地元群馬には現在、横川方面と水上方面の2路線に日時限定で蒸気機関車が運行している。
偶に近所を散歩中に、ちょうど帰り際のSLを見かけて気になっていた。
せっかくの夏休みなので、こんな状況だが県内ならば良いかと今回試しに切符を予約してみた次第。ちなみに乗車券と指定席券込みで片道1500円ほど、案外リーズナブル!
今夏の夏休みレジャー、この旅だけである。
というわけでSLぐんまみなかみ号で水上まで行ってみた。
D51型 498号の機関車である。
私は子供の頃みたアニメでその存在を知った。
新幹線がメインのアニメで敵役の中にD51とC55が登場しており、幼少の私はなぜかD51のオモチャを買ってもらったので馴染みが深かったりする。
だって格好いいじゃん。
行程を進めながら、車掌さんがこのSLの出自や客車の解説、沿線の群馬の名所について説明アナウンスをしてくれる。
道中の渋川駅で点検のため停車。
不調があったとかではなく、安全に運行するためのスケジュールされた点検とのこと。
古い車体をしっかり労って運行していることがよくわかる。
我々乗客にとっては撮影タイムとなる(笑
運転室はまぁ暑そうなこと。この日も決して涼しくはなく、乗務員の方々は色々と熱中症対策をされていたようだ。
みんな大好きギミック部分。
点検に従いちょくちょくカチカチと動いていて目が楽しい。
銘板など。昭和15年なので80年も前の車輌って事である…鉄道省て。
ちなみに渋川市、日本のへそ(中心)を自認しているので伝統のへそ踊りが披露されていた。
SL仕様のかま飯などの販売も。
列車はどんどん坂を登っていく。
電車とは全く異なる、独特のトルク感覚を楽しむことができる。
グイグイ引いてってくれるぜ!
おおむね2時間の行程で水上駅に到着。
すでに体が煤くさい(笑
これも醍醐味!熱さと臭いとロマンはトレードオフよね。
この後機関車は一度客車を切り離し
再度の点検ののち
復路への準備のため、転車台へと向かう。
シンエヴァでも出ていたクルクル回るアレ!
ここでちょうどD51の紹介板があったのでおさらい。
今回乗車したD51 498号の由来は上記の通り。
この青いのが転車台。機関車を乗せて360度回転させることができる。
高崎から到着した水上向きのSLがバック走行し
転車台に乗り上げる
乗り上げが完了すると…
電気のパワーでぐんぐん回転していく。
ちなみに、人力でも回転させられるらしい…
必要なのは180度回転のみだが、サービスで360度+180度の一回転半も回してくれる!
転車台の制御と周囲の注意も大まじめ。
間近でさまざまなアングルを楽しめる
乗務員さんもご挨拶。
連結部分までまじまじと。
さて、転針を終えた機関車はさらに一度バックし
今度は帰路につくためのメンテナンス路線へ。
ここで燃料や水の補給と諸点検作業を行うそう。
休みなしである…
お隣には常設展示の745号。
お役目を終えたコチラはだいぶ遺跡のような雰囲気
点検作業を尻目にこちらはお昼をいただく。
鉄道旅の醍醐味だね!
そういえば水上駅は初めて降りたかもしれない
この後駅前をぶらつきながら往路の出発時刻まで、軽く温泉に入るなどした!
真夏の温泉も乙なもの…♨️
帰路も窓際で、山川を眺めながら。
ゆったりとした景色を、時々響くSLの汽笛を愉しみながら下っていく。
帰りも渋川で運行上の点検。
ボルトの緩みなどをチェックしているようだ。
つきっきりの点検部隊。
本当に頭が下がる。
ちなみにアンケートに答えるとこのようなクリアファイルを貰える。
往復別だったので3種コンプしてしまった(笑
朝から夕方の往復旅程、ちょっと煤くさくもかつての鉄道旅を体験できる、タイムスリップな1日を味わうことができた。
音と臭いを楽しむために窓を開け、トンネル直前で慌てて窓を閉めるというのもなんだか楽しい。
このような遺産をしっかり管理運行してくれるJRスタッフの皆さまはもちろん、沿線住民の理解もあって成り立っている事業であると実感した。
音や煤、匂いもなかなか凄いからね…
それでも沿線や沿線の駅にはどこにも近隣住民が笑顔で手を振りっていて、機関車が毎度それに応えるように汽笛を吹き鳴らす様は胸が熱くなるものがあった。
夏休み最終日、近所の公園に今日も水上へ向かうSLに手を振りに行った。
D51は今日も猛々しく温かい汽笛を鳴り響かせていた。ちょっと涙腺が熱くなった。年だなァ…
もっと昔から頻繁に見にいけばよかったなあ。
ぜひまた乗ってみたい。
Posted at 2022/08/21 22:12:21 | |
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