経済をちゃんと勉強してみたいなんて言った前回の話の最後に「本を買った」と書きました。
その後にもナンヤカンヤ動画を見漁っておりまして。
あーいう(こーいう?) “経済のホントの所” みたいな話を掘っていくと、政治思想色が濃くなっていくのは自然の流れかw
森永卓郎、藤井聡、高橋洋一、三橋貴明、古舘伊知郎、深田萌絵、三崎優太、玉木雄一郎、山本太郎、西田昌司。
そういった辺りを5月後半〜6月前半頃チェイン再生しておりました。
このラインナップでワタクシが “どっち側” に立ったか、判る人はバッチリ判りますよねw
なんかもう、数ヶ月前とは世の中の見え方が違いすぎる…
やっぱ無知は罪だわ。
自分はそうではないと思っていたけど、残念ながら “マスコミの印象操作” に引っ掛かっていた所が結構あるなと…
とりあえず、山本太郎と青汁王子に謝りたいw
しかし…どーしたもんかね…このどーーーしょうもない国は。
ある程度知識をつけたお陰で「消去法で最初にバッサリ切り捨てるべき政治家」の見分け方はわかったけど。
山本 御稔 『「本当にあった事件」でわかる 金融と経済の基本』 (2025)
とりあえず取っ掛かりの1冊目として
概論的なモノが欲しかったので、本屋で何冊かパラパラめくって見比べて、広く浅くサクッと読めそうなのを。
著者は存じませぬ。
1章 日本銀行の役割 2024 新紙幣発行
5章 GDP(経済力) 2013 アベノミクス
8章 金融と株式市場 2008 リーマンショック
13章 インフレとデフレ 1990 バブル崩壊
17章 貿易と経済圏 1971 ニクソンショック
という風に、年代を遡りながらそれぞれに対応したテーマを解説してあります。
ワタクシがガキンチョだった頃や生まれる前の話をザックリ理解したい、というのが主な狙いだったので、概ね満足。
そんなに深い内容は期待してなかったし。
基本的にはニュートラルな解説ですが、ちょいちょい “自民党政治” を賛美とまでは言わないけどそっち寄りの表現があるw
そして…
国債が発行され続ける事に不安を持っている人が増えています。国債は無尽蔵に発行されると財政破綻の危険性が増してしまいます。
プライマリーバランス(社会保障、防衛関係費等を税収で賄える状態)が取れる為には、支出が増える分、税収も増やさなくてはなりません。
IMFの発表では2023年の国のGDP比債務残高は、アメリカは126.4%と100%超えです。イタリアは179.8%、そしてギリシャは200.7%です。しかし日本は圧倒的に他国を超えた255.4%なのです。
はい出たw 財務省テンプレ構文w お疲れ様でーすw
データの一部しかクローズアップせずに不安を煽るお決まりのアレ。
ちゃんとバランスシートで「資産」の方も言及してくださいよ。
ただ、“バブル経済” に関する解説はワタクシが自分で思ったものに近く、「経済の “脂肪分” 」「資産価値(或いはGDP)がファンダメンタルズ(実力)を超えて上がってしまうこと」という考え方。そーだよねー
森永 卓郎 『ザイム真理教』 (2023)
この分野の書籍では大本命?
