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Red13のブログ一覧

2025年01月29日 イイね!

1月の読書

1月の読書ガンダムネタが続きます…エエカゲンニセェヨ…

やっぱガンダムオタクの端くれとしては『閃ハサ』はちゃんと読んどかんとアカンやろと。
各種ゲームであらすじは知ってるけど細かい所を知りたい。
とはいえ、ムナクソ悪い終わり方するのも知ってるから、モチベもあんまり上がらんというw
黒富野が課した苦行かw











 富野 由悠季 『閃光のハサウェイ』 (1989)


宇宙世紀 0105年、シャアの反乱から12年。
ハサウェイ・ノアは25歳に…

…って、この作品は一般にオススメする読書感想文ではなく、思いっきりガンダムオタク枠なので、あらすじなんかの説明は省きますw
細かい所の設定を拾ったり考察の材料にしたくて読んだので、そういう所だけいきます。
SoCo 'n' ToCo YOLOsick!! (久々に使ったなコレ) 



とりあえず、
思ってた以上に生存者少ねぇ!w さすが黒富野w
マフティーのパイロットで生き残ってる(というか、撃墜描写が無い)のってガウマンだけ?
オエンベリ軍のファビオもたぶん生き延びてる。
メカニックは何人逃げられたのやら。
そのわりにはエンディングでまだまだマフティーを名乗る勢力は健在という感じだし、組織の規模がイマイチわからん。

ハサウェイが何代目のマフティー・ナビーユ・エリンなのか不明だし(代替わりする匿名の組織代表というのはVガンダムにも引き継がれている設定ですね。閃ハサ89年、V93年)、
今回の太平洋エリアで活動した戦力だけがマフティーの全てではないかもしれないし、
クワック・サルヴァー=ジョン・バウアーであるだろうというのはわかっても、そのジョン・バウアー自体が詳細不明だし。

しかし、人死にまくり、戦力損耗甚大、ハサウェイ死亡のバッドエンドインパクトが強いけど、戦術的にはマフティーの作戦は成功というか目標達成してるんですよねコレ。
メインターゲットの閣僚会議は見事に建物ごと破壊して半分以上殺害、連邦軍基地兼民間空港?のアデレード空港も完全破壊(1週間後に空港機能が復旧している描写があるが)。ハサウェイvsレーンの戦闘もハサウェイの優勢。
ハサウェイ的には「一次攻撃で50%の損耗」は想定していたし、二次攻撃での生存目算は僅か1小隊。最後に自分が特攻して味方を逃がす覚悟でもあった。そしてほぼその通りの結果に。
捕縛後のケネスとの関係も、正に男の友情とプロフェッショナル精神の混在で清々しくすらある。
最後のどんでん返しヘドロ沼が、もう、ね、黒富野の真骨頂ですわねw

地上でMS何機も核融合炉爆発してるのに放射能どーなった?w
…というのはガンダムシリーズ全般に言えるアレなので、もはや完全スルーした方が良いアレw



この後、連邦軍を離れた&連邦軍から命を狙われるであろうケネス・スレッグがどうやってクワック・サルヴァーに接近するのかが続きのシナリオを考える場合のキモですか。
そして無能将軍に利用&ハメられ、最悪の形で息子の死を知らされたブライト。もはや「退役してロンデニオンで女房とレストランを」どころではない。
バウアーとブライトは元々親交浅からぬ関係なので(CCAでノア家のチケット推薦状を書いたのがジョン・バウアー)、バウアー=クワック・サルヴァーが正直に顛末を話せば、ブライトがマフティーに参加する可能性も無くは無い。
そしてケネスとギギも参加できれば、ギギが “伯爵” の資金を使える可能性も高い。
アデレード襲撃チームの唯一(?)の生き残り、ガウマンは当然マフティー内でカリスマパイロット的位置に。

そうしてマフティー側の人的戦力は充実するものの、
物語的には連邦側に “立った” キャラが居なくなるので、レーン・エイムはそのまま連邦のエースで居てもらうか。

年表的には次の『F91』までは13年の空白。
そしてそのUC.0123のMS産業界は、アナハイム失墜・サナリィ台頭の過渡期。
UC.0100前後は実質アナハイム一強の状態なのが、突然業界パワーバランスが大きく変わるには、大きな事件が無いと説明がつかない。そして現在のガンダム年表上にはそのような歴史は無い。

