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トヨタ~のブログ一覧

2025年02月08日 イイね!

日産・AD生産中止に想う…

日産・AD生産中止に想う…先月の話ですが、日産の経営危機に際してライトバンの「AD」が生産終了するニュースが飛び込んできました。
プロボックスのライバル車種でもあり、転職前の前職ではADを使っていた(1.8エキスパート→1.5VE)ので、馴染みのある車種でもあります。

ネットニュースでは「登録台数がプロボックス比で15%」とか「なくしたら営業車どーするの」なんて話題になっていましたが、そう単純に無くす話でも無いだろう…と調べてみると、関係しそうな話題がやっぱりありました。

詳しくは国土交通省のこちらのウェブサイトを参照してください。
2020年1月発表の資料ですが、衝突被害軽減ブレーキ(以下AEB)について保安基準の改正を行う旨の内容です。
対象車種は車両総重量3.5t以下、10人乗り以下の車は乗用・貨物登録の区別なく対象となるようで、新規登録車種は(国産車の場合)2021年11月から、継続登録車種は2025年12月から法律に準拠することが求められます。

国土交通省プレスリリースから抜粋
保安基準の要件は以下の3要件を満たすことになります。
・停止車両に対しては40km/hで衝突しないこと。
・20km/hで走行する先行車に60km/hで進行(相対速度40km/h)して衝突しないこと。
・身長115cmのダミーに対して垂直方向40km/hで進行して衝突しないこと。

対して今のADは、

日産AD公式ウェブサイト「先進安全装備」ページより抜粋
赤線で引っ張っていますが「約30km/h以下で衝突回避の能力があります」とある通り、現状のAEBでは新要件を満たすことができないようです。
となると、ADを改良して新要件を満たすか、保安基準を満たさないため11月までに生産を取りやめるか、の2択になります。

だったら新要件を満たす改良を施してもイイじゃないか!という声もありそうですが、これを乗り越えても次の保安基準改正があります。
国土交通省の正式なプレスリリースが見つからなかったので、BSRweb様の記事から参照します。詳しくはこちらのウェブサイトを参照してください。
2023年1月の記事ですが、歩行者保護基準の変更に関する記事です。

国土交通省の車両安全検討会資料、2022年11月の資料5-5から抜粋
やはり対象は車両総重量3.5t以下、10人乗り以下の自動車が対象で、頭部保護性能確認の範囲がボンネットのみからボンネット+フロントガラスへ範囲を拡大、かつ性能基準も引き上げることが変更内容になります。
対象は国産車の場合、新規登録車種が2024年7月から、継続登録車種は2026年7月からとなります。

…つまりADの場合、いま2025年の保安基準を満たすように改良しても2026年にはフロント周りを一新するほどの改良が必要だったのではないか、と推測します。
そうすると、フロント半分作り直してどこまで売れるか?どこまで作り続けるか?の判断をしたときに、登録台数が少なすぎて開発費用の元が取れない、または非常に高額な販売価格になることが予想されるため、終売に至ったのではないか、と考えるのです。
※プロボックスが2014年に大幅改良したのも実はほぼ同じ理由で、当時は歩行者保護基準の改正と燃費基準の改正、更に横滑り防止装置の義務化があったので、エンジン変更+エンジンスペース(エンジンコンパートメント)の骨格変更+各種電子デバイスの追加であの顔になった…という次第です。

ADは今の経営危機に関係なくおそらく終売になっていただろう…と考えると、本当は代わりになる代替車種が欲しいところです。おそらくはノートがそれを担うことになると思います。
なにせ今はライトバン冬の時代、小型なら軽バンで十分、たっぷり積むならキャラバンがある、人も乗せて荷物も乗せるならノートがいい、そんな価値観の時代でもあります。
(トヨタならキャラバン→ハイエース、ノート→カローラツーリングと読み替えても成立します。)
プロボックスであっても月販5,000台、年間6万台(国内専売車!)ですから商売として成立するか?というと微妙なラインですし、いずれカローラやアジア戦略車種に統合されていくのかもしれません。寂しいですが現実でもあります。
Posted at 2025/02/08 23:43:55 | コメント(2) | 自動車関連 | 日記
2025年01月25日 イイね!

