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Red13のブログ一覧

2022年12月29日 イイね!

12月の読書

12月の読書おばんです。生きてます。



秋にアッ◯◯レージで見つけた「3年落ち 4本で1.7万円」というバグってんちゃうかってレベルの激安中古スタッドレス(ピレリ 225/55 17)を、こないだ履かせてみたんですがね…
真っ直ぐ走ってもインナーに擦ってるくらいの限界パツパツで、当然切ったらアウト。(それでも擦りながら転がってはいる)
扁平55はだいぶ無理だったようです。215の50でも結構ギリギリだとか。
前にスタッドレス買ったの10年近く前だからボケてますわ。
素直に諦めて売りますw 激安だったから別にいいやもうw



で。



全然 “12月の” じゃなくて数ヵ月に渡る超亀読ですが(爆)。
ちょーっとこの半年、読書に身が入らなく暫く放置してました。
また徐々に回転数上げていきたい。















 ソフィア・サマター 『図書館島』 (2013)

原題『A Stranger in Olondria』


邦題がちょーっと内容とズレとる。
遠からじではあるんやけどシックリ来ない。
原題そのままにしてくれた方が良かった。


『オロンドリア』という架空の世界。
文字を持たぬ辺境の島に生まれ、異国の師に導かれて書物に耽溺していった青年は、憧れの帝都に旅立つ。
だがその航海中、不治の病に冒された娘と出会ったことで彼の運命は一変。
ほどなくして亡くなったその娘と不思議な関係を築く事に。



ぶっちゃけると、死んだ少女に取り憑かれて「私の生きた証として自伝を書いて」と頼まれる話w
だがオロンドリアでは、この “死者と交流できる” 者は、ある一方では神の遣いとして崇められ、一方では精神異常者として投獄される、そんな二つの勢力が存在し、その両者の間で翻弄され利用されながら、世界を渡り見聞を広め成長していく青年を描く王道の青春物語。

…と、それだけならそれほど珍しい話でもなくない?ってなるんですが…

この作品の凄い所は、世界観の作り込みが半端じゃない。
独自にオロンドリア語とキデティ語という架空の言語を作り、更に作中作となる神話や寓話も多数登場。
そこに思春期男女の精神的内面の描写を対照的に描く(広い世界へ興味を持つ青年と、狭い世界しか知らぬまま死んだ娘)。
“交霊者” として崇められ困惑しつつも、自分を利用しようとする支持者の思惑も理解して、それに乗って役割を演じ、結果自分の望む結果を得るしたたかさ。
反対に、死んだ少女の方はとにかく自分を認めてほしいエゴの塊で、青年に対して一方的に要求を突き付ける(正に現世に未練タラタラの幽霊そのもの)。
当初青年は取り合わずに撥ね付けていたが、ある出来事を境に少女の要求に応えようとして旅を続ける。
少女の方も次第に落ち着き、冷静な対話ができるようになり二人は奇妙な信頼関係で結ばれるが、二人の目指すところは少女の “成仏” である。

少女を知り、彼女の生きた証を書き上げた時、彼女は消える。
その最後に、二人は理解する。残したかったのは本ではないと。

ある意味、究極のプラトニックラブストーリー。










 逢坂 冬馬 『同志少女よ、敵を撃て』 (2021)


一時期話題になった一冊。
普段、国内作品には手を出さないワタクシですが、会社のおっちゃんが貸してくれたので。


第二次大戦、独ソ戦に於いて実在した女性スナイパー部隊をモチーフにしたフィクション。
敗走中のドイツ部隊に故郷の村を蹂躙され親を殺され、助けにきた赤軍にも村を焼かれ、ドイツ狙撃兵と赤軍士官への復讐を胸に、生きる術として狙撃兵へのスカウトを承けたセラフィマ。
元々猟師で銃の扱いに慣れていたセラフィマは徐々に頭角を現し、女スナイパー小隊のエースになっていく。



親の仇の敵兵と、村を焼きながらも自分をスカウトした赤軍士官、双方への怒りを原動力に厳しい訓練に耐える主人公。
仲間は全て “親族を亡くした孤独な少女” 。
それらをスカウトして回る士官イリーナは、ソ連の伝説の女スナイパーとかつてペアを組んでいた歴戦の強者。
(作品内ではイリーナ自身もスナイパーだったというような話だが、普通スナイパーのペアは観的手 スポッターと呼ばれる、敵の位置や着弾誤差、撃破スコアを観測する役割で、狙撃はしないハズなのだが)

仲間の死を何度も目の当たりにし、敵兵や市民も一枚岩ではなく己の正義だけでは計れない矛盾を浮き彫りにする “戦争” という状況下で、次第に “自分の敵とは何か” “何の為に戦うのか” を考えるセラフィマ。
孤独な悟りの境地に辿り着いた時、イリーナの真意に気付く。

コンバットアクションの花形・狙撃戦が勿論見所ではあるが、敵の中の中立者・味方の中の敵・中立者のグレーな処世術・敵味方関係無く負傷者を助ける衛生兵、といった国家間の敵味方という概念では語れない部分を掘り下げて考えさせる仕掛けが複数。

中盤ややダイジェスト感があって物足りない部分もあるが、ゴチャゴチャ継ぎ足して雑然とするよりは良い。

奇しくも、ロシアのウクライナ侵攻の少し前に発表され、侵攻と同時に話題になった作品。
終盤、セラフィマがソ連(≒ロシア)の閉鎖的な精神について独語する所は正に今年のロシアに対するアイロニー。




Posted at 2022/12/29 20:00:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2022年07月28日 イイね!

7月の読書

7月の読書おばんです。

ビミョーにソコハカトナク、
お腹がポヨッっているのを気にして、
ビミョーにソコハカトナク、
ダイエット的な意識は持ちつつ、
昼飯を減らしてみたり(会社の弁当やめてカップ麺にしてるから、余計不健康ー!)
休憩時間にプランクやって1分経たずに崩れ落ちたりしてる
立派なオッサン予備軍です。
ドヤァァ(・∀・)ァァァ!!

誰がオッサンやねん、ゴルァァ(゚Д゚)ァァァ!

酔ぉとんのかぁぁぁ!



…と、いう一連のオッサン芸(意味不明)←















 ベン・マッキンタイアー 『ナチを欺いた死体』 (2010)

原題『OPERATION MINCEMEAT』


ノンフィクション。
第二次大戦の上陸作戦というとノルマンディーが一番有名だと思いますが、
その約1年前の43年7月、北アフリカを奪還した連合軍がヨーロッパ本土反攻への足掛かりとするために実行した シチリア上陸作戦
それを成功に導くためにイギリスがドイツに仕掛けた壮大な欺瞞作戦『ミンスミート(挽き肉作戦w)』の全容。

イタリアの爪先の南西、地中海のド真ん中に浮かぶシチリア島。
誰が見ても明らかな戦略的要衝。
攻める側も守る側も、「ここしかないやろ」と思って当たり前。
そこをどうにかして守りの目を他所へ向けさせ、シチリアを手薄にさせたい連合軍。
そこでイギリス情報部の一部署が突飛な作戦を考え付き…


膨大な事実資料に基づく情報量の洪水がフィクション慣れした頭にツラいw
登場人物の多さだけでも凄いのに、その一人一人にしっかり身の上エピソードがついてくる。話が転がり始めるまでの前半がなかなか読み進められないw
どれだけ情報をかき集めて詰め込むかがノンフィクション作品の売りであるのはわかるのだが…やっぱワタクシはフィクションの方が良いやw



乱暴に纏めると、
生活苦で服毒自殺したホームレスの遺体を(戦時下という事由と、身寄りが無い者という理由で、ちょいと法律の解釈を婉曲させてw)使って、架空の伝書将校に仕立て、地中海反攻作戦に関する偽情報を書いた手紙を持たせ、航空機事故を装って(体裁上は中立だが実質ドイツとズブズブな)スペインの海岸へ漂着させ、スペイン当局が裏でドイツに情報を流すように仕向け、見事にヒトラーまで偽情報が渡り、ドイツ軍の地中海防衛ラインを分散させ、連合軍は想定よりも遥かに軽微な損害でシチリアを獲得し、更には東部戦線(独ソ戦車戦)にも影響を与え、
結果的に、第二次大戦の趨勢を大きく転換させたスパイ工作の全容。



正直、これだけのボリューム(頁数)のノンフィクションなのに、飽きずに止まらず読み進められたのは経験上稀。それだけ面白い。
徹底した “仕込み” で架空の将校の人物像を肉付けしていく様はスパイ映画のよう。
実は、この作戦の着想段階には戦後007シリーズの作者となるイアン・フレミングも一枚噛んでいるし、作戦の頭脳となった中心人物2人のうち片方も、素人小説家であった。
正に「事実は小説よりも奇なり」。

死体をスペイン沖まで運んだ潜水艦の艦長が、
シチリア上陸作戦でも重要な任務に当たっていたとか、
死体を調達した葬儀屋の兄が、シチリア上陸作戦の砲兵部隊として戦ったとか、
「出来すぎた話」のような部分もあってフィクション作品のような錯覚に陥る場面もしばしば。


大きい視点で見れば、
人は結局、事実そのままを見ることは難しく「自分の見たいものを見、信じたいものを信じる」ということ。
ドイツ軍も最初は「シチリア以外考えられん」というスタンスだったが、ヒトラーの頭には(最要衝)バルカン半島に対する危惧が強くあり、偽の上陸作戦にはギリシアを攻めるという情報が含まれていた。
仮に連合軍がギリシアから一気に北上したらバルカン半島に迫る。
ヒトラーの頭にはそのシナリオがチラついたのだろう。一度でもそうなるとその懸念を振り払うのはもう不可能。
後はトップダウン組織の悪い面が発揮され、ヒトラーがギリシア防衛に戦力を回すと決めたら、それに正面切って反対意見を唱えられる者はいなかった。
(とはいえ、ドイツ軍内部にも、偽情報と見抜きつつもそれをそのまま「信憑性の高い情報」としてヒトラーに伝えた人物の存在もあった)

こういう所が歴史の面白さ。
で、あり、
7/8以降、この国で繰り広げられているゴタゴタも、大局的に眺めていると面白いと言えなくもない。
結局だーーーれも、そもそも根本の襲撃現場の矛盾だらけの状況には触れないままやしなぁw
















 宮沢 賢治 『銀河鉄道の夜』 (1918~1931)


宮沢賢治の短編集。
…というか、宮沢賢治は長編って無いのね。今更知ったw

以前アニメで見た『銀河鉄道の夜』がなかなか意味不明やったので、文章で読んだらもう少しわかるかな?と思って読んでみたのですが…

尚更わからんw

アニメの方が情報量多いとか珍しいパターン。
賢治の作品は殆どが “未完成” なので、ぶっちゃけ原作で読むとテンポが悪いものが多い。
そういう部分を上手いこと補完したアニメ作品の方が良いのかも。

『セロ弾きのゴーシュ』も子供の頃に家にアニメがあって、何度か見ていましたが、それも今思えば原作の文章より良かったなぁ。
賢治と言えばもうひとつ『注文の多い料理店』ですが、それも子供の頃にカセットかCDかの朗読で聞いた覚え。


“死” の表現が特徴的というか、手を変え品を変え色んな表現で “生” “死” “幸せ” “人の業”といったテーマを論じる。
日本人として仏教の土台もありつつ、本人はクリスチャン。
最先端科学への知識も深い一方で、ファンタジックで魅力的な世界観。しかし、全体的にどこか悲哀や薄気味悪さが見え隠れする。
一見、ハッピーエンドと称しても良さそうな『ゴーシュ』にしても、技術的・精神的に成長してはいるものの、結局孤独であることに変わりはない。


あとまぁ…
さすがに100年前の文章なので、原文そのままでは読みづらい部分が多々。
現代語訳版が欲しいw




Posted at 2022/07/29 23:00:08 | コメント(2) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2022年06月29日 イイね!

6月の読書

6月の読書えー…
突然ですが…

ウチは元々親父が紅茶好きで、
その影響でワタクシも日常的にガブ飲みしてるんですが。
(実家はリーフティー、ワタクシはティーバッグ)
(牛乳たっぷりのミルクティを一気飲みしたりするw)
寝る前に飲むのもしょっちゅうですが、
それでカフェイン的なアレで寝付きが悪いなんて事は無く。
そこに関しては今まで一度も気にした事がないんですが…
(乳脂肪分がお腹を育てている件は気にはしているw)

最近気付いたんですよ。

コメダの珈琲飲んだ後、全く眠れない!(´Д`|||)
他所のカフェで珈琲飲んだ後は大丈夫なんですが、
コメダは凄い高確率で眠れない!
薄かったら大丈夫かと思って “ミルクコーヒー” にしてみても全然ダメ。
なんやねんホンマに。( ゚д゚)
なんか入っとるんか…
皆さんも要注意ですよ!(。・`з・)ノ(ぇ)















 クリスティーナ・スウィーニー=ビアード 『男たちを知らない女』 (2021)

原題『The End of Men』


原題と邦題でだいぶ印象が違うのがちょっとどーなのと思うのですが。

「男性だけが発症する致死率9割の疫病」で世界が崩壊していく様を描いたSF。
リリースが2021となっているが、殆どの部分の執筆は2018~19だったそうで、出版準備中にコロナ禍が発生。
“想像力を総動員して書いた” というパンデミックの世界が、現実と恐ろしく重なる。


序盤は、夫・恋人・息子・父を亡くす複数の女性の視点が繰り返される。
死に逝く運命にある愛する者に、どう接したら良いか葛藤する妻。
愛する息子を守るため、半年間農機具小屋に隔離した母。
すぐ死ぬと思っていたDV男が免疫持ちで絶望する女。
色んなパターンを網羅してあってリアルである。

更に、経済・社会基盤のシミュレーションも抜かりなく、
男性比率の高い業界の破綻からの、生活インフラを保つための強制就労制度。
食料配給制度、金融業の衰退、女性政治家達による “より柔軟な政治” 。

その先に、性が無くなった社会における “人間” としての生き甲斐、努力目標。
(ジェンダーマイノリティでは無い普通の女性同士でも)同性パートナーとの充足を求め、マッチングアプリが新しいサービスを求められる。
対して、生物学的男性のジェンダーマイノリティが置かれる更に厳しい世界。

ワクチン開発者にも、人類全体の利益の為に研究データを全て公開するグループと、
その公開されたデータを使って先にワクチンを完成させ、己の富と名声の為の武器にする者。



確かに “想像力を総動員” して非常にリアルに描かれた世界。
だし、これが逆に “男しか残らない世界” だったらもっと破滅的になるんだろうなというのも想像に難くない。

登場人物が多すぎてワケわからんくなるのがアレですがw
少ない男性生存者の立ち回りも多様で面白い。

社会的な男女格差や、ジェンダー問題をやんわりと痛烈に問題提起(アンチテーゼ)しつつ、
そういう縛りから解き放たれた “人間” のポテンシャルに期待するポジティブなメッセージ性が強く読み取れる。
そして、結局 “出産” に関する部分の役割はどうやっても変えられないという当たり前の事実。