連邦の支配力はどんどん薄れていって、VガンダムのUC.0153には実質無政府状態になるが、F91のUC.0123にはまだそれなりに機能しているっぽいので、この閃ハサのUC.0105からどうグラデーションをかけていくのかが面白いと言えば面白い。



…って考えるとホラ、UC.0110〜0120くらいの所に一山作る余地は充分あると思うんですがねー
問題は、富野のおっちゃんがもう新しく宇宙世紀を書く気が無いっぽい所w





…というヲタク考察はこんなもんで。





しかしやっぱり富野氏はアニメ監督であって小説家ではないですよ。
文章の書き方が純文学とは程遠い。擬音語めっちゃ多いし、改行しまくりで頁の白い所多いしw 小説っていうより台本。
このテキスト量で上・中・下3巻にしちゃうなんて、ボッタクリですよカドカワさんww




Posted at 2025/01/29 20:20:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2024年07月30日 イイね!

7月の読書

7月の読書もー、連日 “危険がアヴナイ” 領域の暑さで、日中の行動が限られますね。
なんかちょっとダル疲れた?体調ビミョー?と思ったら熱中症かもしれないので、予防も兼ねてポカリをガブ飲みするようにしてます。
コンビニのドリンク売り場もポカリ減ってる所が多いし。
会社の倉庫でやってるプラモ作業も暑すぎてやってられない。まだ寒い方がなんとかなる…( ゚д゚)

なのに、インドア趣味の読書もすっかりサボり気味です。
好きなシリーズの新刊だったらパパッと読むやろと思っていたのに、それでも半月放置を挟む有り様…ドナイナットンネン















 マーク・グリーニー 『暗殺者の屈辱』 (2023)

原題『BURNER』


シリーズ12作目。色々とストーリーが大きく動く節目の作。
6作目からヒロイン(?)として登場しているゾーヤ・ザハロワ、
5作目からCIA内部の悪役(?)として重要なポジションにいるスーザン・ブルーア、との関係性が大きく変化し、
また7作目に登場していた悪役のセバスティアン・ドレクスラが再登場。

ロシアのウクライナ侵攻を背景に、ロシアの資金洗浄記録を巡る攻防を描く。
CIA作戦本部長がロシアから賄賂を得ていたり、その絡みでCIAとGRUの工作員がアメリカ国内で協働したりと、非常に意欲的な内容。

前半はコートとゾーヤがお互いの正体を知らない状態で敵味方で遭遇するシーンがハイライト。
そこから、コートがゾーヤを探し出して再会→共闘する後半はクライマックスまでワクワク胸熱。
カリブ海のクルーザー爆破から始まり、最新フェラーリvs空冷ポルシェのカーチェイス、電車(ユーロシティ)内での銃撃戦、飛行機格納庫内で消火泡まみれの大乱戦と、作を重ねても全く色褪せないアクションシーンの数々はさすが。

ずっとすれ違いが続いていたコートとゾーヤがようやく本作のエンディングで、多少は落ち着いて一緒に居ようという試みに至ったところで長年のファン読者にはニヤニヤが止まらないw
このまま最強工作員夫婦な展開になっていってくれても面白いと思うのだがー
なんかそんなギャグ漫画あったじゃないですか←




Posted at 2024/07/30 18:00:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2024年05月31日 イイね!

5月の読書

5月の読書色々ありまして、
色々わかりまして、
自分の人生今までの「なんでなん」やった部分が
「あ、そーゆー事やったんやな…」と、
結構ストンと腑に落ちた、5月末。

何の話だって?

まー…
そーゆーことですよ(何)。←
客観的・俯瞰的に自分を見られれば、少し楽になる。

40歳、2回目の成人式。
ようやくここからかな、なんて思っています。















 アレックス・ベール 『狼たちの城』 (2019)

原題『Unter Wölfen』


2021年9月に読んだものの再読。
続編を手に入れたので復習。


ユダヤ人の主人公イザークがナチスの犯罪捜査官になりすます潜入スパイミステリー。
キャッチコピーは “史上 最も危うい名探偵” 。
1942年の春が舞台、ユダヤ人の強制移送が始まったフランケン州ニュルンベルク。当時最もユダヤ人に厳しい土地だったとされる。
そこで、レジスタンスに支援され?良いように使われ?ナチス社会ヒエラルキーの最底辺から頂点へ、“親衛隊少佐 アドルフ・ヴァイスマン” に変身したイザーク。
元古書店主という事で、本から得た数々の名探偵の知識と、紙とインクに精通することから文書の偽造を行える。
そのスキルに加え、“ナチス官僚的” な、階級でゴリ押しする交渉術(?)を身に付け、ゲシュタポ本部の中で足掛かりを作っていく。

史実では「生存者無し」とされるフランケン州からのユダヤ人移送だが、作中ではイザークはレジスタンスの協力を得て家族を救出する。
レジスタンスの中にも裏切り者が居る半面、ゲシュタポ内で(信奉者とも言える)味方も出来る。
犯罪捜査官という立場を利用し、イザークの正体に気付いたゲシュタポ高官フリッツ・ノスケ少佐に濡れ衣を着せて処分したり、まぁまぁ職権乱用しているのが面白いw

当初はとにかく関り合いにならずにさっさと逃げたいと思っていたイザークが、「僕がこの中(ゲシュタポ)で上手く立ち回れば、レジスタンス何人分よりもナチス打倒に貢献できる」と覚悟を決め、最後には(ゲシュタポが全員施していた)血液型の刺青を入れる。










 アレックス・ベール 『狼たちの宴』 (2020)

原題『Der Verborgene Feind (Isaak Rubinstein 2)』


続編。
ナチスの中に紛れ込んだユダヤ人、狼の群れの中の羊、イザーク・ルビンシュタイン。
レジスタンス活動をする元恋人クララによりニュルンベルクからの脱出を手引きされるが、“親衛隊少佐 犯罪捜査官 アドルフ・ヴァイスマン” の立場を利用すれば更なる情報収集が出来ると、脱出の手配を一旦断り約1週間後に遅らせる。

前回、ノスケ&本物のヴァイスマンを謀殺する為に利用し協力を得た、上官の秘書 ウルスラ・フォン・ラーン嬢 に気に入られ猛アタックを受ける。イザークにとっては厄介なだけであったが強く断る事も出来ず、付帯する情報収集の為に交際を続けていた。しかしイザークの心はクララにある。
この基本構図が既にトラブルの種であるw

そんな中、ウルスラを介したナチス社交界で知り合った有力者の娘が殺される事件が発生。
当然しっかりと捜査に巻き込まれ、おまけに胡散臭い刑事の相棒までついてくる。“歴戦の本職” に貼り付かれたらすぐにボロが出ると恐れるイザークはあの手この手で逃げる言い訳w

更に今回は前回以上に “本物のヴァイスマン” を知る人物が複数現れ、ウルスラに恋慕する煽動新聞記者にも色々嗅ぎ回られる。
極めつけはナチスNo.2のヒムラーから直接電話が掛かって来た上に、どうやらかなり親しい間柄だったらしく距離感がわからず困惑する。
絶対バレるやんコレw という状況だが、まぁ小説的にはこれくらい追い込まれてないと面白くない。

実際、敵対する1人の人間に正体を暴かれるが、相手にとってそれ以上の威力を有する情報を突き付け切り抜ける。
ヒムラーが差し向けた将官がニュルンベルクに到着する日の未明、脱出の手はずの場所で船を待つが…船は現れない。
以下続刊!




Posted at 2024/05/31 20:40:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2023年12月25日 イイね!

12月の読書

12月の読書今年は夏頃からプラモ熱が急上昇し、そっちの調べものや脳内シミュレーションに時間を使うようになり、相対的に読書時間が削り取られました。( ̄▽ ̄;)
今年は1年でたった12冊…
アカーーーン!本読まんとアホになるーー!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。←

未読で積んでる本が7冊程有りますが、
ガンプラの積みは20箱以上w(未開封 約10、仮組みして放置 約10)
時間が3倍欲しい… or 1ヶ月くらいどっかに独りで籠りたいw















 石田 祥 『猫を処方いたします。』
     『猫を処方いたします。②』
 (2023)


京都市中京区の薄暗い路地にある「中京(ナカギョウ)こころのびょういん」。人づての風の噂を頼りに、心の不調を抱えて病院を訪れた患者に妙にノリの軽い医者が処方するのは、薬ではなく本物の猫。
戸惑いながらも猫を「服用」する患者たち。気紛れで繊細、手がかかるけど愛くるしい猫と暮らすことで、彼らの心も変化していく。
そして、医者が猫を処方するのにはある理由があって…



