ここしばらく、頭の中がサーキットに向いてばかりでしたが、
先日のツインフルで一段落したのもあり、少し肩の力が抜けて気が抜けたのか、
…風邪をひいたようですww
まぁ、それはさておき。
ふと立ち止まり、自分の足元を見てみる。
明るい昼間に、万全の準備のもと、背筋を伸ばし襟を正し、スポーツとして走り、公明正大にタイムを掲げ、誰かの数字と見比べて一喜一憂する。
そんなサーキット遊びも勿論楽しいし、燃える。
それは事実。
愛機と会話し、自分自身と闘い、"完璧な1周" を追い求めてストイックに走る。
綺麗に決まれば気持ちいいし、その結果のタイムが誰ソレより速ければ嬉しい。
課題が見えればまた次に繋がるし、それだけ伸びしろがあると思えば楽しみにもなる。
楽しいし、燃える。
それは事実。
でも、そこが "自分の居場所" かというと、違和感がある。
ワタクシにとってサーキットを走るというのは、自分の実力を計るカタチの一つ。
イヤラシイ話、自分の自己顕示欲を満たす為の一手段。
格上のクルマより速かったらカッコイイぢゃん?
同じクルマで誰よりも速かったらカッコイイぢゃん?
"認められたい" 欲求が強いんだと思います。
もっと、もっと、と。
だが、その根底にあるのは多分、
"自分はサーキットをメインで走る人間ではない" というプライド。
自分の主戦場はそこではない。
コンマを削るために躍起になって何度も通うワケでは無い。
むしろ、一発勝負ぶっつけ本番でどれだけの結果を出せるか。それこそが力試し。
そこでそれなりの数字を出してくることで、
自分の本来の居場所へのプライドを守ろうとする。
本来の居場所。
最近、サーキットにばっかり意識が向いてましたが、
先日久しぶりに "その空気" を吸いに行ったら、
あぁ、やっぱり此処だなぁ…
としみじみ思ったのでした。
夜の闇の中、着のみ着のまま、自由で曖昧な線引きの中、何かを吐き出すように走り、後には何も残らない。
だが、その瞬間、最も自分が
"活きている" と感じられる。
何かに抗う生存本能のように。
理不尽と不条理に満ちたこの世に喰い潰されないようにと牙を剥くかのように。
存在を主張する叫び声も、夜の闇に優しく溶けていく。
怒りも嘆きも寂しさも、夜の闇に優しく溶けていく。
ここに集う者は、群れてはいても、あくまで一人。
同じ空気を求めて、同じ世界に生きる者達。
道の上に自分の何かを探している。
勝利者など無く、敗者など無く、
目の前の誰かを追っていても、
皆それぞれ、自分自身と会話している。
ヘッドライトが照らすのは己の心。
それは、昼間の光の中では見えないもの。
自浄の癒し。
自分の内面に向き合い、問いかけ、
何かを探し、何かに気付き、
ささやかな戦利品を掴んで、明日へ帰る。
夜の闇の中で見えるもの、聴こえるもの。
それを大切だと思ってそこに集う者達。
そういう世界を知っているということ。
そういう世界を共有しているということ。
それが、誇り。
それが、プライド。
自分の "中心" にあると思えるもの。
何物にも代えられぬもの。
いつまでも、どこまでも、
夜の闇という光の中を、駆けて行きたいと思う。
叶うことなら、
共に駆ける仲間も欠けぬまま。
Posted at 2017/06/12 23:23:26 | |
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