ブレーキキャリパーのオーバーホール

前回オーバーホールから６年ぶりとなるフロントブレーキのキャリパーを、車検を期にバラします。
ブレーキホースを切り離さずに、ブレーキ液を込めるかたちでピストンを押し出します。
この方法だとブレーキフルードが幾分多く必要になりますが、ガスケット交換を回避できるメリットがあります。
２ポッドなので抵抗の差で片側だけが抜けないよう、適当な当て木をして均等に押し出します。

キャリパーピストンをブレーキ液で押し出す場合、液面が下がり過ぎることによるエア噛みに注意し、フルードを補給しながら進めます。
ピストンが外れたら配管内のフルードが重力で流れ出るのを止めるため、ブレーキホースをバイスプライヤーで優しくつまんだ状態でキャリパーのオーバーホールを行います。。

今回使用するシールキットです。

パッドの厚さは6ミリで４枚ともに均等な減り方で問題ありません。スライドピンのグリスアップとブーツを交換します。

インナーシールを取り外し

キャリパーの溝に錆やカスが溜まっているのでホジホジします。

ピストンには錆がありましたが、ペーパー掛けで修復できました。

ダストブーツを取り付け

組み付けできました。

スライドピンの古いグリスを清掃し、新しいブーツを取り付け、シリコングリスを塗布します。

キャリパーを元どおり組み付けたら、ブレーキフルードのリザーバタンクの液面に注意を払いエア抜きです。
作業完了したら、真空倍力装置が作動状態(アイドリング)で全力でブレーキペダルを踏んだときの床板との隙間が正常で、踏み続けても踏み代の変化がないか？試運転で片効きや違和感などないか？確認して作業終了です。