帯の文句が最高w
「だいたいの事は猫で治りますから」

猫を飼っていれば「あるある!」となるネタのオンパレード。
仔猫から老猫まで、年齢によって出てくる問題や、
育成環境や保護事情等にも触れており、現実的実際的な話が多い。

①が「京都 本 大賞」というものを受賞したそうで、京都府下の本屋では平積みしてあります。
猫屋敷に住んでいる身としては、もうタイトルだけで買えるw
京都が舞台というのも個人的にくすぐりポイント。

一頁目、“噂” で流れている病院の所在地、
「中京区 麩屋町通上ル(アガル) 六角通西入ル(ニシ イル) 富小路通下ル(サガル) 蛸薬師通東入ル(ヒガシ イル)」
で、1分くらい笑い転げたwww

これ、地図でいうと↓こうなりまして、



同じところをグルグル回ることになるんです。

普通、この書き方をする場合は “二方向” で終わります。
「◯◯通上ル ××通西入ル」で完了。
◯◯通を北に進んで、××通で西に曲がったら、次の通までの間のどこかに目的地があるよという意味。
正式な番地も勿論あるんですが、慣れてる人同士だとこの方が早くて楽という。

ついでにいうと、京都市内を車で走る時、 “わかっている人” だと、同じ交差点でもそこまで自分が走ってきた道によって交差点名を言い換えます。四条河原町と河原町四条は向きが違う。自分が走っている通を先に言う。
ので、ベテランのタクシー運転手だと、その言い方で横付けする面を読み取ってくれたりもします。シランケドw
上の地図のコンビニの店名も、面している通の名が先、対角座標の最寄通が後。


という京都トリビアは置いておいて…
なんし、四方向に上ル入ル下ル入ルというのは、有り得ない住所というワケ。

…というのにもちゃんと(ではないけどw)ワケがあり、
この「中京こころのびょういん」は普通の人には見えないんですな。(-ω-)
求めて “導かれる” というのか “喚ばれた” というのか、な人にしかその路地は現れない。


コンパクトなサイズの「第◯話」に区切られており、ぶっちゃけ、TVドラマ化を強く意識しているという印象を禁じ得ないw
2冊合わせて9話だが、まだ完結しない。
この辺り、出版社側の意向を強く感じる…
読む側としては、2冊で完結して欲しい。

ハートフルほんわかストーリーに、“ニケ先生と千鶴看護士の正体とは?” という謎(という程でも無いが)が上手く絡み合って先が気になる展開ではあるが、
正直、この内容で4冊以上引っ張るようだと飽きる。
次の3冊目で完結させてください。




Posted at 2023/12/25 12:00:12 | コメント(1) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2023年11月29日 イイね!

11月の読書

11月の読書下書きの日付がなんと8月w
前の読書感想文がなんと4月ww

読書サボりまくりですが、
代わりにプラモスキルが
鯉のぼり…?鯉の滝登り…?鰻のぼり! だった今年。

一応、読んだ分はちゃんとアウトプットしておこうと思い、
8月に読んだ1冊 + 再読に時間が掛かりまくった1冊 を。

てゆーかさぁ!
8年もずっと毎月読書感想文書いてたの凄くね?w←
















 カート・ヴォネガット・ジュニア 『タイタンの妖女』 (1959)

原題『The Sirens of Titan』


SF黄金期の作品群の中にあって、少しブッ飛んだファンタジーで異彩を放つ作家。
リアルSFとは正反対の何でもあり(笑)。


主人公は全米一の大富豪マラカイ・コンスタント。
しかし彼はとある存在の企てにより、富も記憶も奪われ、火星から水星、再び地球の後、土星の衛星タイタンへと放浪させられる。
そのとある存在、ウィンストン・ナイルズ・ラムファードは、かつて宇宙船ごと “時空等曲率漏斗” なるモノに飛び込み、時空と物理空間を超えてあらゆる場所と時に存在する波動現象となった男。
人類の未来も過去も全てを “同時に見ている” 彼の介入によってマラカイの人生はコントロールされていく。
マラカイが演じさせられる役割とは何なのか。ラムファードの目的は何なのか。