【カーシェア】スバル・クロストレック(2.0L / FF仕様)

【カーシェア】スバル・クロストレック(2.0L / FF仕様)今回もカーシェアで乗ってみたいクルマを乗ってみた、そんな類のブログです。
今回お借りしたのはスバル・クロストレックになります。

クロストレックはスバル・インプレッサのSUVバージョンの車種になります。歴史は意外にも古く、初代インプレッサに対してグラベルEX、2代目が無くて3代目インプレッサからXVとして国内では展開がされていました。6代目インプレッサの現行型から名称をクロストレックに変更して今に至ります。
今回お借りしたモデルは、FF仕様の2.0e-BOXER「ツーリング」グレードになります。エンジンは2.0Lマイルドハイブリッドの「e-BOXER」と、先日追加されたばかりで2.5Lハイブリッドの「S:HEV」仕様があり、2.0L仕様はFFと4WD、2.5Lハイブリッドは4WDのみの駆動方式になります。2.0L仕様は2グレードあって、今回は安い方になります…つまり、今回借りた車両は「クロストレックの最安グレード」仕様となります。
オプションは11インチのナビのみ、モデル年次はA型になります。2024年1月登録で、借受時点で22600kmの走行距離でした。タイヤは225/60R17で銘柄は4輪ともヨコハマ・ジオランダーG91、指定空気圧は前230kPa/後220kPaに対し、前240kPa/後230kPaに調整して乗りました。(空気圧が足らなかったのでGSで補充)

都市高速のランプまでは一般道を走行しますが、e-BOXERは先日のゴルフのように、減速時はせわしなくギヤの制御とエンジン制御を行います。街乗りの加速ではモーター発進領域が狭いのですが、一瞬だけモーター加速→すぐにエンジン始動のため、アイドリングストップ車とも違うタイミングでエンジンの始動振動が伝わります。
減速時はすぐにエンジンを切ってニュートラル制御が入り、ブレーキペダルでのエネルギー回生制御になります。この時、エンジンの切り替わりのせいもあるのか、ブレーキはカクンと効くようなタッチになります。全体的には、純エンジン車と異なり頻度高くギクシャクする印象は拭えません。

高速道路に乗ると、ほぼエンジンのみでの走行に切り替わります。
メーターを見ていると、エネルギー上は「たまにモーターアシストも入っている」ようですが、体感上のパワー感はありません。
もっと言えば、全体的にモーターアシスト感は街乗り・高速巡行ともにありません。1.5Lのプロボックスよりはパワー感はある気がするも、1.8Lの先代プリウスのようなモーターアシスト感はない…1.8Lの自然吸気エンジン車のようなパワー感です。踏んでもそれなりです。
高速巡行中も、条件が良ければエンジン停止、ニュートラルでの滑走(コースティング)を行うタイミングがあります。ただし、速度が条件なのかアクセル開度が条件なのか、他の何かが条件なのかは分かりませんでした。
また、高速で工事渋滞にはまったときに純モーターでの走行タイミングがあったのですが、高周波音(キーン)音が大きいです。全体的にはハイブリッドシステムの洗練度が低く、低速ではギクシャク、高速ではパワー感がない、そんな印象を受けました。

高架の継ぎ目や、都市高速の段差を乗り越えていくと、ややゴムっぽいウニウニしたようなクルマの動きをします。全体的には、カーブを曲がったときの「おっとっと」とボディ・身体が傾く感覚(ロール)は抑えられています。凸凹を超えた時の揺さぶられ感(ピッチング)も、取り立てて良くないけれど不満を覚えるほどではありません。つまり「普通」です。
ただ、それらのショックなりクルマに対する力がかかった時に、クルマの反応がわずかに遅れ、かつ「ポヨーン」とするような…波がユラッとくる感じと言いますか…感覚があります。
一発でビシッと収まらない感覚を受けました。ただし、ほかのクルマと比べて「特にひどい」というわけではありません。注意深く、他の車種と比較すると「そんな感覚を受ける」という程度です。何となく、ボディと足の動きが違う感じ…エンジンマウント・サスのサブフレームのマウントゴムが柔らかい感じです。ちなみに前後の足回りで印象が違う感覚は覚えませんでした。前後とも等しく柔らかくてちょっと変わったばね感があるような印象でした。

