• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2006年05月23日

ケイマンの魅力。

さてさて、カービューのニュースにも出ていましたが「ケイマン」、発表のようですね。

私自身、ポルシェのケイマンには凄く期待しています。
これは本家で話したこともありますが、ポルシェというのは元々設計会社で、それこそスプーン一個から戦車一台まで(ポルシェ205、直列ハイブリッド式戦車)設計する会社だったのです。
ちなみに有名な「911」とか戦車の「205」というのは、ポルシェが設計した順番に番号をつけていったもので7番から始まっているそうです。

さて、ポルシェ60というのはご存知でしょうか?
かのアドルフ・ヒトラーが「国民車思想」の名の下、ポルシェ博士に依頼した一台のクルマ。
フォルクスワーゲン(日本語直訳で国民車)・ビートルのことです。
このビートルの駆動方式は911と同じ、RRなのですよね。

しかし、ポルシェは世界初のMRカーも開発しました。名前は「アウトウニオン・Pヴァーゲン」。
ちなみに「アウトウニオン」は現在の「アウディ」の元になった会社なのですよね。
アウディは元々4つの自動車会社が統合されて作られた会社です。だからマークも4つの輪(笑)

ポルシェ356、アレの駆動方式はご存知でしょうか?
市販車はRRです。しかしショーモデルはMRだったのです。
そしてポルシェ911の登場。これによってポルシェは「RRメーカー」として名が知られるようになりました。

しかし、ポルシェ社自身はRRを「理想の駆動方式」とは思っていませんでした。
それはポルシェが作ったすべてのレースカーがMRだったことからです。
そして、RRというのは直進安定性が悪く、カーブに入った際はアンダーから始まり、ヨーモーメントがつけばオーバーになりやすく、モーメントの収束が悪いという、スポーツカーとしてはあまり理想的なパッケージではありませんでした。
それは911が「4つの座席とGTとしての性能」とトレードオフしたものだったのです。

ポルシェはRRメーカーを打破すべく、914や928、964などを販売するもどれも商業的に(911を超えるほど)成功したモデルはありませんでした。
これが、さらにポルシェを「911のメーカー」とさせた原因なのかもしれません。

しかし、89年にユーノス・ロードスターが発表され、世界的な「オープン・2シーターブーム」が押し寄せました。

そこにはMG-F、メルセデスベンツSLK、フィアットバルケッタ等のモデルを投入。
ここでポルシェ社は一つの妙案を打ち出しました。

フロントコンパーメントを911と共有させ、ロングホイールベース+MRエンジンで新車種、ショートホイールベース+RRエンジンで911の後継を作る計画を立てたのです。
この「新車種」こそ他ならない「ボクスター(986)」なのです。
世界的に「オープンカーなら2シーターでも売れる」、2シーターならエンジンをリアタイヤ車軸より前方に寄せマウントできる。つまり(今まで作りたかった)MRが作れる。

しかし、オープンカーというのは元々スポーツカーにするにはちょっと問題があり、それは私たちのクルマでも同じようにのしかかっています。
元々「セミモノコックボディ」とはボディ外板の一部を構造材として使うことで強度を保っているからです。
じゃあドコのボディ外板を「構造材」として使っているのか?ルーフなのです。
フロアのデカイ板を弓なり状のルーフとA・Cピラーで支えさせよう、これこそ「セミモノコック」なのです。

つまりはどういうことか?オープンカーの「ボクスター」はかなり悪く言えば「弱い箱にエンジンを積めてタイヤをつけたもの」なのです。
もちろんオープンカーの利点(屋根の分だけ車重軽減、重心位置低下)もありますが、スポーツカーとはすべての動作が一致していること、これこそスポーツカーと考えるならオープンカーでスポーツカーは作りにくい。

ここまで言えば「何故ケイマンが好きなのか?」もうお分かりでしょう。
ポルシェが商業的に成功したボクスターをベースに作ったクーペ。つまりはここに尽きます。
もちろんケイマンだって問題はあります。
一番の問題は「ハッチバックボディ」。ハッチバックの利点でリアハッチの開口部が大きいことも、さっきの「ボディ剛性」という面で不利でしょう。
ついで言えばセダンボディとハッチバックボディ(例えばアテンザ、欧州のアベンシス等)、ボディ的にはセダンの方が「ボディ剛性」は高く作れます。

そしてスポーツカーは「大排気量・大馬力でぶんぶん鳴らす」より「小排気量・小馬力で軽快に走る」ほうがスポーツカーらしいと思います。
それはコーリン・チャップマンが実践し、ロードスターが確立したジャンルだからです。
ロードスターは決して大きいエンジンも積んでいませんからね(笑)

つまるところ「ケイマンはSより普通の方が面白いだろう」という記事なのですが、随分長くなってしまいました(苦笑)
今度、普通のケイマンが発売されたら見に行ってみよう(核爆)
ブログ一覧 | 雑学・小ネタ | 日記
Posted at 2006/05/23 01:00:02

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

老舗の喫茶店でお城談義を楽しみ過ぎ ...
hivaryやすさん

前橋サンデーミーティングお邪魔して ...
ポンピンさん

柿の種 焼肉 ピザ 焼肉 ピザ 手 ...
ふじっこパパさん

0905 113.5mm/h
どどまいやさん

タクシーで走る,電池の経済学
きリぎリすさん

あ〜、、終わった〜、帰りマンモス🚗
skyipuさん

この記事へのコメント

コメントはありません。

プロフィール

「土日に渡って、妙に重くて動作しないのはこっち側の問題?
いずれにしても、今週のブログアップは見送ります。申し訳ありません。」
何シテル?   08/17 20:21
※当方パーツレビューの情報について 情報は当該パーツ購入時点での参考情報となります。 品番、価格、品物等は予告なく変更、廃止されますので注文の際は各販売店等...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/9 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

愛車一覧

トヨタ プロボックスバン トヨタ プロボックスバン
初の愛車。'11, 7/21に正式発注。'11, 9/29に納車。 5ナンバーサイズで立 ...
ポルシェ 718 ボクスター ポルシェ 718 ボクスター
2023年モデルの718ボクスターです。 購入したモデルは2.0ターボの4気筒エンジン搭 ...
トヨタ プリウス トヨタ プリウス
父の愛車です。'16年 2月登録。 色はシルバーメタリック(1F7)、内装色はクールグレ ...
トヨタ ビスタ トヨタ ビスタ
1990年11月から2003年3月まで使っていた、父親のビスタです。 私にとってこの車の ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation