あとはどこにこの面倒な作業を依頼するか。ここは最近「電装系のスペシャリスト」が加わったボディファクトリー荻野さんでしょう。図をメールしてから電話してみる。
「あ、できると思います」早い! 頼もしい! よし、買っちゃおう。
作業は前よりの懸念でもあったウォーターポンプ交換と合わせての依頼。
そう、「後回しにしていたことが一つ」なんて冒頭に書いたのは嘘。一番肝心な所をオーディオの後回しにするわけには行きません。20年壊れなかったのが奇蹟との回りの意見もあり、遅めの予防交換です。リザーバータンクも替えて貰うことに。
■届きました!■

ヘッドユニット カロッツェリア DMH-SZ700
アンプ カロッツェリア DEH-P01 付属アンプ(中古)
スピーカー FOCAL FLAX EVO PS130 FEサブウーファー カロッツェリア TS-WX140DA
デッドニングキット オーディオテクニカ AT7400 CR
そんな高い物では無いけど、オーディオ関連の買い物なんて久しぶりなので嬉しい。最近シュラフとかテントとかそんなのばっかりだったので。しかも、996に対し現状維持ではなくアップデートの投資。ビルシュタインとアドバンの鍛造履かせた時以来か。やがて埋め込まれて見えなくなるユニットを惜しむように枕元に置いて眠りに付く。


■取付完了!■
年末最終営業日、荻野さんからの報告を受け、喜び勇んで引き取りに行く。荻野さんに車を預けるときは代車をもらわず、イオンモールから立川バスで帰る。代車の都合など考えず、じっくり作業してもらうため。ウキウキバス旅行で新生貴婦人号とご対面。
まずは取り外した元のスピーカーの様子を見る。案の定エッジが破れてボロボロ。

BOSEのウーファーは大丈夫。ウレタンエッジじゃ無いから。
ただ、ミッドとツィーターはそもそもBOSEじゃ無い。
4SのBOSEプレートがウーファーにしか付いてないのはそのせいだったかと改めて気づく。

さて、これらをどう交換してもらったかというと、凄まじい作業量だったようです。
詳細は後ほど整備記録にUPしておきますが、なにせ、元の配線が酷かったよう。ドアスピーカー配線がモノラルだったりでなんとなく感づいていたけど。どこの誰がやったものかは知りませんが、ほんとすんません。
ウーファー取付位置加工。
BOSEは3点穴なのでジグソーで四角く穴を空け、アルミプレートで新しく台座を作る。
アルミプレートがネットから透けないよう黒の梨地塗装が加えられている。さすが塗装屋さん。

照明を当ててやっとFOCALユニットの灰色が浮かび上がるくらい。良い感じ。

ツイーターも同様にアルミプレートで台座を作り、ミッドの位置に収める。ここも黒の梨地塗装が効いてます。

まったく違和感無し! お見事。

ヘッドユニットの状態はこちら。もともと2DINの車外ナビがついていたのでそこまで変わった印象は無い。

サブウーファーはリヤシート裏の段差部分にちょうど収まりました。このスペースは純正のサブウーファーが想定されていた位置。最新技術のサブウーファーはこのサイズで十分過ぎる低域を補ってくれるのです。

そしてアンプ。もともと2chのアンプが設置されていたスペアタイヤ横にトレードインする形ですが、例によってアルミプレートで台座を補強してくれています。感謝。

■音だし その衝撃■
スマホをつないで、音だし。と思ったら、先に流れてきたFMラジオで既に音が良い! あたりまえだけどここ数年あった音割れが無い、澄んだ音。これだけで有りがたい。
スマホからYOASOBIの最新アルバムを流す。
おーっ! 深い低音、
セパレーションが凄い、どこまで広がるのこれ。
高域きらびやか。
ちょっと高域キツすぎるが、このあたりはチューニングでどうにでもなる。エージングでも変わるし。このあたりもじっくり楽しませて貰いましょう。
ただし、このときマルチ接続の意図がうまく伝わっておらず、左右ハイ&ローが2chで鳴っている形に。これでも充分な音ですが、本当にやりたいのは左右ハイ&ローを4ch独立+サブウーファーの4.1ch構成なので、年明けに再度作業をやり直していただくことに。
ただ、スピーカー付属のパッシブアッテネーターがトランク助手席側の、この場所に収まることを知れたのは何かの収穫でした。本来は何を入れる場所なんだろう?

このアッテネーター、今は取り外されてます。
■最終章・完成■
年明けて2度目の引き取り。マルチチャンネル化完了です。
今回の最初の音だしは、
セパレーションと定位が化物。
フロントしか鳴ってないのに後ろも鳴っていると勘違いするほど。
最初の引き取りでサブウーファーの調整は勘所が掴めていたので、後はハイパス、ローパスフィルターと、ユニット毎の出力調整、さらにタイムアライメントで追い込むことに。
今回、本当に肝心だなと思ったのがSP毎の出力レベル調整。マルチチャンネル化の意味はここにあります。結果、ハイ側は思いっきり絞る必要有り。サブウーファーは気持ちですね。本体でも調整できるので。

カットオフです。これはFOCALの指定値に極力合わせています。
クロスオーバーはここまで近接させるものでは無いそうなのですが、色々試してもこれくらい被せた方がバランスが良かった。

ミドル(フロントウーファー)のLPF カットオフも同様。

次いでミッドとサブウーファーの引き継ぎ帯域です。100MHzと高めに設定。スロープも-24dbと角度付いてます。

サブウーファー側のLPFも同様のスロープ。

サブウーファーの設定。これ、かなり重要。出しゃばりすぎず、でも明確な量感をともなった強い低音を出すための肝の部分です。逆位相が正解でした。
ここまでやるとイコライザーはフラットでOK。なにもいじる必要はありません。
追い込んだ結果の音を言っときます。
部屋で聴いているソナスファベール エレクタアマトールとMcIntoshが多少劣化して車内に引っ越してきた感じ。
大げさじゃ無くて。愛聴盤のmark o'connor In full swing 4曲目 Misty (vo. Jane Monheit)流れてきたら涙で眼前が曇った。危ない。
ゆえに、音楽鑑賞とドライブ、二つを同時に楽しめるようになったわけです。クラシックもジャズもしっかり楽しめるのは大きい。
ソースは基本的にAmazon Prime Music HD これでUltraHD音源を事前にスマホにDLしておく。DMH-SZ700のアップコンバートはオフ。試してみたけど性能はそこまでじゃないので使わないのが吉。

カーオーディオの沼も「カー」がつかないそれと同様に深いと聞きます。ぼくが今回行なったことなどくるぶしも埋まっていないぐらいだと思いますが、996C4Sに対し「いつまでも走っていたくなる」納車されたばかりの頃を思い起こしてくれるには十分過ぎました。
天気が良い日は大黒や辰巳あたりをうろついているかもしれませんので、気になる方は声かけ下されば喜んでお聴かせします。
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「長い! コストコのレシートか! 眠くなったわ」
「久しぶりにブログ書いてると思ったら狂った様な長文で」

え、誰ですか?
「リチャードソンジリスだよ! 2年前から居るだろ。ブログ更新しないから無視されてる感じだけど」
あー、ミニプレーリードッグことリチャードさん、紹介が遅れて失礼しました。
「ぼくらが来たこともアップデートしてよ!」

そのうちね。
おしまい