ステアリングの操縦感覚は、サスペンションのその「ゴム感」のせいかやや鷹揚な、おっとりした操縦感覚でした。半テンポ位遅れてクルマがハンドルの言うことを聞くような感覚です。


前回のゴルフでひどく落胆したエアコンなどの操作系ですが、クロストレックも例に漏れずナビ画面での操作になります。ただし、温度調整の一番よく使う項目は押しボタンがナビの外にも置いてあるので、使い勝手は悪くなかったです。

ただし、ラジオの選曲切り替えはナビ、またはステアリングスイッチになるので使い勝手はそれなりに落ちます。


ご自慢のアイサイトは今回の試乗で一切試さなかったのですが、車線維持のステアリング制御を切ると写真のように黄色の警告表示が付きっぱなしになります。そもそも「切って使うな」という設計思想のようです。


写真は停車中に撮影しましたが、ドアミラーをガラス下側からのマウントにしているため、ドアミラーの前側は見通しが良いことをウリにしています。確かに見通しは良かったです。
ただ、助手席側から100km/h近くになると風切り音がしていたので、空力面では改善の余地があると思います。(あるいはこの車両個体に問題があるのかもしれません。)


最後に燃費です。メーターのオンボード上では146.3kmの走行で17.7km/Lとなりました。都市高速での試乗がほとんどだったのですが、カタログ燃費(JC08モード燃費)に対しては19.3km/Lに対して9掛けくらい、WLTCモード燃費の高速モードに対しては17.9km/Lに対してほとんどカタログ通り、という燃費結果でした。


最後にまとめです。全体的にはよく出来たクルマだと思います。
車両本体301.4万+ナビ8.8万円で合計310.2万円に諸経費がかかるクルマ、として考えるとなかなかのクルマだと思います。
高速巡行でも取り立ててパワー感の不足はない、ハイブリッドという分かりやすい記号もある。大人4人と旅行荷物も積める。安全性も高いし先進安全装備も一通りは揃っている。
クルマの性格もおっとりしているし、何かのきっかけに駄々をこねたり印象が変わる瞬間もなく、全体的な調律も一貫している、そんなクルマです。
クルマ好き視点での「好き」「嫌い」を除けば、一般的なクルマを求めるユーザーには不満が少ない、満足度が高く価格に対する性能も並み以上ではある、そんなクルマでした。


個人的意見です。e-BOXERの洗練度だけはいただけません。ギクシャクとモードが切り替わる、モーターアシストのトルク感がない、モーター走行領域が狭い、走行音も高周波音が目立つことは「ハイブリッド車として」考えると大いなるマイナスだと感じました。
そうなると、インプレッサに限り設定のある2.0L自然吸気「e-BOXERなし」仕様は意外と「アタリ」仕様かもしれません。ただし、グレードも最廉価グレードとその特別仕様のみで、最廉価仕様は一部先進安全装備も省略されているうえ、ハイブリッドという記号もないので「誰でもお勧め」はしづらい…玄人好み仕様のような気がします。
Posted at 2025/01/25 20:27:18 | コメント(0) | 自動車関連 | 日記
2025年01月13日 イイね!

【カーシェア】フォルクスワーゲン・ゴルフ8(1.0ガソリン)

【カーシェア】フォルクスワーゲン・ゴルフ8(1.0ガソリン)新年になってからは初で、乗ってみたいクルマをカーシェアで借りてみました。
今回乗ってみたのは、フォルクスワーゲンのゴルフ8になります。

