ピエールプレシュウズとの縁

縁がないとはまさにこのお店のこと。


パティスリー ピエール プレシュウズというのはケーキ屋さんである。この地区ではけっこう有名、店内は飲食スペース含めいつも混んでいる印象、駐車場もいっぱいだ。

ならんでまで食べるということをしないズボラな執事と嫁ではあるが、さすがに気にはなっていて何度か足を運んだことはある。だがしかし、あるときは駐車場がいっぱいだった。つぎは休業日だった。そのつぎも休業日だった。とにかく縁がないのだ。


そんなピエールプレシュウズ、ついに念願のケーキを買うことが出来た。




化粧品ですか？

包装にお金がかかっているのは言うまでもなく、店舗内装はホテルのエントランスのごとく。店員もよく教育された上品な対応だ。今日は仮面がはがれるほどには忙しくないようだ。

ちなみに今回は結婚記念日のお祝い兼、きのうおばあちゃんに奢ってもらったお寿司のお礼兼、ケーキ屋の調査というイベント扱いである。




こんかいお買い上げのケーキ。

ひとつはおばあちゃんのために。ひとつは王子、のこりは嫁と執事である。残念ながら今回もアレルゲンに敏感な姫の分はない。

ちなみにお値段は税込１９４４円である。１個６００円とか言われるかと思いきや、想像よりは良心的なところも流行りの要因なのであろう。




まずは王子がいく。

お昼寝してからだと晩ごはんに響くかな？ということでお昼直後のケーキタイムとなったが、次元を超越した王子の胃袋はすべてを飲み込んでしまう。味は？味はどうなんですか王子？




いっぽうそのころの姫。

前前前世はおかきの国の姫だったのだろうか。アレルゲンフリーでお米が原料という安心感だけでなく、おかきの堅さがたまらないといったご様子だ。

こんなときみんなが食べているケーキに特に食い付いてこない姫には助けられる。そうは言っても現在は２歳、あと１年もしたらケーキが気になるのかなぁ。




給仕が終わって大人の時間となった。ティータイムと言っても普段は圧倒的に珈琲だが、今回は紅茶で。


さて、ピエールプレシュウズ。

やっとの思いで、というかたぶん７年越しで食べることができたこのケーキ。お味は可もなく不可もなくだった。甘くないクリームは上品な味、フルーツの酸味がきつ過ぎることもなく、バランスは良かった。

普通に美味しいのだろうけれど、期待が大きかった分だけマイナス補正がかかった執事の感想である。ぎゃくに食に先入観を持たない悟りの境地にある嫁の評価では美味しいとのこと。さすがは繁盛しているケーキ屋さんというところか。


ちなみに執事のお気に入りのお店はもう今はない。基本的に混んでいるお店に行かないため、味がよかろうがなんだろうが必然的につぶれるのだった。あのケーキ屋も、あの喫茶店も、あの洋食屋さんも・・・