まぁ…男が9割減とまでは言わずとも、
2割減くらいした方がこの世の中はもうちょっと上手く回りそうな気はするwww















 夏海 正隆 『スクランブル 亡命機ミグ29』 (2003, 2009)


べ、別にトップガンが流行ってるから引っ張り出してきたワケじゃないからねっ!!w (*`ω´*)

『僕はイーグル』シリーズの4作目。
今回はほぼ全編、主人公 風谷 の一人舞台で、いつものサブキャラ達は殆ど出てこない。
前半の “豪雪の新月の夜に編隊長として飛ぶ” という、ちょっと想像しただけでも「真っ暗闇で何も見えんやん」という状況、想像以上に数多くの問題が絡んでくる現実が細かく描写されている所が本作のハイライトではないか。

まず格納庫から出た瞬間「滑走路の誘導灯すら見えない」、とか。
離陸前に充分な暖機をしておかないと、上空ですぐ凍ってストールする、とか。
雪雲(積乱雲)の中に入ってしまって乱気流に煽られ、簡単にバーティゴ(空間識失調 航空機パイロットが自機の姿勢、運動状況、天地方向等が判らなくなる状態)に陥りパニックになる、とか。

また、相変わらず “上層部” の保身ガチガチ、融通効かない規則規則規則脳や、リアル現実にも確実に存在する半島寄り大陸寄り政治思想の団体等、
まー…デフォルメして大袈裟に表現してあるとはいえ、なかなか反吐が出るw

とはいえ、
2022年の今、ウクライナ戦争のアレで、もしかしたらこういう “政治とマスコミの言いなり的な自衛隊” というものも、変わっていくタイミングに来ているかもしれない?
そもそも著者もそういう問題提起を目指して執筆したシリーズとのこと。
よー考えてみ? 日本の西~北に隣接してる国、ぜーーんぶヤクザ国家やん。
さすがにこの期に及んで「自衛隊 軍備拡大は憲法違反」とか言い続けてる政党は、ねーわ。┐(´д`)┌
ホンマに、10年後には北海道はロシア、それ以外は中国にされてるかもしれんぞ。
ワシが生きてる間は勘弁してくれ。















 ひろゆき 『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』 (2022)


たまには新書など。

“2ちゃんねる” 、“ニコニコ動画” のあの ひろゆき氏 です。
(と言っても今の20代以下には「誰それ」なのかも)

当時、嫌いだったんですよ。
2ちゃんにしろニコ動にしろ。
(あの時代をリアルタイムに経験している人なら言わんとするところはわかって頂けると思いますが)
一言で言えばカオス・無秩序の最たるモノだったわけです。
テキトー、乱雑、攻撃的、上から目線、無責任、閉塞的、独善的、屁理屈、口だけ番長。
“ねらー” と呼ばれた人々のイメージってそういう感じですよね。
そしてその無法地帯を「ホントに管理してんの??」としか思えない、存在すら都市伝説状態の管理人。

しかし、あの “清濁併せ呑む” …というか、“ほぼ濁のみ” だったあの時代のネット。
何処を触ってもヤヤコシイ、食虫植物が生い茂り毒蛇や未知のモンスターが潜んでいる魔境の中を手探りしながら探し物をしているようなあの環境。
今思えば、その環境で鍛えられていて良かったと思う。
ネットリテラシーなんてのは、騙しリンクに引っ掛かり、掲示板で口喧嘩し、ダミーのウィルス警告を受け流しながら身に付けるもんで、学校で教わるもんではない。

と同時に、ワタクシもオッサンになって少し大人になって何となく気付いたんです。

ひろゆき氏の論調や思考回路って、実はワタクシのそれとかなり近い。
多くの人がおおっぴらに言わない、言葉を濁して誤魔化す話題もズバッと真っ向からブッたぎる。
感情的にならず、論理的に順序だててエビデンスを示して説明する。

そして、そんな人がなぜあの時代にあんないい加減なサイトを運営していたのかも、今なら何となくわかる。

…と思って、ふと手にとってみた次第。
読んでみてやっぱり「この人頭の中一緒やな」と思った。
煽りタイトルで仰々しく見せているのは出版社の意向やろうし、叩かれる内容では全く無いし、個人的には概ね既知の情報ばかりだったけど、それも “一緒” である証か。




Posted at 2022/06/29 19:19:20 | コメント(1) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2022年05月30日 イイね!