ゴルフ自体は、1974年に自社設計メカ+ジウジアーロのスタイリング・パッケージングで発売された当時の小型乗用車で、先代モデルは皆様ご存知のビートルにあたります。(ちなみに、ゴルフよりも小型・廉価なポロは1975年発売開始です。)
今回乗ったモデルは、通称「ゴルフ8」と呼ばれる8世代目のモデルで、先日マイナーチェンジを受けた通称「ゴルフ8.5」のちょっと前の世代になります。
借りたモデルは1.0eTSI Active プラチナムラインと呼ばれる特別仕様車に相当するモデルになります。搭載エンジンは1.0L直列3気筒ターボエンジンで、最大出力は81kW(110ps)/5500rpm、最大トルクは200Nm/2000-3000rpmとなります。
これに48V駆動のモーターがスターターを兼用して動力を伝える、いわゆる「マイルドハイブリッドシステム」が搭載されています。変速機は7速DCTになります。
タイヤは225/45R17で銘柄はグッドイヤーのイーグル、空気圧は指定250kPa(2名乗車+軽積載時、前後輪とも)ですが230kPaでの試乗となりました。


乗る前に携帯電話のアプリを通じて車両の解錠を行うのですが、今やゴルフも立派な高級車になったのか、ドアハンドル周りにライトが付くようになりました。

運転席に乗り込み、走り出してみます。
一般道をしばらく走らせてみると、エンジン制御がかなり独特であることが気になりました。
一つ目はアイドリングストップがアクセルを離して2秒後くらいには作動し、その時点でクラッチまで切ってエンジンブレーキが利かないことです。
二つ目はブレーキの踏力を弱く、じんわり踏んでいくときに制動力がコロコロと変わることです。なのでコツンコツンと乗員が揺さぶられてしまう点です。
三つ目はDCTのマナーで、上り坂でブレーキを離したとき、僅かですが半クラッチのようなガクガク感を伝えてくることです。そのまま発進すると、エンジン自体もビーンと細かな振動を伝えてきます。
よって普通のガソリン車と思って乗ると「なんだコレ?」と今までの馴染んだ感覚とは異なるマナーであったり、操作が要求されます。

そのまま都市高速へ乗って走らせてみます。
まずイイと思ったのは操縦感覚で、ちょっとポルシェに近い感覚を覚えます。
ステアリングを切った時の旋回初めが自然で素直、スッとクルマの向きが変わっていきます。戻していったときも同様で、ハンドルさばきが上手くなったかのような錯覚に陥るほどです。
次に高速巡行時の音が小さいことで、ラジオを切って運転してもかなり静かな巡行です。路面からのロードノイズも静かで、巡行状態での音は全体的にかなり静かな環境です。
さらには乗り心地も、街中でも不満は覚えないですが高速になるほどビシッと揺れが少なく快適になっていく印象を覚えました。
ただし良くないのはエンジンで、例えば90km/hで巡行中に80km/hの前走車両に追いついてアクセルを離すと、アイドリングストップとニュートラルが作動します。よって減速しないのでブレーキを踏むかパドルシフト・ギヤレバーでの減速が必要になりますが、ブレーキを踏むとエンジン回転がタイヤに伝わってエンジンブレーキがかかります。つまりブレーキペダルを踏まないとエンジンとタイヤの駆動を切ってしまうのです。エンジンブレーキを使って速度制御がしづらい点は運転感覚として「???」と混乱を覚えました。
二つ目はアクセルの反応が悪い、正確には踏み足しについてはあえて反応が悪いので、まず2000rpmまでエンジン回転を上げて動力を伝えようとしません。よって低いギアのまま粘って速度を上げようとするので、アクセルを相当踏まないと上り坂での巡行速度を維持することも難しいです。さらには、2000rpmを超えると高周波音の「ヒーン」という音がどこからともなく聞こえます。この音を聞かせたくないため?か、とにかくエンジン回転を抑えたまま走らせようとするクセがあるために乗りづらいです。
三つ目は上記のため、アクセルをドーンと踏めばそれなりに加速しますが、200Nmのエンジンとは思えないくらいの加速力しかありません。体感的にはプロボックス(1.5L自然吸気)よりちょっと良いかな?くらいです。ターボ車としてのパンチ力は期待できません。

