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イイね!
2013年04月22日

すごいだろう考

すごいだろう考 2013年4月の自動車イベントは
昨日の丹波ワイン「チャオ」でほぼ終了。

ことしは「さやま池まつり」が自動車見世がないらしい。
というので、参加できずは、富士ジャンボリーと
米子クラシックカーと、高雄の2回目の3つ。
エントリーは風邪を引いたチームヤマモトと昨日の
チャオで元を取り返したくらい。

競馬で言うとプラマイ、沈み気味だが楽しんでいる。


きょうは何を書こうかと言うと、自動車イベントの展示をするのを、
ちょっと控えようかと言う気になってきた。
コンテスト出場しても、私の愛車ではもっと「すごいだろう」みたいな
外観か、個体自体が、超稀少な車種の前では印象が霞みがちだと、最近
思うようになったからである。

要は祭りに参加しても、このクルマ自体がノリ切れていないと、感じている
からである。



最近は、本当にモーターカーのイベントが増えてきた。
イベントの考察については、随時書いているが、展示参加目的だと、
ある程度“時代に媚びない”といけない。

それを私は、由しとしないし、クルマの方も、ぶっきらぼうで外観、雰囲気
共に1970年代から1980年代のまま、加齢しただけの状態で、乗り続けて
いる。

稀に1000人に1人くらい、私のクルマの“そのまま感”を刺さってくれて
「すごいです」と言ってくれる人が、いるが、今日のイベントでは、埋没
することは、否めない。

それが「そろそろ潮時かな」と思った理由である。



私の解釈が間違っているのかもしれないが、米国を除いた諸外国では、
自動車と言うのは、ある程度オリジナリティー重視の筈である。

私の自動車は、オリジナルを重視して、塗装外観、内装に、最大限の
ポイントは「京55」時代のライセンスプレートを持続して、当時のまま
を、残すようにして乗り続けてきたことである。

私が近年の自動車趣味に一つだけ警鐘を上げれば、目立ったもの勝ち
みたいな視線に、自己の研鑽や趣味に於ける、より透徹して行く深みと
いったものは、あまり無いように思われるのである。

以前はブログにこのような私見を書くと「人の趣味に何をしようと勝手だろう、
いちゃもんをつけるな!」と抗議して、去って行く人がいた。

それなら読まなきゃいいし、いちいち高説(になっていない)垂れる必要も
ないと、思った。

それにしても、日本の自動車趣味の世界は、世の好況不況と、比例せずに
独自の深化は進んで来ているように思われる。
しかし、敢えて言いたいのだが、僕はリアリティのない趣味は、趣味でないように
思われるのである。



そのことについて、たまには説明しよう。
まず、(新車)当時の日本を知っているか、想像することの必要がある。
後年の人間でも、「勉強」は、できる。古本や、当時の雑誌、今なら
ユーチューブで残された動画さえも見ることは出来るようになった。

理解は最初の段階はあくまで、知覚である。この時に「判った!」
とあまり得意になられない方が良い。認識と言うのは時には誤解する
ことも多いからである。

そこである程度、当時の時代状況が摑めたら、21世紀のこの日本、
極東の島国において、その車が走っていることが、「正しいか」どうか
反論、反芻してみる必要がある。

だから私は、この日本である程度のロータスエランや、アルピーヌルノー
A110がいることは、判るのだが、こんなに走っていていいのかな?
ましてみんなで(仲間で)つるむ、というのは、野暮ではないのかと、
時には思ってみる必要を、よく考えるのである。

これがリアリティの問題だ。
私の様に古くから趣味をしている人間は、現状を決して嘆いてばかりいる
訳ではない。むしろ昔より情報と、部品流通と、整備性、整備力のアップ
した、この21世紀ニッポンに感謝はしている。