既に概要は多くの動画で把握していましたが、やっぱちゃんと “一冊として” 通して読むとまた理解が深まりますね。
まぁ…如何に80年代以降の日本(の政治)が日本(国民の生活)をブッ壊し続けてきたかという。
こういう話を知る以前の “無知蒙昧なる一般ぴーぽー” 的視点でも、岸田政権がザイムのポチ化しているのはアリアリと解りましたが、
専門家の解説を読むとその酷さがよりよくわかる。
以下はこの本単体の感想ではなく、ここ2か月程で調べて見聞きした様々な話を纏めてになりますが。
ワタクシ、安倍晋三は嫌いでしたが、
実は経済政策に関しては非常にマトモな総理だったと知って目からウロコでした。
唯一の “反ザイム政権” だったと。
まぁでもそれも民主党の置き土産の “消費増税” やら、度重なるアレヤコレヤの妨害でマトモな政策は全て潰されたと。
緊縮財政とか、プライマリーバランスとか、財政均衡とか健全化とか、国の借金がーとか、消費減税は無理とか財源が無いとか、
言ってる政治家は全てザイムのポチです。
これは自民党のみならず立憲民主も同じ。野田も枝野も完全にザイム真理教。(忘れている方も居ると思いますが、消費税を5から8→10に上げる決定をしたのは民主政権です)
一方、自民の中にも少数ながら積極財政派も居る。その筆頭とも言える高市早苗は松下政経塾出身なので正しい経済学を会得しています。
国民民主の玉木雄一郎はザイム官僚出身ながら積極財政を唱える稀有な存在。その構図だけでも良心的な人物と見ることは出来るが…言っても結局元は同じ民主なのでどこまで…?という感じ。
で、ザイムに真っ向から対立する旗印がれいわの山本太郎。
“マトモな経済学” をしっかり身に付け、自身の言葉として受け答えしています。
“無知蒙昧なる一般ぴーぽー” な感覚だと「消費税廃止?そんなん絶対ムリやんwアホちゃうw」と思いますが、消費税はザイムのお小遣い税でしかないのでマジで廃止すべき。
「消費税収は全て社会保障に充てられています」ってのは真っ赤な嘘ですからね。
最近勢いを増している参政党も積極財政論ですが、神谷宗幣は経済政策よりも “日本人の為の政治” を一番にアピールしているので、経済に与える即時効果の期待値で言うとれいわの方が高いかな?だけど、長期的には参政党の主張も大事かな?と思う。
(ちなみに、自民党≒ザイムが一番恐れているのは参政党という話があります。
帰化した外国人を政治から排除しよう、という点がすこぶる鬱陶しいらしい。
前回の総選挙で参政党だけ政見放送させて貰えなかったとかいう辺り、しっかり手が回ってますよね)
とにかく、一言で言えば
景気悪い時に増税したら余計悪くなるの当たり前でしょ。
そんなバカなことやってんの日本だけよ。しかも30年以上ずっと。
景気悪いときは先に国が金使って経済回さなきゃ始まんないでしょ。
それを一番わかりやすく説明してるのが、結局
コレでした。
そもそもの「国債発行は悪」という思想は、大東亜戦争の時にガンガン国債を刷って(日銀に買って貰って)戦費を調達した経緯から、GHQに「テメーらは原則国債発行禁止な!」と言われた80年前のルールが元。
その後日本経済は緩やかながら堅実な右肩上がりを続けていたが、日航機墜落事件(自衛隊の不始末を隠蔽する為にアメリカに大きな借りを作った)からの(アメリカの要求を受け入れるしかなくなって)プラザ合意して主幹産業の自動車輸出が大打撃を受けつつも、バブル突入からのバブル崩壊からの今に至る大不況という流れ。
「不況の時には財政出動、減税、金融緩和」と、どんな経済の教科書にも書いてあるのに、日本がやってきたのは真逆の連続。
「このままでは日本は破綻する」と言い続けて何十年も経ってますが破綻しましたか? 同じように国債発行して中央銀行に買ってもらってる国、いっぱいありますが破綻してますか? 自国通貨で国債発行出来る国は破綻しません。ギリシャは自国通貨じゃないユーロ債だったから破綻しました。
オマケにアベノミクスの時とコロナの時にむっさ国債発行して90兆とかの予算出したけど、それでも破綻どころか(国債多発の弊害の一つとされる)インフレにもろくにならなかったでしょーが。今の日本はそれくらい追加発行してもまだ効いてないってことでしょーが。
面白いのは…
各種マスコミでは緊縮財政の論調一色なのに、
本屋の経済コーナーは積極財政系の本がエンドに平積み山積みなんですよね。
(TSMC誘致で沸く熊本・九州に対し、台湾で起こっている深刻な問題を提唱する深田萌絵の話も大事だと思う)
本を読む人は解っている、ということ?
本を読まない人は知らずに騙されたまま、ということ?
ますます無知は罪だな。
みんカラでこういう話をブチ撒けるのもどうかとは思いましたが、
でも “そういう土壌” がこの35年を作ってきたとも思うので、自分の考えを纏めてみました。
選挙前だし。
Posted at 2025/07/02 09:00:09 | |
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