
衰えない。千鳥なみで人気に衰え無しですよキャンプブーム。
なんせぼくみたいなもんが続けてるくらいですから。
「あとはコロナウィルスでどう転ぶかだな」

そう! 最近の人気キャンプ場の密度は濃厚接触レベルですからね。
これでファミリー層あたりから減ってくのかな?
そんなわけで、この騒動になるちょっと前にふもとっぱら行ってきたって話です。
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小雪のちらつく一月のある日。
夜から晴れるとの天気予報にのぞみを託して久々の訪問となりました。
年末程じゃ無いけど、結構な賑わいをみせるふもとっぱら。
テントファクトリーのワンポールテントは
考え事しながら建てられるくらい設営が簡単。
この日は東側(車のある方)から風が吹いていたので
テントキャノピー部分を片側閉じ。おまけにメッシュも下ろしたまま。

このメッシュが内からの視界を保ちながら外の寒気、特に風を程よく遮蔽してくれる。
中はもはや当然となった石油ストーブ。
今回はカメラ関係の新ネタも一つ。
EOS6Dに新レンズを追加しました。
EF40mm F2.8 STM いわゆるパンケーキレンズ。

キャンプの写真もちっとは綺麗に残さなきゃと言うことで。
標準画角が適度にボケるのが良い感じ。

こいつ↑は最近買った灯油ランタンFeuer Hand Baby Special 276 定番品です。
3千円くらいとお安いが、佇まいが良い。
灯油ストーブで燃料も共有できるんで
冬の間はコールマンのホワイトガソリンランタンはお休み。
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設営終えて一息。
他のテント探訪にて少し散策。
今年もよく見かけたサーカスTCですが、
うちのを見慣れた目からすると開放感がありすぎて寒そう。
でもそれゆえに出せる形があらためておしゃれですね。
タープ部分が付いた新バージョン、サーカスTC DXも発見。
うーん、やはり曇り空だと暗そうですね。
こちらの主も結局外に椅子とテーブル設営してるし。

まあ、年中通して考えると日射しは邪魔なことが殆どなので
この形は合理的ではあるのですけど。
前室部分を含めて格好良く作るとなるとやはりこれが現時点での最適解でしょう。
A&F モーニンググローリー
もはやワンポールじゃなくて、大小含めて4ポールテント。
多少の手間まを犠牲にしてもこれならと思わせる機能美があります。
ぼくが昨年使っていたコールマン タフワイドドームも発見。
軽くて、広くて、耐水性能も高いのですが
写真でお分かりの通り裾が浮いてて外気を通しやすいのが難点。
ワンポールとドーム型ばかりだった昨年から、少しトレンドが
変ってきたなと思わされるのがこれ、ロッジ型テント。
四方の壁が垂直に近く、もはや家です。
設営のむずさしさとか重さとか諸々気にしないで快適性のみを求めるならこの形ですね。
とくに向かって右側のお宅は中にコタツまで設置。
ずっと住めそうな快適空間を作られてました。羨ましい。
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腹が減ったのでメスティンと固形燃料で自動炊飯開始。
テントの中で風も無かったからか、
今回は旅館でおひつで出てくるご飯並に、うまく炊けました。
ちょっとつまみ食いのつもりでふりかけかけてみたら腹が減りすぎてて、
写真も撮らずに半分くらい一気に食べてしまう。
■ふもとっぱらが最大の「弱点」だったトイレを克服
昨年8月に満を持して完成したセンタートイレ。
これも今回の訪問の楽しみの一つでした。
なにせこれまでのトイレはまんま、工事現場の仮設トイレでしたから。
出来上がったそれは思った以上に立派なもの。
ちょっとした温泉施設みたい。
扉が付いているのもありがたい。
夏場、トイレしている際に蚊やアブを気にする機会が減ります。
中も失礼して。この通り綺麗な水洗です。
写しはしませんでしたが、個室もウォーム便座にウォシュレットと、
旅館並みの設備でした。
キャンプくるとやることなくてビールばっかり飲んで。
結局よくトイレに行くのですが、それがここまで綺麗だとホッとします。
文明の近くにいる安心感もあるんでしょうね。
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楽しい楽しい、焚火の夜。
ふもとっぱらではウィスキーの樽で使われていた楢の木が500円で袋に詰め放題。
こいつが重く、堅く、つまりは火持ちが良い。いつまででも燃えている。
いったん熾火にしてヒレステーキを焼く。
分厚い肉ゆえ適度に転がし、四方に焦げ目を付け。

もうね、見た目が旨い。高そうな店の雰囲気。もちろん香ばしく甘い肉も申し分なし。
それにしても。Feuer Handランタンの薄暗い灯が焚火と馴染む。
なるほどベテランキャンパーが最後に行着くと言われることはある。
LEDランタンはどう色を変えても照度を落としても人工的な印象が拭えない。
ホワイトガソリンランタンは明るすぎる。
照度は落とせるけど、そうなると燃焼が不安定に。
対してテーブルに何が転がってるか判別するのも一苦労な暗さの
灯油ランタンですが、ゆえに呼吸するように息づくほの淡い灯りをずっと見つめていられるわけで。
焚火を終え、ストーブで温まったテント内でしばらく本など読んで眠気を待つ。
室内気温12度。一昨年の苦行の一泊を思えば嘘のような暖かさの中、眠りにつく。
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朝。マイナス4度。
霜で白くなった草原に出る。日は上っているが富士からはのぞいていない。
その辺にできた霜柱を踏みながら
ダイヤモンド富士を待つ
来た!
車についた霜がじんわりと溶かされていく。
こうも綺麗に晴れてくれると寒さも楽しい。
テントをストーブでぬくぬくに暖め、朝食の準備。
カミさんが最近凝ってる高級食パン。
これを一切れ、ジップロックに入れてきた。
スキレットで軽く焙る。
さっき踏み回ってた霜柱のように外側はさっくりで、
バームクーヘンのように中はもっちり。
たかがバタートーストが誕生日の晩餐のようなご馳走に。
その後、撤収までのつかの間、富士山が見えるテントの中で本を読みながら過ごす。
また腹が減ってきたので昨晩半分残していたご飯をメスティンのまま暖める。
スキレットに薄く水をはり、ストーブの上に載せる。
湯煎で適度に温まったメスティンご飯に
別の鍋で暖めたバターチキンカレー(無印良品)を掛けて出来上がり。
もし誰かが「一口ちょうだい」と言ってきたら、
そいつを殴って気絶させてでも独り占めするくらい旨い。
以上、道具もスキルも、トイレもグレードアップして、快適に過ごせた
今年の冬のふもとっぱらでした。
「あいかわらず道具が多いなあ。
ぼくなら穴掘って、そん中で寝床もトイレも作るけど。」
こ、こんな身近に本物のブッシュクラフターが!
(おしまい)