私の昔の上司が、当時、「◎◎クン、君ねぇ、新聞作りと言うのは、
リアリチィが無いと駄目なんだよ、わかるかね?」と,20歳以上年上の
名部長は、朝から口から唾を飛ばしながら、部下たちに仕事の精神の
ことを説いていたのを思い出す。

たかが夕刊紙の1面作りにも、リアリティーが要るのである。今何年何月の
何日で、きょうはどんな事件が継続中で、どんな事件が解決したのかと。

趣味って、人間性とか時代性とか、阿呆みたいに乖離して良いものかと
僕は思うのである。
お金があるから、これくらいのことはしても良いだろうと、50代や60代で
役員や退職金を持った男性が、鴨になっている風景を僕は見掛ける。


最近の旧車の値上がり傾向は、ゴルフ会員権相場のようである。
GTーRや432でないハコスカや初代Zも、100万どころか、倍近くする
時代である。
ポルシェも356は2、300万でとても買えないゾーンになり、911の初期も
上がり、底値の頃は90万で良い個体を見掛けた930型も、いまは人気が
出だしたので安いものはなくなった。

ロータスエラン、アルピーヌA110、ルノー8ゴルディーニは、
最近の作られた人気の御三家のように、嬉しそうに乗られる方が
集まられるように、増えてきた。

嬉しさは大事な要素である。車に乗ることの意味の中でであり、その
華やかな輪に、“デビュー”することは、80年代半ば以降、この国の
クラシックな自動車世界の、最大引力として存在してきたと、私は思う。



さて、3桁のナンバーになって、ナンバープレートの存在価値や意味性が
うんと薄くなった。そのくせ公開の場では目線や恥部のように隠さなければ
ならない。
もうヒト桁は、1969年頃以前なので、入手も難しいし、二桁も20年近い
前の記憶になりつつある。

モーターイベント自体に、どんなナンバーで乗り付けても、違和感を言う人も
減ったし、簡単には、ちょっとした努力でも昔のナンバー車は、手に入らない
現状になってしまったこともあるだろう。

でもこれも僕は、一種のリアリチーの崩壊だと、個人的に思っている。
どんな車に、どんなナンバーで乗ってきても、イベント自体がフィクションと
思っているようだし、祝祭はバニティフェアで、歴史的連関は、あんまり関係
ないようである。

そんなところに、超リアルな車が置かれるのは、もしかしたら、浮いてしまう
ことなのかもしれない。


というよりは、ギャラリーも、クルマ芸人のようなゲスト解説者も、
その意味すら理解できていなかったとしたら、リアルな旧車を
フィクションの中に並べ続けることは、どうなんだろうな、と
思った次第である。


ブログ一覧 | 思うこと | クルマ
Posted at 2013/04/22 18:19:56

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この記事へのコメント

2013年4月23日 7:02
やっぱり車趣味やその層といったものが変わって行ったのかな?
車自体は素晴らしいのですが、新MINIや新500、新ビートルといったものだけが注目されてしまう今の車業界は、やはり自動車の白物化の延長だろうなあって寂しく思います・・
昔はもっとさりげなく高性能なものだったけどなぁ・・
kotaroさんの車趣味は素晴らしいと思いますので、できればいろんなイベントでこっそりと啓蒙して行って頂きたいです(^^)
コメントへの返答
2013年4月24日 8:24
お早うございます。
車趣味についてのあり方なのですが、昔はイベントは雑誌が取り上げる価値は、少なかった。
車本来の記事中心、あとはモータースポーツです。
おかずのひとつに過ぎなかった、イベントが目立ち過ぎになったのは、すごいだろうカーが増えてしまった。
それが言いたかったのですが、やはり誤解している人は、多いです。鉄道趣味も同じです。
本末転倒しては、その社会全体が、奇妙なものを追求するばかりに、なるからです。
2013年4月23日 7:20
僕も、自然に年を重ねたクルマが好きです
火山国とクルマと女性の魅力は山と谷(^^)

