくる車がサイドミラーに映った。
「え、うそ、追いつかれちゃう!...あっあっ!信号赤!」
キキィ―ッ!!
あやうく全速力で信号無視するところだった。あぶない。その直後、さっきの車があたしの車の横で止まった。どんな暴れん坊なのかちょっと気になって、少しドキドキしながら右側に視線を送ってみた。
「あたしとおんなじ車...あ、女性...?」
車種も色も同じだった。しかも女性ひとり。ドリンクホルダーにはアイスコーヒーが置いてあるように見えた。なんかあたしと同じ匂いがして、どこに行くのか気になって、ちょっとついていっちゃおうって思った。...信号が青に変わった。
ブォン!ブオオオォォォー!!
「え!やだ!すっごい加速!」
出だしでずいぶん離されちゃったけど、こうなったら意地でもストーカーしちゃう!負けないんだからあたし!って感じで、謎めく彼女が運転する車と適度な距離を保って後ろをついていった。きっと海に向かってるんだろうと思った。
海が近くなってきた。景色の雰囲気で分かる。とそこで、彼女の車が道端の休憩駐車エリアに入っていった。まだ海は見えないのに、お手洗いかな。あたしもゆっくりと後について、彼女の車の左側に一台分あけて車を止めた。そして右を見た。
「え、サンドイッチ食べてるし」
なんで急に?って思ったけど、あたしもお腹が空いてるからサンドイッチを食べることにした。あー、やっぱりこのベーコン&ポテトサラダサンドっておいしい。黒コショウ多めで間違いないやつね。
「って今度はロールケーキ食べてる」
...なんだ、彼女やっぱりあたしと同じだ。
彼女に声を掛けようと思った。アイスコーヒーをぐっと飲んで、車を降りる。助手席側の窓をコンコンと叩いて手を振ってみた。すると彼女は助手席側の窓を開けてくれた。間近に見る彼女は、あたしと同い年か少し下くらいに見えた。
「急にごめん、おんなじ車だったからつい」
「モグ...え?モグモグ...あ、ほんと、色までおんなじ」
「あ、もしかして朝ごはん?」
「そう、サンドイッチ、ベーコン&ポテトサラダの」
「うそ!あたしも今おんなじの食べてた!」
「えー!すっごい偶然!」
「もしかしてこれもおんなじだったりする?」
「あ!そのロールケーキ!わたし今食べたの!」
「あはは、やっぱり!すっごい偶然だよね」
「車も朝ごはんもおんなじって笑える」
「ねえ、せっかくだから連絡先交換しない?」
「うんいいよ」
「名前教えてよ」
「名前?わたしはしろみ」
「えっ...?!」
...あ、ロンパメです。
連続テレビ小説的雰囲気を醸し出すという裏技を使ってローカルテレビ局が満を持して放送してみたものの第一話の視聴率が1%を切ってしまうという大事件が発生してしまって“打ち切り”という残念ワードが巷をひとり歩きし始めてもはや第二話が放送されるかどうかすら危ぶまれていそうな物語でしたが、先日は桜の木の下に行ってきました。
この桜の木はその辺によくあるような普通の桜の木ではなく、昭和48年5月1日に福井県指定文化財に指定された天然記念物でした。以下、看板に書かれていた概要説明をご紹介しましょう。
- 概要 -
坂井市丸岡町女形谷の集落内にある桜、この桜は「エドヒガン」と呼ばれる種類で、県内でも大樹の桜として有名です。
エドヒガンは、古くから日本に自生している桜で、江戸で多く栽培されていたこと、そして春の彼岸の頃に咲くことからその名が付いたと言われています。毎年4月頃には、薄桃色の花を咲かせています。
坂井市教育委員会文化課より
わたしはこれを見て「そっか」って思いました。で、そんな薄桃色の花を咲かせる昔からあるおっきな桜の木の下にいたしろデミちゃんは桜の名前とかその由来なんかマジどうでもいいけど桜の薄桃色とクロスオーバー映えしてみたい!って感じで桜と一緒にかわいさを周辺にばらまき始めた結果その周辺一帯がかわいいになっていました。
こんな風にね!
(薄桃色感ゼロ)
クロスオーバー映えって最高にかわいいですよね。
(殺伐とした雰囲気だよね)
白色と薄桃色のグラデーションが素敵です。
(いや白色と茶色しか見えないが)
ありがとう桜。
(いやもはや桜すら写ってなくて竹やぶ感)
さて、クロスオーバー映えがよほど楽しかったんでしょう、しろデミちゃんはまた急にかくれんぼをし始めてしまいました。そう、またです。わたしは『また~?』って思いつつも『あー、かわいい、かわいいぞしろデミちゃん!そういうとこ!』って感じでハートをわしづかみにされてしまったので、やっぱりまたかくれんぼに付き合うことにしました。「もういーかい?」ってね。
ふふ、どこに隠れているのかな~?
(なんだか壮絶なかくれんぼだな)
かくれんぼが上手だね~。
(これは...上手と言うのか...?!)
え~もうだめ降参しろデミちゃん出てきて~。
(ほ...本気かあんた...?!)
あ!いたー!
(さっきからそこにいた)
“忘れないで
ずっとそばにいる
これからも...ずっと”
Day and night.
いつでもやっぱりしろデミちゃんはかわいいです。
ロンパメバーグ
Posted at 2024/02/18 19:28:54 | |
トラックバック(0) | 日記