それでいて、ラムファードは “神” ではない。
ラムファードすら実は更に別の存在から駒のように扱われているだけで、ラムファードの荒唐無稽な振る舞いはそれに対する反抗でもあるのかもしれない。

大きなテーマとしては「人に “意思” というモノはあるのか」という問い掛け。
グループ、大衆、地域、国家、人種。そういったカテゴライズで大まかに意思・思想は定まっており、大きな流れの中で個人の意思など存在できるのか。
人類全体の為に特定少数の英雄的犠牲の是非を問う一方で、そういう一切のしがらみから解き放たれた世界で手にする平穏を示唆する。

どちらが良い、どちらが正しいというワケでもなく、シニカルである意味ではディストピア小説と見ることも出来るが、
その中でも本人が何かささやかな幸せを見出だしていれば、それは意味のある事なのだろう。
という、資本主義と社会主義の対比を意識させるのもこの時代のSFのお決まり背景。















 メリーナ・マーケッタ 『ヴァイオレットだけが知っている』 (2016)

原題『TELL THE TRUTH, SHAME THE DEVIL』


ロンドンの警察官ビッシュは、娘の参加したバスツアーのバスがフランスで爆破されたと連絡を受ける。娘は無事だったが死傷者多数。更にツアー参加者の1人が、かつて23人を殺害した爆弾犯の孫だと判明する。その17歳の少女ヴァイオレットは、事情聴取の後でツアー参加者の少年と姿を消し、ビッシュはその行方を追う。


この小説のメインテーマは何だろう?と考えると答えに困る。
序盤の掴みではテロ攻撃の混乱、犯人探しの憶測といったものが前面に出ていて “目眩まし” になっているが、
実は犯人探しは本筋ではなく、バスツアー参加者のティーンエイジャー、その親達の2つの世代それぞれの悩み、葛藤、友情、家族ドラマ。そういったものが複雑に絡み合って紡ぎだされる絆の物語、とでも言うのか。

とにかく登場人物が多く、巻頭に人物紹介も付いているがそこに含まれていない重要人物もいて「おまえ誰やw」になる。

バス爆破事件=爆弾犯の孫娘・ヴァイオレットが真っ先に容疑者に挙がるのが話の常と思いきや、ビッシュを始めとする大人達の見立てではヴァイオレットは早々に容疑者から外れる。
しかしヴァイオレットは逃げるように行方を眩ます。
彼女の行動・目的は、バス爆破とは全く無関係に、彼女の計画に沿って進んでいた。

ビッシュは、ヴァイオレットの母、かつての爆弾犯の娘、共犯として終身刑服役中のノア・レブラックの元へ「ヴァイオレットの行きそうな所の手掛かり」を求めて何度も面会に訪れる。
ノアは終身刑で服役中ながらも芯の通った毅然とした態度でビッシュに挑戦的な態度を取る。
面会を重ね、実績を示し、少しずつノアの信頼を得ていく様も見所。

ノアのその性格は娘のヴァイオレットにも受け継がれていて、辛辣で口は悪いが、礼儀正しく素直で、“良い子” である。
ビッシュとその娘ビーとの関係改善もまた見所の一つ。
そしてビッシュは様々な関係者から話を聴いていくうちに、ノアの終身刑が冤罪であることを確信する。

子供達の横の繋がり、友情や恋慕も大きなテーマ。
一見、ただの悪ぶっているだけのクソガキかという印象だったキャラが、実は面倒見の良いお兄ちゃんとして事件後の子供達を纏めるリーダーとして動いていた所や、
今ハヤリ(?)のLGBT要素も、思春期に当てはめればスンナリ入りやすいのはある。(これに関しては著者自身が書きたかったのか、出版社の意向なのかよくわからんけど)


全体として、性善説の上に立っている世界観で、読後感は爽やかで気持ちが良い。これ大事ね(笑)。
これだけ書いて振り返って見ると、やはりこの本のメインテーマは家族愛かなと思う。










Posted at 2023/11/29 11:11:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記

プロフィール

「@あすきー  ナニコレめっちゃHighSenseやんw」
何シテル?   05/21 21:59
派手な赤い車なんで、どこ行ってもすぐバレますw 死ぬまでMT宣言。 _/_/自分で運転した事あるクルマ_/_/ スバル インプレッサ...

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