コメントへの返答
2013年4月24日 8:27
火山はボルケーノ。
女性は休火山タイプが好きです。死火山には、手を出しません。
人生山あり谷あり?
2013年4月23日 11:35
昨今の旧車イベントは“目立ったもの勝ち”で、高速某あたりの雑誌が煽り立てるような珍しい車種やグレード、目を引く改造ばかりが有り難がられていますね。ああいった手合いはエンターテイメントとして観客を楽しませることが商売ですから、現実と乖離してしまうのも仕方ないのかもしれません。
コメントへの返答
2013年4月24日 8:40
国産旧車と言うと、クレケン聴いて「イーね!」って言うタイプが、ひとつの世界観になりました。
ダサいを逆肯定する方法論ですが、他の人が、やりにくくなる。
80ヒーロー、ネオクラの行き方については、結構難しいだろうと思います。
それでも日本車の、寿命は大幅に伸びています。潰したがる国家と国民性を、どう変えて行くか。旧車党が相克にならないように、持って行かないといけませんね。
2013年4月23日 13:04
1000人に一人でもなければ、埋没もしていませんよ!(^^)
kotaroさんのクーペはピカ一に光ってましたよ!
会場でも足をとめて見入っている方を多く見受けましたし、いくつかのBlogでも写真を拝見しました。
けっして目立つ「すごいクルマ」じゃないので、「おしゃれ」とか「コンクール」で賞がもらえるわけではないでしょうけれど、naoさんのベルリーナとともに「一番刺さった」、ほんとの意味で「目の保養になる」クルマだと思うのですが。
コメントへの返答
2013年4月24日 8:50
いろいろと、ありがとうございます。
昨日は主催者に、お礼のハガキを出しておきました。
私は、このイベントは定着して欲しいと思います。来客層の関心が高かったこと。
有名どころのゲストが、来てたこと(その代わり「アズーリ」は1回で終了しました)。
さらに、京都の有名な“笹島シェフ”が、特別実演してくれたことです。

私の850と、茶色のディーノは、京都の現存するイタリア車の中で一番古い方でしょう。

そのオーラは、分かって欲しいのですが、ていさんのコメントに、少し救われました。
2013年4月23日 14:09
例えるなら「小奇麗な女の子が出る、歌謡コンテスト」VS「女の人生を唄います、演歌コンテスト」といったところでしょうか。
一般的な称賛の数を増やしたいのなら前者のようなクルマやコンディションを選ぶべきですが、現状の自然体の姿は一部の方々の静かなる関心を得ていると思います。

850クーペは超希少ではないかもしれませんが、それはkotaroさんが走らせて会場に置いてくれているおかげと言えましょう。 普通の国産車ユーザーの私でも拝観できるのはありがたいことです。

なお、小中高生の頃に気になっていたクルマを大人になって中古車店で手に入れるケースもあるので、2ケタナンバーを尊重しても3ケタナンバーの事は嫌いにならないでください。
もしも私が宝くじが大当たりしてA110やA310を手に入れたとしたら、きっとそれは3ケタナンバーです(前提条件が空虚ですが…)
コメントへの返答
2013年4月24日 8:57
スーパーカー世代のことについては、割りと温かい目で見ている私です。

それはなぜかと言うと、当時、突出した“跳ねっ返り”の現象でしたが、あれはあれで当時の日本の通過点だったからです。

それは3ケタナンバーで、乗られても、いっこうに構いません。


でも、出来るだけ「原形」ね(^o^)。
2013年4月23日 18:18
先日、自身も所有したイタリアンバイクのフルレストア車両を見て、オーナー氏と話す機会があり、地に足の着いた歴史は金で買えるものではないと感じました。

レストア自体は考証に基づく高度な作業がなされていましたが、残念ながら少年・青年時代に胸ときめかせたオリジナルの持つオーラは感じられませんでした。

オーナーの車両への知識・思い入れ・取扱い等を見聞きして(市場で「古典としてプレミアムを付けられた車輛」ゆえ入手に至り、実際にはほとんど乗っていないとのこと)、自身、同車を通常の中古車市場で多数を見分、入手して、維持・整備に大いに悩みつつも存分に楽しめたことをとても幸せなことだったと感じました。