さらにもうひとつ、これはゴルフ8シリーズ全般として機械とドライバーの操作系がメチャクチャです。

その一例がこのヘッドライト。例えば、夜間駐車時にヘッドライトを切りたいときには「MODE」と書かれた部分をタッチする必要があります。

するとメーターに「どのモードにするか」が表示されるため、ここで「MODE」部分を何度か押してOFFなり、スモールにする必要があります。

エアコンも同様で、この場合はセンター部分の「CRIME」と書かれた部分を押してディスプレイを表示させ、さらにタッチ操作を要求されます。
ただし、エアコンの温度調整については画面下側に赤色と青色のタッチ部分があるため、そこでも操作可能です。
ここですべて「ボタン」と言っていないのは、つまり本当にボタンではないからです。タッチできているのかその都度、目視で確認しなければいけません。
運転中にエアコンの温度調整・風向調整、さらにはライトのフォグランプ点灯・消灯などは「するな」と言わんばかりの操作系です。
これは色んなユーザーが使う普通の、実用乗用車としてはほとんど「失格」と呼んでもいいくらい操作がしづらいです。

さらには室内イルミネーションの消灯なども基本はナビ、またはメーターディスプレイ操作での切り替えになるため、実は走り出すまで30分ほどトリップメーターのリセット・室内イルミネーションの消灯・アイドリングストップスイッチの位置確認で取扱説明書と格闘しました。
こんな分からない操作系はいくら何でも…と思うほど、ひどい操作系だと判断します。

加えて、アイドリングストップをOFFにしてもさっきの滑走制御はOFFにできないので、例えば…
50km/hでアクセルを踏んで巡行
→ アクセルを離して2秒後にエンジンOFF+ニュートラル状態
→ ブレーキを踏むとギヤが入ってエンジンブレーキ作動
→ 緩いブレーキ踏力では再びエンジンOFF+ニュートラル状態
→ 0km/hで停止するとアイドリングストップOFFのためエンジン始動
…と、エンジンとギヤの関係がコロコロと変わり、そのためにブレーキのガクつき感が発生するという、ちょっととんでもない制御をしているクルマになります。


一応最後に燃費の報告です。112kmの走行で燃費は20km/Lの表示でした。
(20km/L以下であれば19.9km/Lという表示でしたが、20km/L以上は細かい表示を省略してしまうようです。)

まとめますが、走行性能についてはゴルフ、または欧州車として期待値並みのいいところを持つ車ですが、エンジンを含めたパワートレイン系と運転席まわりの操作系はかなり独特な癖を持つ車です。そして、これを一般乗用車として買おうとするのであれば、絶対確認してから購入することをお勧めします。
ハッキリ言えば、輸入車という「趣味で買う」ならアリだと思いますが、乗用車の延長線上(高いものだからイイモノでしょ?という感覚)で買うならばお勧めしません。ただし「趣味で買う」にしては分かりやすい「クセ」が少ないクルマですので、心に引っ掛かるポイントがあまり無いクルマでもあります。
どっち向いて作って売っているのかよく分からないクルマ、というのが正直な感想です。


極めて個人的な意見ですが、ゴルフを「乗用車のメートル原器」とか「乗用車の基準」と捉えるのは、このモデルに関しては特に危険だと思います。
もう少し踏み込めば、ゴルフ7のときも良いモデルとそうでないモデルがあるように感じましたので、「欧州車」「ワーゲン」「ゴルフ」=いいクルマの図式は当てはまらないと思います。
それはどのメーカーやモデルでも同様で、ドライバーまたはオーナーにとって「いいクルマ」かを見極めるには、やっぱり試乗なりこういったカーシェアなりレンタカーなり…で確認した方がいいと思った次第です。
付いているバッジであったりブランドを妄信して「期待に違わぬイイモノ」が手に入る、とは思わない方がイイと思った次第です。
Posted at 2025/01/13 20:11:59 | コメント(0) | 自動車関連 | 日記
2024年12月14日 イイね!

