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2014年06月27日

アベノミクスと自動車趣味の影響(後編)

アベノミクスと自動車趣味の影響(後編) 2000年になる前の90年代の話もたまに
書くことがあります。
「失われた」時代の始まりだったと。

また、最後の景気の良かった名残の時代で、
私はNAVIから2度取材を受けたことがあります。

私は創刊当時のNAVIを買って、これはイデオロギー誌
みたいだと。90年代の取材を受けた掲載誌をもらって、
「なんとまあ、消費文化大好き人間の本だこと」と仰天。

どちらも私が愛読するには、少し向かないと感じました。



当時は創刊編集長の、大川悠さんから鈴木編集長に変わり、
思いっきりスノッブな、まあ田中康夫と徳大寺氏の「どーんといこう」
的な路線が当たっていたのだと思います。

日本の先行きは、絶対そっちじゃないと思っていましたが、
途中から「エンスー新聞」が始まります。
これは今に至るサブカル路線の始まりで、南伸坊らが「写真時代」などで
繰り広げたカルチャーを、渡辺和博が、たまたまNAVIを手伝っていたので
こういうコーナーが卵から孵ったのだと思います。
事実廃刊まで続きました。

サブカルチャーという「ひねった」知的遊びは今は決してサブでなく、
日本の主力文化みたいになってきました。
アキバ、オタク、クールジャパンときて、輸出(文化)、産業だとも
言われてきています。
先日訪問した、タイのチェンマイの書店でも日本風のマンガを見ました。

さて1980年代、私は鉄道サークルの部員で、そこにアニメ好きな人が
入って来るので、何でだろうと思いました。
鉄道趣味もSLブーム(1968−75年ころ)の後は、テーマ性が見つからずに
本来は低迷するものでしたが、団塊とポスト団塊の若者が、まだ遊びを
知らなかったので、その前のSLブームの生き残りが元気で中心でした。

「宇宙戦艦ヤマト」というのが1977年に大ヒットします。
松本零士は今で言う鉄オタ、軍艦オタの心情に刺さる何かを持った才能
でしたので、私は「ヤマト」には抵抗しましたが、すごく映画に行く若者が
多かったことは事実です。

ということで70年代のサブカルは、前半が音楽系(ドラッグやヒッピー)
で後半から日本的なゆるいサブカルが出てきて、1980年代に消費文化の
記号論と共に花開きます。

やっと自動車の話に到着しましたが、80年代の幕開けは81年秋のソアラの
発表で、消費が肯定的になれたことでしょう。
その後のスーパーホワイトのブームで、マーク2三兄弟が大いに売れた。
乗ってみれば、トヨタの中型セダンの快適性は、国内では無敵でした。
若者もリッチ志向になり、あの頃はみんな良かったのでしょう。

今起きているアベノミクスは、少し現象面で新しい萌芽があります。
それは高齢層は社会富を持ち過ぎで、下の者の気持ちが全然判らないこと。
私はそれに批判的ながら、実際の所は高齢層には可愛がられて、強い意見を
明言できていないあかん人間です。

ところがさすがにこのままでは、国が滅びるとわかり、パラダイムシフトが
少しずつながら、変わって来始めています。若者の求人が増え始めています。
高齢層の福祉を削ってでも、変えて行かないといけないことが始まっています。



露骨にやると政権がひっくり返る。キャスティングボードを握る人数が
多くて、時間が有り、発言力のある高齢層のため、これまで日本の構造社会が
運命的に思われていたことが、変わろうとしている。そこなのです。

難しい時代だから、余裕のある年代のうち、趣味みたいなことはどうでも
いいではないか。そこが一つ影響が出ていないでしょうか。
旧車の割増税のことは何度か書きましたが、日本はそっちを向くことは
ないかもしれません。

元々趣味というのは、逆境で試されるものです。戦時中のような食うや
食わずの時代に、戦前からのホビーストはどうしていたのでしょう。
この辺りは古い文献を持っていますので、ある程度のことは判ります。
土中の球根のように、再び芽を出すことをじっと待っていたと。

傾斜生産方式がとられた1946年以降のように、徐々にがやがて、30代以下の
生産性を上げる世の中になっていくであろう。そうしないと国際社会で
老人の王国みたいな国は相手にされません。
私たちのようなプレシニア、自称ネオシニア世代は、一番回って来るものが
少ないかもしれません。