5月の読書

5月の読書今月&来月で
クルマのメンテ(消耗品+車検)費用が60万超え…((( ;゚Д゚)))
火の車、Burning Wheel真っ盛り!
理想を言えば、更に冬シーズンまでにMTのOHもしたい…
どんだけぇー…(´Д`|||)















 中野 信子 『メタル脳』 (2019)


フラッと寄った普段行かない本屋で、ぶらーっと店内を回っていたときに、一瞬目が捉えた「メタル脳」の文字。
「なんや今のはw」と探して、帯もろくに読まずに即購入w

ワタクシもMETAL歴かれこれ20年程。
そんなワタクシが “肌で感じていた感覚” を
見事に全て明文化してくれている!(笑)
「そうそう!あー、そう説明すればええんか!」という話の連続でありました。

・人間のネガティヴな部分を誤魔化さない、正直で真面目で正義でガチな音楽
・メタルは社会の欺瞞を見抜く
・「反社会的」ではなく「非社会的」
・“怒り” の代弁が自己評価をカバーしてくれる
・孤独を癒し、子供の心を守る
・メタルファンは自分と向き合う哲学的な人

メタラーならばどれも自分の経験として知っていて頷ける事。
でも④の自己評価云々は、漠然とモヤッと感じてはいたかもしれないけど、これで説明されて膝を打った。
社会に馴染めていないと感じていて、自己評価が低い人は、メタルと出会うと救われる可能性が高い。ワタクシ自身がそうだったし、この著者もそう。
「こういうネガティヴな感情をさらけ出して良いんだ」と。
哀しみと残虐さを併せ持ったエネルギーに癒される。


若干誤解を生みかねないが、大雑把な話をすれば、
メタルの対義語はポピュリズムかもしれない。
分かりやすい、紋切り型の、耳障りの良い都合の良い話に雰囲気で流される、烏合の衆。
対して、メタル脳は全ての物事を「それは本当なのか? 本物なのか?」と疑ってかかる。
なんとなく、とりあえず、それでいいや、を嫌う。
商品の宣伝文句、政治家の美辞麗句、綺麗事だけのアイドル。
メタルはそういった事を誤魔化さない、正直な音楽。
鵜呑みにせず、全ての物事の裏を取ろうとする。
(いつぞや、メタルバンドを題材にしたコメディ映画『デトロイト・メタル・シティ』がそこそこヒットしたが、メタラー界隈では冷ややかな評価だった。あれの主題歌は “非メタラーが、メタルっぽいモノを作った曲” 。そういう所も的確に見抜くのがメタラー。
逆に一見メタルの硬派な世界と対極にあるアイドルグループ、BABY METALが世界中のメタラーに大ヒットしたのは、“本職” が作曲と演奏を強力にサポートし(遊び心も盛り沢山)、SUの歌唱力&ステージングが “本物” であるからだろう)



社会から “弾かれた” 少数派である事に劣等感を抱きながら、逆にそれを誇る。
理解されたいが理解されたくない。

…走り屋の世界も似てるよねw
走りの世界でも “表面的” な人はすぐ降りていく。
残っていくのは “本質” を求める人。

かといって、走り屋なメタラーが多いかというと、そうでもない。そこは不思議。
でもこの本によると、外科医は手術中にHR/HMを流す人が多いんですってよ(笑)。
高学歴の人=思春期に多大なプレッシャーを感じていた人は不安傾向が強く、それをメタルのエネルギーで補っているという説。
甘いポップスや王道のクラシックでは力は湧かぬ。