【レンタカー】トヨタ・ノア(2.0ガソリン車)

【レンタカー】トヨタ・ノア(2.0ガソリン車)今週は仕事の都合で、1週間を横須賀で過ごしました。
今回のお題はその都合で借りたクルマ、トヨタ・ノアの2.0ガソリン車を運転した感想をまとめます。

今回お借りしたノアは、現行型の2.0ガソリン車でグレードはXグレードの8人乗りになります。2023年6月の登録車両で走行距離は5.2万km、タイヤはブリヂストンのアイスパートナー2というスタッドレスタイヤを装着しサイズは205/60R16となります。空気圧は前後とも260kPa(レンタカーの貸渡票より)で、車両規定空気圧の240kPaよりも少し多めの空気圧で運転しました。
なお、今回は大人4人+そこそこの荷物量で運転したことを先に断っておきます。


まずは高速を往復で150kmほど運転しました。
運転した感触として、まずはステアリングのまっすぐ付近に手ごたえがありません。よって緩いカーブでも曲がっているのかいないのかが分かりづらく、修正舵を何度も取るような運転になります。したがって車線内でもふらつくような運転になりやすいです。
スタッドレスタイヤを履いていることを割り引いても、運転しづらいと感じました。高速走行をメインで使うならば、もう少し造りのいいステアリング装置が欲しいと思いました。
続いて変速機のCVTですが、ちょっと昔のCVTのような変速動作を取る印象を受けました。加速のためにアクセルを少し踏むとエンジンがうなる割に、クルマ自身の推進力(トルク)が出力されない印象です。さらにアクセルを踏み足すと、さらにエンジンがうなって加速はすれども、エンジン音の割に加速しないため「やかましい」と感じます。
その一端を担うエンジン本体も、正直なところ大人4人+業務用の荷物を載せた状態で非力と言わざるを得ない印象を受けました。とにかくギヤを下げてうなる割に加速しない、何なら上り坂でもうなって減速するくらいパワーがありません。当然、もっとアクセルを踏み足せば上り坂でも加速はしますし必要十分なのでしょうが、エンジン音が響きわたるので快適な走行とは言えない印象を受けました。
乗り心地については、特段硬すぎず・柔らかすぎずでしっかりした足回りの印象を受けました。


続いて、高速道路を降りて市街地走行に移ります。
市街地では、発進のたびにやはりギヤの問題に悩まされます。静かに発進したいと思えば速度が増えていかず、交通の流れに合わせて速度を増やそうとするとエンジンが勇ましくうなります。加えて、その切り替えのタイミングで僅かですが「コンッ」とギヤが変わるような段つきがあります。ただし、アクセルを離してエンジンブレーキで減速するような場面についてはマナーが良く、運転者の慣れもあるのでしょうが十分な距離からアクセルを離せば緩やかに、しかししっかりと減速をしていきます。
ステアリングについては、街乗りで乗る限りは特段の違和感を覚えませんでした。もちろん、元々甘い舵取りになりやすいことを先に知っている故に慣れたことも否定はしません。確かに海岸線沿いのカーブでは少し頼りない印象を受けましたし、市街地の右左折でも中心から切り始めた最初の10度くらいは「あれ?」と思う印象はあります。ただし、高速道路でのふらつきにつながるほどの違和感はありません。
ブレーキと足回りは、特段の不満もなければ取り立てて「すごい」と思う印象を受けませんでした。つまりは何も気にならず、よく出来ている印象を受けました。


最後に燃費ですが、280kmほどをほぼ1人で運転し、うち150kmは高速道路ですが11.7km/Lのメーター表示でした。(レンタカーの返却は別の人が行ったため、満タン法での測定はできませんでした。)


その他気になったこととしては、サイドブレーキの作動・解除が分かりづらいことです。Pレンジに入れると自動作動・Dレンジ(またはRレンジ)で自動解除のようですが、知らずに運転したため最初は慌てました。加えて、レバーに表示灯もないこととメーカーを問わず作動・解除の手順が統一されていないため、メーターを注意深く見ないと分かりませんでした。(ノアの場合、スイッチを「引く」(パワーウィンドウを閉める方向)で作動、「押す」(パワーウィンドウを開ける方向)で解除です。)


最後にまとめます。街乗りが中心で、大人4人+荷物をたくさん積む、または大人5人以上で移動するための手段としては必要十分なクルマだと思います。一方で、高速道路での移動がメインの使い方であるならば、他の車種も十分に比較・試乗することをお勧めします。
十分に広い室内空間が欲しいならば検討の1台にはなると思います。

