2013年05月24日
彼女がつけたブラックマーク 第2章 【セリカ編】 その10
さて、もはや説明は不要、やってまいりましたオトナの直球勝負。
世界中の良い子が見れちゃうみんカラですので、原文より幾分ソフトかつ婉曲な表現に修正してございます。
色々な展開を控えた中盤につき、まずはその地ならしと言ったところでしょうか。
週末の空いた時間のお供として、どうぞこっそりお進み下さい。
続編です。
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気象庁から梅雨入りが発表され、ジメジメとした天気が続いていた、ある日。
神戸の並行輸入店で、エルメスのバーキン本国限定モデルが入荷したと、彼女がノートPCを抱えて、食堂で遅めのランチを一人で食べていた僕のところに駆け込んできた。
「ほら、これ、V君、どうしよう、私。」とディスプレイを指差し、興奮する彼女。
「いや、どうって。うわ、高っ!!」プライスタグにはプレリュードを2台買ってもお釣りが来る値段が表示されている。
「やだ、すぐ売れちゃう。予約だけしとこっかな。」
「はいはい、そうしてください。」
仕事中に許可されたサイト以外を見るのはルールでもシステム的にもできないはずなのだが、どうやら彼女はシステム課に取り入って、そのロックを外しているらしい。
「予約しちゃった。あ、なんか返信が来た。え~と、全額支払後に送るか、頭金払って、残金と引替えにお店で受け取るかだって。他にも見たいのがあるから、取りに行くことにするわ。V君、今度の日曜ね。」
「は?神戸??新幹線ですよ。」
「大丈夫。それも予約しておくから。」と言い残して、足取り軽く仕事へと戻っていった。
その週末、僕は朝早く彼女を自宅前で拾ってから、新幹線に乗り込み、わざわざカバンを取りに行くだけの用事に付き合わされた。
お目当ての品が入った、でっかいオレンジ色の紙バッグを下げ、ご満悦の彼女。
お店の人に聞いたお勧めの洋食店で昼食を取り、少し観光した後、帰りの新幹線で、
「もう、こっちだって、予定あったんですからね。」とちょっと怒ったフリをしてみると、彼女は、
「ありがと。ほんと、V君には感謝してる。」と肩に首を預けながら、僕の左手の上に白い右手を重ねてきた。そのまま握り返すと、彼女は駅に着くまでそうしてくれていた。
再びプレリュードで彼女を家に送っていく頃には、日は傾き、夜の帳が下りようとしていた。
少し開けた窓から、湿った空気が入りこんでくる。
散財したけどいい日曜だったと、反芻する僕を、
彼女のさりげない一言が、容赦のない現実へと引き戻したのだ。
「あのさ、私、再来週、ハワイに行くんだ。」
「ハワイ?」
「うん。」
「それって、もしかして、、、、」
「そう、彼氏とね。」
「・・・・・・・」
「自分へのご褒美かな、このカバンも、うふふ。」
やっぱり僕は都合のいいだけの相手なんだ。
段階的に奈落の底へと落ちることは分かっていても、なかなかキツい。
思い余った僕は、彼女の自宅近くの公園駐車場に車をつけた。
街灯が点灯し始め、日が翳りだしたそこには、車が数台止まっているだけだ。
「あれ、どうしたの?トイレ?」
「いえ。」と不機嫌そうに答えると、
「なんか、怒ってる?」
「別に。ハワイ楽しみなんでしょ、せいぜい彼氏と末永く爆発してください。」と皮肉たっぷりな僕に、
「なにそれ変なの。じゃあ、私ここから歩いて帰るね。」
ノブに手を掛け、車から降りようとする彼女を
「一体、僕のことをどう思っているんですか。」とついに核心を口にして引き止めてしまった。
「は?そんなこと聞くの?」呆れたと言わんばかりの彼女。
「はい。」
ハワイに行くと聞いて、気にしないようにしていた婚約者の存在が、現実となって目の前に現れた僕は、どうにもならないぐらい、自制が効かなくなってしまっていた。
「だって、婚約しているのに僕とこうして会ったり、今日だってそうでしょ。」
「自分はどうなの?」売り文句に買い言葉の彼女。
「彼女は居ますけど、婚約してないですもん。法的にはまだ自由恋愛の範囲です。」
「何それ!?」
「以前、僕のこと、同級生の友達っていいましたよね。」
「言ったわ。あ、また『ですます』調になってる。」
「でも、それって、結局、結婚するまでの間、ほんの少しだけ楽しく過ごす為の、安全で便利な相手って意味じゃないんですか。忙しい彼氏の隙間を埋めてくれる・・・」
言ったら終わりだと思いつつも、溜め込んでいた言葉が次々に出てくる。