(ワタクシ自身は父親の影響でクラシックも浴びるほど聴いていたし、ジャズも好き、ゲーム音楽も好き。けどポップスやアイドル音楽なんかは生理的に無理w)















 クラム・ラーマン 『ロスト・アイデンティティ』 (2017)

原題『EAST OF HOUNSLOW』


原題の “ハウンズロウ” とは、英 ロンドンの郊外、非ヨーロッパ系(主に中東)移民が多く住む街。

ハウンズロウで生まれ育ったパキスタンルーツの主人公 ジェイこと ジャヴィド・カシームは、ムスリムでありながら(イスラム教が禁じる)ドラッグを売って小遣い稼ぎをし、酒も飲めば肉も食うイマドキの若者。
(この辺り、日本の葬式仏教と似たような感覚?)

彼が週1だけ顔を出しているモスクが差別主義者に荒らされた。ジャヴィドも憤り、モスクの片付けを率先して手伝うが、周囲のムスリム達の中で報復の意気が高まっていく事に違和感も覚える。
そんな時にドラッグ密売の容疑で逮捕されるが、司法取引としてMI5のエージェントとしてムスリムコミュニティの情報収集することを提示される。
数ヶ月の時間をかけイスラム過激派の中枢へと潜入したジャヴィドは、そこで無差別テロの計画を聞かされる。



最初は、形だけ・都合の良いときだけムスリムであることを持ち出し、気ままに生きていたジャヴィドが、
“ガチ” の連中と接するうちに、新たな視点で物事を見るようになり、イスラム教の本質的教義に素直に向き合いながら、ジハーディストの心理状態に一定の理解も抱くようになる。
それでも彼の価値観・良心・正義は流されず、テロ攻撃を阻止すべくジハーディスト達への潜入捜査を続ける。

本作の最大のポイントは、“センシティブな問題” について一方の視点からだけ捉えて語る事の愚かさを明確に主張している所。
ジャヴィドという1人の人物の目を通して、双方向の立場から切り込む。

一方で、ジハーディストの唱える(彼らの都合よく曲解した)イスラム教義に対して、“ふつーのムスリム” の立場から「否」を下すジャヴィドという構図も重要。
欺瞞だらけの皮肉にも切り込む。
イスラム原理主義と言いながら、テロ攻撃の直前に「集中力を高める為」にコカインを配布。それまで使ったことの無い素人が過剰接種して使い物にならなくなり、それを “元プロ” のジャヴィドが呆れる場面はシュールな笑い。















 S・A・コスビー 『黒き荒野の果て』 (2020)

原題『BLACKTOP WASTELAND』


昔ながらのアメリカン強盗小説、を今の時代に合わせてブラッシュアップしたという感じ。


かつて強盗の逃亡用の車を運転していた男が家族のために堅気になり、自動車工場を営んでいたが資金が尽き、元の稼業で “バイト” をすることに。ところが組んだ仕事仲間がろくでなしで、更に窮地に追い込まれて泥沼に…


という、“旧き良き” とすら言えるシンプルなストーリー。
主人公ボーレガードが駆るプリムス・ダスターは、彼が12歳の時に行方不明になった、彼と同じ “闇の走り屋” であった父が遺したモノ。
このダスターが様々な事の象徴として効果的に描かれる。

冒頭で、違法賭けレース(ゼロヨン)のシーンがあり、走り好き人間にとっては掴みバッチリw
ドラテクの描写もリアルで、スピンターンの操作なども「あ…言語化するとそうなるか…( ゚д゚)」となかなか細かい内容。
まぁワタクシ、FRの曲芸テクは全然わからんけどwww

でも、そこでふと思った。
日本も峠という走り屋文化大国だけど、賭けレースってやらんよね。←
ドラッグレースみたいなハッキリ簡単に誰が見ても勝敗が分かりやすいのに比べて、峠は色々曖昧だし?
そもそも国民性の差?よーわからんけどw 掘り下げたら面白そうなテーマではある。
Posted at 2022/05/30 15:00:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記
2022年04月28日 イイね!