わたしも何年か前に、高雄ミーティングでKotaroさんの850クーペを拝見したことがありました。
オーナーとともに耐久消費財として過ごしてきた足跡=Kotaroさんのおっしゃるリアリティではないかと思います。

この手のイベント、いろんなクルマがいますが、好ましい雰囲気のクルマの歩んできた星霜を偲びつつ観察させていただけるのは嬉しいことですね。この日の高雄、オリジナルナンバーのDKWが登場したと伺っております。


コメントへの返答
2013年4月24日 9:17
かなり深い話ですが、「レストア道」という世界が、あるならば、何を目指すかと言うことになるかと思います。

時代考証は、もちろんですが、そこに高く売れるような評価を意識すると、「金の鵞鳥」のようにガチョウそのものを、殺してしまうことに、生りかねません。

非常にデリケートな問題ですが、ものに巡り会えた喜びとは、やはりオリジナルを理解して、その後違う方向へ向かうということでは、ないでしょうか。

私のやり方は、欧米では、スタンダードでも、この国では気付かれておらず、どうしても「すごいだろう」になりがちですが、やはりあちこちで、考えていただきたいテーマなので、原稿にしてみました。

高い評価を頂き、感謝致します。
2013年4月24日 0:06
この問題はB層の問題と根っこは一緒?

言いたいこと言うとここが荒れますのでごにょごにょです(笑)

旧車オーナーにも増えてきた『俺様系」の方が苦手です・・・・・




コメントへの返答
2013年4月24日 17:14
ありがとうございます。
2013年4月24日 13:38
今日は。

この種の集まりには参加しない事にしています。

訳は、価値観の違いや、参加する意味に共感出来ないからです。

ただ、それだけ!

でも、車には興味が有りますので、見学する事には意義は有りませんから、見に行く事は有るかもしれません。
コメントへの返答
2013年4月24日 17:17
そうですね。
私も、そっちにしようかな、と思いました。

しかしこのイベントは隠し味もあり、
丁寧に、手を入れて行くと、2週間前のイベントより、僕はいいかも、と感じて、お礼を書きました。

その辺の微妙な、気流を感じたのは、近年いろいろと思うことがあるのです。

ギャラリーのクオリティーも、高かったことを、報告しておきます。
2013年4月24日 15:17
訂正

意義→異論でした。
コメントへの返答
2013年4月24日 17:18
ありがとうございます。
2013年4月29日 8:13
kotaroさんの
書かれる内容については
やはり考えさせられる部分ありますね、

人生の経験が長いからでしょうか
勉強になります。


私も旧車乗るようになって・・・
う~んこう書かれると
考えてしまいますね、
(苦笑)

カタチはどうあれ
まずはイロイロな意味で
他人様にご迷惑お掛けしないよう
気をつけていきたいです。
コメントへの返答
2013年4月29日 15:55
今回の投稿は反省点多しです。

旧車を長く乗っているものが、ヒエラルキーが高いみたいにとられかけました。
あんまり評価されていないことについて、書いたのですが、逆にとられたのかもしれません。

好き勝手書くのも、予防線も張らないといけないのか。
その辺は、人と違う見方をすると、こうなんだよ、ということを最初に持って来るのですが、ひねり過ぎたのでしょう。

でもねえ、今の時代って、派手な祭りをするより、評価や共感を求めて行く方が、自然な流れになると思うのです。
僕自身がイベントに対しては、サジェッション程度で止めております。

イベントの目的性と、社会的貢献性に尽きると思うのです。何をするだにも。

プロフィール

「50cc原付の廃止と元新潟鉄工の破綻 http://cvw.jp/b/176891/48701621/
何シテル?   10/09 14:35
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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