「ひどい。V君、本気でそう思ってるんだ。」
彼女の顔から表情が消え、大きな瞳が見る見る潤み始めた。
「あ、いや、そうじゃなくて、、、、」
取り繕う間もなく、ポロポロと大粒の涙が彼女の頬を伝い落ちている。
「もう、なんて言ったらいいのか、そう、ハワイに行って欲しくない。」
ハンカチを差し出しながら、うっかり本音がこぼれてしまった。
「何それ。キャンセルとか、もう無理だよ。」
「いや、あの、どう説明していいのか、、、、」
「ハワイに行っちゃヤダって、もしかすると、彼氏とってこと?」
瞼に当てられたハンカチがずらされ、その下から現れた大きな瞳が僕を真っ直ぐに見つめていた。
「さあね。」とっさに誤魔化す僕。
「なんで、イヤだって思うの?」
いかん、これじゃあ彼女のペースだ。
「そんなこと言えるわけないよ。」
言ったのも同然だった。
「ふ~ん、言ってくれないんだったら、私も言わない。」
「なにを?」
「さっきV君が聞いてきたことの返事。」
「いや、それはダメでしょ。」
「あ、そう。別にいいんだ。でもきっと、V君も嬉しいと思うんだけどな。」
「そうなの?」
彼女のでかい釣り針に、悲しいかな食いついてしまう。
「うん。」と満面の笑みを浮かべる彼女。
「じゃあ、言う。」
「言って。」
「好き、、、です。」
「敬語だから、やり直し。」
「ひどい。」
「はい、もう一回。」目の前にいるのは、可愛い顔をした鬼だ。
「好き。」
「誰が?」なおも意地悪く引っ張る彼女。
「言わなくたって分かるじゃん、それぐらい。」
「ダメ。彼女さん思い浮かべているかもしれないし。私も答えませ~ん。今日は楽しかった。じゃあ、明日会社でね。」
「待ってよ。」
僕は、彼女の腕を引き寄せ、体を抱きしめながら、ナビシートへと体を預けた。
ヘッドレストの上の彼女の顔が10cm先にある。交わった視線を辿り、唇を寄せると、すっと顔を背ける彼女。
「キスは、ダメ。」
「そうだよね、こんなのダメだよね。」
そう体を離そうとすると、彼女は小声で、
「『キスは』って言ったの。」
「じゃあ、キス以外は・・・・」
僕は全てを了解した。
彼女の額に唇を当てると、その後、生え際から左の耳へと小刻みに唇を這わせ、首筋へと顔をうずめるのと同時に、彼女の口からは、押し殺したような息が漏れた。
最終モデルのプレリュードであるこれには、残念ながら、伝統だった運転席から助手席を倒せる、エロリクライニング機構がついていない。
右手を伸ばして、シートの付け根のレバーを引くと、後部座席へと倒れこむようにして、僕と彼女の体は折り重なった。
ブラウスの上から、膨らみを確かめるように、彼女の心臓の上にある盛り上がった丘を右手でゆっくりとまさぐりながら、左手はブラウスの下から背中のホックへと向かう。
左手がそれを外すことに成功すると、薄布の上からでも分かるほどの 張りのある2つの紡錘形が弾けるようにして現れ、僕はブラウスの下から両手を入れて、直に触れ、思うがままにもみしだき、指で挟み、掌で転がした。
その度に、僕の首元に掛かる彼女の熱っぽい吐息。
理性の軛がぶっ飛んだ僕は、それ以上を求めるべくボタンを外しにかかると、
「ねえ、ねえ、、、」と僕を呼ぶ彼女。
「どうした?」
「V君、重い。」
「ごめん。」一旦、上半身を上げようとする僕に
「ううん、違うの。あのね、、、」
と彼女は言うと、体を入れ替え、僕がナビシートに寝転び、その上に、彼女がかぶさる格好になった。
彼女の両足は僕の体を挟むように開かれ、火照った瞳は僕を見下ろし、栗色の毛先が頬に掛かる。
「うん、これでいいよね。」
愛くるしい笑顔とは別に、はだけたブラウスがコントラストになって、肥大化する劣情へと注がれ、
自由になった両手でブラウスの裾をゆっくりたくし上げると、出来立てのババロアのように柔らかに揺れる、形のいい2つの果実が目の前に現れた。
「ダメ、出しちゃ。恥ずかしい。」
言葉とは裏腹に、うつむき加減のまま、なすがままの彼女。
下から両手ですくう様に持ち上げ、ゆっくりと動かすことで、僕は、程よいその質量と感触を、目でも楽しんだ。
そして、つんと上を向いた薄茶色の先端に口を寄せ、唇で挟み、舌の先で押し、軽く引っ張っり、転がし、甘く噛むを繰り返すと、硬く敏感になっていった。
僕の顔が移動すると、空いた片方は、左手と右手が代わる代わるフォローをした。
掌から少し余るぐらいの大きさは、僕の両手を十分に満足させる。
一旦、顔を離すと、紅潮した彼女の顔がすごそこにあった。