4月の読書

4月の読書はー、もう1年の1/4過ぎたん、へー。

ひっさびさにクルマのカスタム(ディフューザー)をして、
その効果の程にテンション上がり、フロントもアンパネし直してバランス取ったら、なかなか化けてタイム更新しまくりじゃね??
と思いつつ、例のセルフ縛り “GHたるや” にいよいよ抵触するレベルの気もするw
もーええけどさw
ちょっと更なる野望としては、どーせやるならカーボンルーフまでやっちゃってバケモノ化してしまいたい欲はある。
「でもエンジンノーマルですよ( ゚д゚)」とスッとぼける作戦←

20万km超えてそんな事をあーだこーだ夢想できるというのは幸せか。

あ、でも今マジで、(ウクライナ的なアレで)
クルマ部品の調達があれもこれも影響出まくりですよね。
ワタクシ、まだ必要じゃないけどパッド2セットとローター1枚を早めに纏めて注文しました。納期、通常の倍。
キャタライザーの触媒(パラジウム)なんかマジで無いそうなので、必要な人は早めに動かないと悲惨な事になりそうですよぉ~…(´Д`|||)ゲッソリーニ















 ニール・スティーヴンスン 『スノウ・クラッシュ』 (1992)


昨今なにかと話題で、今後IT分野で爆発的市場になるとされる “メタヴァース” 。
その言葉を最初に生み出したのがこの小説です。
“仮想現実空間” と言われてもピンと来ない場合は「インターネットの3D化」と言うとどうでしょう。


例えば企業のHPだと、実際にメタヴァース上に土地を確保し、事業を象徴するようなデザインの建物にし、ショウルームで(現実世界用であれメタヴァース用であれ)商品を展示し、(有人にしろAIにしろ)スタッフが説明対応する、
実際と変わらないマーケティングが可能になる、と。

そこへ至る公道区域では現実とは違い、他人と物理的な干渉は無く(地形物には当たる)、どれだけ突っ走ろうが、バイクやクルマ(時速何万kmも出せる)で突っ込もうが他人を轢く事はなく、公共移動手段もほぼワープに近い速度で移動できる。

それが個人所有の土地の中になると他人との物理干渉が発生し、握手やハグ、または攻撃もできる。
資金力のある者は自分の分身=アヴァターをワンオフでカスタマイズするだろうし、一時的なプリペイド利用なら汎用の(解像度の低い)白黒アヴァターでINする事になる。

勿論、従来の2D的な「インターネットでの調べもの」もそのまま、むしろ更に高度に進化して機能する。


…というのが、
30年前に書かれたこの小説が描く メタヴァース です。
今、実際この世界観を目指して多くの企業・団体が我先にと開発競争をしております。
いやぁ…すげぇなw


で、この小説の凄い所は、こうした先見の明ビジョンだけではなく、
そのメタヴァース世界の秩序を根本から破壊するウィルスの可能性をメインテーマにしていること。
メタヴァース界での有力者=プログラマー・ハッカーにのみ効くウィルスという発想も面白いし、
それが現実世界にも波及し、ある方法を用いて現実の人間すらハック出来るのでは?という。


なかなかハチャメチャな目まぐるしい展開で、画面映えしそうなタイプ。
終盤「ちょーっと伏線回収が雑だな」という感じはあったものの、やはりこの作品の評価ポイントはきめ細かいストーリー等ではなく、メタヴァースというビジョンに尽きる。




Posted at 2022/04/28 18:00:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記

プロフィール

「@あすきー いらっしゃぁ〜い♪」
何シテル?   08/05 11:23
派手な赤い車なんで、どこ行ってもすぐバレますw 死ぬまでMT宣言。 _/_/自分で運転した事あるクルマ_/_/ スバル インプレッサ...

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