ここからは個人的な見解です。個人の好みと色メガネを通した意見を述べます。
ハッキリ言ってこの乗り味・操縦感覚は嫌いです。ステアリングの中立付近が甘いこと、それによる舵取りのあいまいさは運転中に常に違和感を覚えますし、高速道路では正直なところ肩が疲れます。フラフラと走るノアがいるとすれば、それが原因ではないか?と思うほどです。
ちなみに速度をもう少し上げるとクルマの慣性が働くのか、フラフラ感は少し抑えられます。そうなるとCVTの加速感、エンジンのやかましさが許せなくなってきます。
そして市街地走行でも、CVTのマナーには正直言って「?」が残りますし、やっぱりステアリングの感覚は正直なところ怖い印象がぬぐえません。
よってクルマ全体を信じて運転できないクルマという印象が強く残るクルマでした。
Posted at 2024/12/14 20:08:59 | コメント(3) | 自動車関連 | 日記
2024年11月09日 イイね!

【試乗】日産・サクラ

【試乗】日産・サクラ久々に、ちょっとは違うクルマに乗ってみたくなってカーシェアの車両をお借りしました。
今回の話のネタはそのクルマ、日産・サクラになります。
日産・サクラは純EV車で大きさは軽規格に収まる大きさ、つまりは「軽EV」ということになります。バッテリー容量は20kWhで、日産の初代リーフ初期モデルと容量は同じです。
メーカーのカタログスペック上は航続距離180kmとのことで、そこから算出する平均電費は9km/kWhとなります。ちなみに同じくカタログ上の電費はWLTCモードで124Wh/kmで、ここから算出する航続距離は約161kmとなります。(1/0.124×20=161.29)
モーター駆動になった点以外は、おおよそのパッケージングは日産・デイズに近しいものになります。また日産ご自慢の「プロパイロット」という運転支援パッケージの装着も可能です。
今回お借りした車両は、装備的におそらく最上級のGグレード相当でプロパイロットと純正ナビ付、シートヒーターとステアリングヒーターも付いていました。2022年登録で走行距離は2.6万km、装着タイヤはヨコハマ・ブルーアースの14インチタイヤで2022年製(=恐らく新車装着タイヤ)でした。


借受時点で、バッテリー容量100%(!)からスタートです。
まずは夕方の都内を20kmほど、下道で走り回ります。乗り出して思ったことは、乗り心地が結局は軽自動車の域を出ないことです。
車両前後方向の振動(ピッチング)が大きく、特に後輪を中心にぴょんぴょんと揺さぶられる感覚を受けます。また、タイヤから発生するロードノイズが大きく、路面状況によって音が大きく変わります。
タイヤの空気圧次第で動きは改善するかもしれませんが(残念ながら今回は測定・調整共にせず)、クルマの動きそのものに「イイモノ感」は感じられませんでした。
ある程度流れに乗って走行すると、モーターならではのいいところが見えてきます。
まずは停止から発進・加速・減速に至るまでロードノイズしかしないこと。振動がほとんどクルマの動きによるものだけになることです。次に駆動力の途切れ目がなく、アクセルの踏みしろと加速・巡航感がおおむね一致することです。
当たり前ですがEV車ですのでエンジンという振動源がなく、加えてモーター制御は電力制御ですからギヤの概念がありません。よってシームレスで滑らかに駆けていくことができます。エンジン車に乗り慣れているとちょっとした「目からウロコ」でもあります。


都内20km走行時点でのメーター表示電費です。およそ9.9km/kWh、バッテリー残量は88%となりました。ざっくりの区間電費は9.0km/kWhとなり、メーターとの数値に乖離があります。ここで冒頭コンビニでの外観撮影を済ませ、都市高速に乗ってみます。


到着したのは大黒PAの充電スタンド、この時点でメーター表示電費は借り受け時点から通じて10.4km/kWh、バッテリー残量は53%となりました。88%→53%までの走行距離はトリップメーターの60.6km、ざっくり計算するとこの区間の電費は8.7km/kWhになります。
(ちなみに平均車速は72分で60.6kmですから、50.5km/hとなります。)


ここで急速充電30分を試してみます。


まだ充電中表示ですが、ほぼ終了時点でのバッテリー残量は90%まで回復しました。


充電スタンドの表示上は30分で6.9kWhの充電ですから、充電器はサクラに対してざっくり15kWhくらいの容量で充電したことになります。この充電器は90kWhまで対応するタイプのようですが、サクラは30kWhまでの対応にとどまります。
また、充電が満タン近くになれば電気容量が下がりますので、常時最大容量で充電され続けるわけではないことに注意が必要です。


