貴婦人号 復活!
よかった(T_T) 一時はほんとどうなることかと。
ということで今回は不調の発見から復活までの顛末を報告します。
ただし。
今回貴婦人号を襲ったトラブルは
PORSCHEセンターに整備を依頼している人にはまったく無縁なものです。
少しでも維持費を安くあげようと海外オーダーなどで互換品パーツを買いあさる底辺オーナーゆえに起こったもの。
そんな方がどのくらい居るのか分かりませんが、参考になればと。
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足回り、ボディアライメントなどかつて無い費用にてリフレッシュされた貴婦人号
かみさんも見るかも知れないのでいくら掛かったかは書かないでおく。
これで連休は楽しむぞ~と思っていたのもつかの間
その異変は翌朝の始動時に突然訪れた。
ブルルルン! ブルン・・・ブルルン! ブルン・・・
あれ、
アイドリング安定しないな。
不整脈のようにばらついてるし・・・
[ピコーン!]
ギャー! 怖い(;´Д`)
これが噂に聞くエンジンチェックランプか! 初めて見たが心臓に悪い。
慌ててエンジンを止めてボディ下を覗く。
良かったオイルは漏れていない。話に聞くインターミディエイトシャフト破損ってやつでは無さそうだ。
■第一の発見
足回りをお願いしていた整備工場にローダーで逆戻りの貴婦人号。
いわゆるコンピューター診断を受ける。
その結果
カムシャフトセンサー エラーとのこと。
カムシャフトのタイミングに合わせてプラグの点火時期をコントロールするそいつがダメというわけ。そりゃエラーになるってなもんです。
庶民に優しく、持ち込みパーツOKの整備工場。
今回もご厚意に甘えてネットで安価な互換パーツを取り寄せる。
MEYLE製 カムシャフトポジションセンサー (左側)
ポルシェ純正だと3万円以上するこのパーツ、しかも2個必要。
対してMEYLE製のものは一個9,900円!
フィアットパンダやボルボXC V70なども同じものを使っているらしく、意外とあっさり手に入りました。
さあこれで連休ドライブもバッチリだ!
と思ったのもつかの間。
■第二の発見
「ダメです! 点火が安定しません。」
えーっ、ぼくの連休ドライブは?
「イグニッションコイルもグサグサにクラック入っててそこからリークしてるようです。これも交換しましょう」
・・・(;´Д`) ああしょうがいないな。前回の車検でも交換奨められていたし。
こりゃ自業自得だ。
品番を調べて例によってできるだけ安価な互換品を探す。
とりよせたのがこいつ。
イグニッションコイル NGK (右)
ついでにプラグも。996のプラグ交換はDIYに長けた強者でも二度とやりたくないともらす面倒なもの。ついでにやっておくのが吉です。
イグニッションコイルがNGKなので同じくNGKイリジウムプラグを選択。
ツヤピカで綺麗! 今まで使ってたBOSCHのは汚れてるな~。
■復活・・・・してない!?
ここまでやって整備工場ではひとまず状況は改善したとの判断。
イグニッションコイルから不規則にリークが見られるのが気になるが、、とのことで一旦納車いただく。
次の日朝。
ブルルルン! ブルン・・・ブルルン! ブルン・・・
[ピコーン!]
ギャー!
これ見たくない(>_<)
直ってない。直ってないよ? どうなってんの?
■第三の発見
「
6番コイルが失火してます。エンジンとのかみ合わせも緩く、カッチリはまらないのでそもそも合ってないんじゃないでしょうか?」
ええ~っ! 一応品番確かめて買ってるんだけど・・・。
「純正のをうちで購入しますからダメ元で替えてみませんか?」
いや、そこまでしてもらっちゃ申し訳無い(;´д`)ゞ
それは払いますからと取り寄せて貰う。
ああ、安く納めようとして結局高くついたな。
でもこれで直るなら良い教訓になったな。
しかし
ここまでしても直らないのでした。
魔の6番シリンダー
こいつが動いてくれない
■藁にもすがるモード突入
この状態は以下いずれかのトラブルだと言われる
・燃料ライン
・点火系
・タペットまわり
最後のだったら大ごとです。
燃料ラインの可能性を願ってドクターカーボンを施工してもらう。
11万kmも走ると燃料ラインが汚れている可能性大。
インジェクションノズルも洗浄したいところだが、
スナップオンのドクターカーボンという装置を使ってガソリン洗浄剤を送り込めばかなりの改善が見られるという。

(画像はイメージです)
もうこれでダメならエンジンを開けるしかない。
そうなるとエンジン下ろしの工賃含めて80万コース!