目は潤み、吐息が僕の顔をなでる。
「やだ、、、私の、、、すごい立ってる。」
彼女は、自分の部分的な変化に、恥ずかしがっている様子を見せたが、まるで、それは僕を煽っているようにも聞こえた。
次に、僕の右手は、腰の上に跨ったタイトスカートの中心へと伸びていた。
彼女の太ももの内側から、両足の付け根の中心へと徐々に指を這わせ、ストッキングの上から形を確認するように掌を当ててから、中指の先で押してみた。
温かい湿り気が指先に伝わるのと同時に、少し腰を浮かせる彼女。
「ダ、ダメ、そこは。」
彼女の荒い息遣いが、僕の耳へと直に伝わる。
華奢な背中から腰へと回した左手はそのままに、今度は、ストッキングのウェスト部分から右手を入れ、申し訳程度の布地の下を通って、一気に彼女の下腹部へともぐりこませると、
柔らかに生い茂るそこへ辿りついた右手は、どうしようもなく淫らな粘り気を指先に絡ませながら、熱い奥へと割って入り、とうとう彼女の一番敏感な突起を見つけ出したのだった。
指先が触れれば触れるだけ膨らみ、その身を硬くし、皮を押しのけて顔を出し、際限なく溢れ出す彼女の滴が指先を伝って落ちる。
耳元でリズミカルに漏れる吐息が、より深く、強くと望んでいた。
更に奥へと指を入れ、掌全体を使っているうちに、彼女の体は指の動きにあわせて波打ち、やがて、
「ほんと、ダメ、もう、それ以上したら。あ、あ、あああ、、、」
短い痙攣を小刻みに繰り返した後、彼女は僕の右手から逃れるように体をくねらせ、ぐったりと僕の上に倒れこんだ。
そこから抜こうとした右手の甲には、じっとりと濡れた布地の内側が張り付いていた。
しばらく、その姿勢のまま背中でゆっくり息をしていた彼女は、赤みが残る顔を上げると、
「もう、なんてことするのよ。」
「え、だって、ほら、そういう流れに、、、もしかしてダメでしたか?」
「ダメに決まってるじゃない。」
「でも、なんか、魂、飛んで行きませんでしたか。」
「魂飛ばしたの一体誰よ。ダメって言ったのは、こんなことしたら、最後までしたくなっちゃうってこと。」
「え~、なら最初からそう言ってくれないと。」
「それ、どうすんの?」
「は?」
「その行き場のなくなったV君の、、、、」
と彼女の見つめる先にあるのは、デニムを目一杯押し上げ、張り裂けんばかりに切なくなった僕の分身だった。
「なんでしたら、今から、ちゃんとしにいっても構いませんけど。」
「私も、そうしたいのは山々だけどさ、今日の晩御飯、私が作らなくちゃいけないのよ。だから、今度ね。」
「総菜買って帰れば済みそうだけど、、、、で、今度っていつ?」
「う~ん、じゃあ、来週。」
「約束ですよ。」
「それよりも、明日、私どんな顔して会社行けばいいのよ。。。もう有給取ろうかしら。」
「ちゃんと来て、普通に振舞ってください。それに僕は有給まだありませんから。」
「絶対に変な目で見ないでよ。ところで、何で、あんなことしたのに、また敬語使ってんのよ。」と、なぜかプリプリしながら手早く着衣を整える彼女。
話しているうちに、職場の面子を思い出し、僕の分身はすっかり平常値に戻っていた。
そこで、僕は、さっきから気になっていたことを聞いてみることにした。
「ところで、どうしてキスしたらダメなの?」
「だって、キスしたら、ううん、今度教えてあげる。さ、早く車出して。」
急かされるまま、彼女を家まで送り届け、僕は帰路に着いた。
指先に付着した、彼女の淫らな証。
車内には彼女の艶かしい体臭がそこかしこに残っている。
僕は窓を全開にして走り、途中、パチンコ屋に立ち寄って、タバコの匂いをつけ、それほどうまくない豚骨ラーメンを食べてから、洗車場へと向かい、掃除機を念入りに掛けて、消臭剤を振りまいた。
その夜、なかなか寝付けなかった僕は、彼女のことを思い出し、その右手を使って自涜の害を甘んじて受け入れたのだった。
そして、月曜の朝が来た。
(ここまでで、全体の半分程度です。さらに、エロ、いや、えらい事へと物語は続きますが、長文推敲に消耗したのと一先ずお役目を果たしましたので、ちょいと休憩します。いっそのことラノベにでも投稿しようかしら。)
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創作シリーズ | 日記
Posted at
2013/05/24 17:50:22
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