私は厚かましく生きようと思います。親戚筋や仲の良い上の世代から
良い情報をもらったり、施されることに甘んじても、相手を一旦は喜ばせ
ようと思います。
徐々に世の中を変えるためには、その代わり自分も下の世代には出来るだけ
利益を還元しましょう。
そして、何より下の世代が働きやすく、生きやすくすることが使命だと
思います。閊えて流れなくなっていた水を流れるようにしていく。

それと減価償却の終わった廉価なものを利用して生きて行く。
経済成長終了後に残されたものの中には、価値観の工夫しだいで使える
インフラがたくさん残っているからです。
私は役の終わった人間だと考えるのは誰でも辛いです。
でも、この後のことを考えていかないと、もっと先が見えません。
何か矛盾しているようで、上手に生きて行かないと、やりにくさばかり
残ります。その落としどころをどう見つけるか。



僕らの「カー時代」は確実に終わりが来ることを考えても良いと思う。
ガソリン代ひっくるめて個人の楽しみとしての「装置」でしょう。
アメリカ人が「ドリームマシーン」として映画でよく描くような。
だったらやり方はいくつかあります。
脇目も振らずに高収入を上げて維持して行く。

もともと1960年代では超エグゼクティブだけのものでした、特に外車は。
それが為替のように平準化したから、誰でもおいそれ手が出せるようになった。
その時代に回帰して行くのかもしれません。それが無理ならば今は
シェアリングの時代も来ています。趣味の対象となるクルマも、10年から
20年前のものだったのが、私のクーペでさえ40年以上の車齢になりました。
この時代差感覚も、本当は見えてないといけないのではないでしょうか。

アベノミクスが不完全であれ、やっと時代の扉が開きかけようとしています。
僕らがあまりにも保守的すぎると、趣味も遊びも、生活行動も、21世紀
15年目なのに、殆ど変わろうとしません。
それに対する考察や批判も有ると思いますが、今のところ、我々のスタンスには
アゲインストの風が吹き始めた。ならばどうやっていくか。

今まで幸運だったことを理解して、例えば高価だった車の値段が一旦底値で
安くなったときに入手して、乗り続けていることなどです。
なかなか結論めいたものは出ませんが、いったんこの辺りで筆を置きます。
もう少し考えていることが見えて来たら、このテーマで書いてみるかも
しれません。












ブログ一覧 | 思うこと | クルマ
Posted at 2014/06/27 09:49:03

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この記事へのコメント

2014年6月27日 17:31
大きな会社の正社員や現業公務員、そして退職後の団塊以前の人々・・
そんな既得権益を持った人たちが今の若者を搾取しているのが今の日本の社会だと思います・・
一度非正規社員のスパイラルに陥ると、どんなに努力しても、それなりの会社の正社員になれない社会・・
新卒で一度それなりの会社の正社員や地方公務員になれば、どんなに怠けても、決してクビにならない日本の労働環境・・
今こそ、祈祷権益をぶっ壊して、正しく努力する勤労者や若者たちが報われる社会にしなければなりません・・
それを阻害しているのが、「労働者の味方」を標榜する民主党や社民党、共産党であるのは、何たる皮肉(欺瞞)でありましょうか・・(^^;
コメントへの返答
2014年6月28日 2:27
こういう話題をどう読むか。
持論は皆さん持っておられると思います。
日本もジニ係数のことなど、先進国中で不平等が25年前に較べて広がりつつあります。アメリカの反ウオールSt.運動の火の手は、上がるかと思われましたが、日本の場合そこまで行きません。
超大金持ちが社会富を独占していると言われるアメリカに対して、日本も新自由主義に反対する人はたくさんいてますが、ちょっとピントがずれている。安倍、橋下、石原、竹中といった人物の誹謗はフェイスブックを見ていると毎日必ず回って来ます。
さて既得権益という言葉は、何かのせいにする時に、すぽっとハマりやすいと思います。私はその議論はもっと平たくて、生まれた年代で境遇が違うことが、可視化しやすくなったこと。それと複雑な要因に社会制度の対応が遅れたこと。
その点では官僚と公務員の「事なかれ主義」は、大いに責任が有ると思います。
2014年6月27日 19:20
お邪魔いたします。