ここから自宅近くのコインパーキングまで移動した時のメーター表示電費は借り受け時点から通じて10.1km/kWh、バッテリー残量は52%となりました。走行距離61.9kmで90%→52%ですので、ざっくり計算するとこの区間の電費は8.1km/kWhとなります。
平均車速は59分で61.9kmですので63.0km/hとなります。

高速道路区間を走ると、サクラの良さはもう少し引き立ってきます。
トラック等の追い越しでも、この手のハイト軽自動車特有のふらつきが少ないのです。
また、ランプ等でそこそこのスピードのままカーブを曲がっていっても、クルマがフラフラする印象が少ないです。
正確には、ステアリングを回していく間のふらつきはちょっと大きいですが、カーブの間で同じ角度を保っているときはピシッとクルマが安定します。
高速になるとぴょんぴょんする動きは抑えられていく感覚ですが、代わりに左右にユサユサと揺さぶられる感覚があります。そもそものサスペンション設定が硬い印象を受けます。
また、シートの造りも軽自動車相応…というよりも、座面のみの高さ調整タイプであるゆえに腰回りのサポートがほぼありません。よって長時間の運転では腰がつらくなります。


最後に、クルマを返すために翌朝、自宅からステーションまで走らせて返却しました。
借受トータルでの電費は10.2km/kWhで走行距離は155.8kmとなりました。
ちなみに街中走行での走行距離は11.7kmでバッテリー残量が52%→45%、ざっくり計算での区間電費は8.14km/kWhとなりました。

総トータルで計算すると、バッテリー残量100%→53%→90%→45%ですので、トータルでは92%の使用で使用電力は18.4kWh、距離で割ると8.5km/kWhとなりました。
ちなみに道中でヒーターはほぼ使わず、シートヒーターとステアリングヒーターのみで対応しました。

まとめます。サクラのいいところはモーターに尽きます。静かでシームレスな走行感覚は同クラスのエンジン車ではまず味わえません。
乗り味の落ち着きのなさは、そもそものサスペンションの設定が硬めであることに尽きると思いますが、おかげでカーブなどでは安定感のある走りになります。街乗りであれば、空気圧を少し調整すればもう少しは乗り心地が良くなると思います。
航続距離の面で言えば、今回の8.5km/kWhで計算をすればだいたい120kmくらいが実用的な走行距離になります。(バッテリー残量90%→20%くらいで使用すると仮定した場合です。)街乗りや「たまに高速で出掛ける」のであれば、そう不便ではない走行距離です。
ただし、カタログ価格308万円で1充電120kmの乗り物と考えると割高感は否めません。
さらには、自宅で充電環境があるかV2Hとして「動く非常用バッテリー」とできる環境でないと、理屈的な「買い得感」を出すことができない乗り物でもあります。
加えてバッテリー本体の劣化もあるため、今の時点では長期保有には向いていない、言い換えれば「ガジェット」として定期的に買い替えていく使い方が適していると思います。

よって、電気自動車の乗り味が気に入って、かつ5年程度で買い替え続ける(か、クルマの保有を止める)ならばサクラはいい選択肢の一つだと思います。
Posted at 2024/11/09 18:51:16 | コメント(1) | 自動車関連 | 日記

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愛車一覧

トヨタ プロボックスバン トヨタ プロボックスバン
初の愛車。'11, 7/21に正式発注。'11, 9/29に納車。 5ナンバーサイズで立 ...
ポルシェ 718 ボクスター ポルシェ 718 ボクスター
2023年モデルの718ボクスターです。 購入したモデルは2.0ターボの4気筒エンジン搭 ...
トヨタ プリウス トヨタ プリウス
父の愛車です。'16年 2月登録。 色はシルバーメタリック(1F7)、内装色はクールグレ ...
トヨタ ビスタ トヨタ ビスタ
1990年11月から2003年3月まで使っていた、父親のビスタです。 私にとってこの車の ...
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