今回の整備だって相当掛かっているのにそんなことになったらまた
かみさんの車が遠のく・・・・
祈るように結果を待つ。
夕刻電話してきた社長の声は低いトーンのまま。
アイドリングでは安定 復活かと思ったが
回すとダメ。チェックでもミスファイアリングのfaultが点くとのこと。
とほうにくれる。
社長いわく、やれることはやった。
でもダメ元で組合せを全部試して見るとのこと。
外したプラグに戻すのはやってないから次はそれをと。
最近は
貴婦人号が夢に出るようになったという社長。
本当に申し訳無い。
それにしてもこの車はどうなってしまうのか
夢のような足回り、滑らかにして剛胆なそれを1回体験しただけに
ここに来ての迷宮入りが恨めしい。
6月2日。まだ光明は見えず。
と思ったら1時間後に衝撃のメールが
■事態急転!
「直ったかも知れません!」
えっ、えっ!?
ほんと?
さっきまで貴婦人号との5年間を思い起こして
気持ちの整理をつけようとしていたのにそんなことってあるの?
交換する前のプラグを洗浄してもとに戻してみたところいきなり安定したとのこと。
回転を上げて走りまわってから祈るようにコンピューター診断にかけたところ一切のfault表示無し!
整備工場一同、やったー!と声があがった。
電話機を持つ手が震えた。
夢じゃないよな?
そんなことで復活するの?
ただし冷えた状態でどのような挙動をするか分からない。
翌朝状態を見て問題無ければお戻ししますとのこと。
果たして最終審判は翌朝にくだされることとなった。
■6月3日(金)
期待と不安で仕事が手に付かない。
それでも集中しはじめていた11時頃、メールが届いた。
「エンジン、問題ありません! 今日お戻しできます」
やった! やった! (T_T) やった~!
そうか、直ったのか。昨日の夕刻の絶望から一転、こんな結末を迎えることができたとは。
珍しく定時退社し、貴婦人号を迎える。
社長に深々と御礼をいい、そのまま尾根幹線で八王子までテストドライブ。
ドクターカーボンとワコーズFuel1の溶剤がまだ残っているため若干アイドリングにバラツキはあるものの、上まできっちり回る。
直った。長かった。
■ポルシェの電装周りは純正に限る
今回の顛末で得た教訓です。
考えてみれば
ポルシェはある意味BOSCH製。
信頼性高そうって理由でNGKなんて混ぜようとしたのがそもそもの間違いだったわけです。なにかが狂う。
良く見ると電極の形も全然違う! (右 NGK)
プラグの価格差は一本1,000円程度。どうってことないものなのですが、そんなものをケチったがゆえのこの騒動です。
社長、整備工場の皆さん、本当、お騒がせして申し訳ありませんでした。
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復活した貴婦人号で早速ホームコースの奥多摩へ。
エンジンは2,000以下の低回転からトルクフルに
5,000回転以上もウルトラスムーズに変容!
これはドクターカーボンと、これじゃまだ足りないと整備工場の社長さんが入れてくれたワコーズFuel1の効果だと思う。
シフトダウンして踏み込んだ際、トルクバンドに入る時間が短縮されている。
ただ、これとその前のドクターカーボンの溶剤の影響なのかアイドリングが少しバラツク。さらに悪い物が排出されているのか、リヤフェンダーにススが付く。
この悪い物が出きったらさらに快調になるんだろうか。楽しみだ!
リフレッシュ後の足回りも久々に堪能。
柔らかくはないのだが懐が深い。ギャップで跳ねても何事も無かったかのように同じラインをトレースし続けるのが素晴らしい。
困ったことと言えばまったく膨らまなくなったのでいつもの感覚より切りすぎてしまうこと。このセッティングに早く慣れなきゃ。
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「ごかんひん・・・?」
「そういえばこのあいだキャベツが無くなったとき『これでいいよな』となにか食べさせようとしたな」
「そのあと奥さんにめちゃめちゃ怒られてたっけ。まったくソナスは懲りないやつだな」
おしまい