後編、楽しく読ませていただきました。
結論、は難しいですね・・・。
書かれていらっしゃること全て参考になります。
続編が楽しみです。

上でコメントされている44love様には大変失礼で申し訳ありませんが、
既得権益を持った人というのは、今ではかなり限られた数に
なるのではないでしょうか。
非正規から、正規社員へはなれない、というのはおっしゃる通り
かもしれません。
しかし、決してクビにならない、というのは少し違うように思います・・・。
私は中小企業のサラリーマンですが、取引先の一流企業や銀行さんなど
大手に勤務されている方々も本当に厳しい環境で苦労されておられるようです。
既得権益をぶっ壊して、勤労者、若者が報われる社会に、おっしゃる
通りだと思います。

kotaro様 44love様 失礼申し上げました。今後ともよろしくお願いいたします。










コメントへの返答
2014年6月28日 2:39
拙い文章と文意になりましたが、御拝読いただき感謝いたします。
私も文章が好きなので、書く時に座り心地のよい言葉を選ぶ傾向があります。
新聞社にいた頃、ニュースが発生すると、社内の連中はそれぞれの想像能力を精いっぱい使い「これはあれでしょう」と連呼する。その中で私は「そう単純に決めつけなさんな」と俯瞰することに務めました。深読みも時に大切です。

高齢者世代が、やや恵まれていることは感じます。でも80代、75歳以下、65歳のところで、みな境遇が異なります。
私は年金のことも公務員経験の時に不十分ですが学びました。
要は離したくないフリーパスや、特別扱いな福祉分野をどのくらい現状に合わせて、修正し、若い世代に還元出来るか。おおっぴらに新聞記事にすると、読者の大半が高齢世代のメディアゆえ騒ぎになります。

元メディアの私は、メディアの影響力低下の遠因に、うるさい世代と心中させようとしているのではと、思うことがあります。
ただ権力の監視は絶対必要です。ネットだけでは力不足で、そのためにも政治の影響力や参加は、下の世代ほど必要ではないでしょうか。
選挙制度と、システム反映の改革が、急務だと思われます。
2014年6月28日 4:21
既得権益という言葉で思うことはいろいろあるのですが、自動車趣味に於いては、排ガス・騒音規制や安全基準など、低年式車の”既得権益”みたいなものもあるんだなぁと、NAPSやTTCなどのバッヂとデカいバンパーの付いた50年規制適合の新型スポーツ系車両を見ながら子供の頃から漠然と思っていました(笑)

最近では正規or非正規であることにより、結果、同じ職場でも組合員であるか否かで極端な労働条件の違いや後ろ盾が全くないなど、労働組合やその共同体・上部組織の標榜する(した)社会正義って何なのだろう?とか、労働者同士の搾取構造か?などと資金稼ぎでハケンのバイトに行くたび感じます。
コメントへの返答
2014年6月28日 11:55
面白い!
確かに旧車の排ガス基準、安全対策などは「自己責任」であるとしても現代車より遥かに緩く、それで公道を走れるのだから「既得権益」の一種と言っても良いでしょう。
1割税制の負担くらいで、文句を言ったり、税金を下げろというのは、(私も同調したいですが)、根拠が旧車は文化的な存在だけでは、説得力に欠けますね。
まして車に乗らない人も増えて来ているのだから「不倫は文化だ」とのたまったオッサンと変わりません。

元々旧車やマイナーな車は日陰者の存在にも近く、ひっそりこっそり乗っていれば文句も少ないでしょうが、あんまりデカい顔をしていると、お釜やゲイがテレビの画面を占領している今の風潮みたいに思えました。マイノリティの問題は繊細だけに難しいですが、程度の問題ですね。
2014年6月28日 13:53
↑すみません、二言だけ(^^;

>私は中小企業のサラリーマンですが、取引先の一流企業や銀行さんなど
大手に勤務されている方々も本当に厳しい環境で苦労されておられるようです。

中小企業ではのんびりしてるような状況はないでしょうけど(私もそうです・・orz)、
大企業では企業によっては今でも信じられないくらい怠慢で保護されている正社員の方々も沢山いらっしゃいますよ・・
ただし、そんな方々は、対外折衝の場などには出ないため、社外の人には見えないんでしょうね・・

>労働者同士の搾取構造か?

まさにその通りだと思います・・
コメントへの返答
2014年6月29日 10:00
その話題は避けられたら避けたいのですが、44loveさんはずっと許し難いと思われているみたいですね。
働く人の中に守られる人と守られない人がいる。
同じ労働者でありながら。

「社会正義って何なのだろう」
今回のテーマでないけれどアベノミクスはそこを避けてしまっているように、思われているかもしれませんね。

矛盾している部分は減って行っているのではないのでしょうか。
果たして社会はどの方向に向かうのか。



プロフィール

「青春と自動車 http://cvw.jp/b/176891/48681575/
何シテル?   09/28 04:37
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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