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2011年07月08日

棒高跳びをやらかした?!鉄道車両

棒高跳びをやらかした?!鉄道車両 今では旧国鉄から民営化されたJRが各地でいろんな鉄道車両を走らせ、
バラエティに富んでいますが、かつて、旧国鉄時代に、
とんでもない黒歴史を作ってしまった、鉄道車両がいました。

それは、「DD54型」・ディーゼル機関車

実は、このディーゼル機関車は国鉄型にも拘らず、製造数は40両足らずと言うもので、
実際に仕事をした期間も短い珍しい車両です。

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ウィキ君と、「ようつべ」画像とかぶりますが、簡単な経緯を。

1960年代、全国の主要線が電化されていたものの、依然として電化されていない
ローカル線等では、SL事蒸気機関車も走っていて、環境への配慮から、無煙化運動が
行われていて、客車列車に代わるものとして、非電化区間はディーゼルカーがSLに代わる
主力戦闘機になっていました。

ローカル線では鉄道需要から、大都市圏ほど利用も当時も今も少なく、
山岳地帯や、田舎など費用や地域的な関係で、
電化工事が出来ない部分は気動車が電車の代わりを担っています。

客車列車も多かった当時は、SLに代わる牽引機として、全国各地でディーゼル機関車が
置き換えられていましたが、その中でも代表的な、ディーゼル機関車が、
DD51型ディーゼル機関車と言われる車両で、1962年から1978年まで製造された車両です。

車輪を片側6輪の計12輪を持つ車両で、側面から見て真ん中に運転台を持ち、両側に、
1000馬力のエンジンを2基搭載した、2000馬力を発生する、
ディーゼル機関車でも主力機関車でした。

今でも全国各地で、このDD51型ディーゼル機関車を見る事が出来ます。

DD51-1192・キハ120系牽引回送.jpg
●大阪駅で停車中の、回送車両を牽引する、DD51型ディーゼル機関車

貨物運用を担っていた「デゴイチ」こと、D51型と、客車牽引をしていたC61型に
匹敵する性能を持っていたDD51型は、全国各地の非電化路線で貨物や、客車列車を
牽引していましたが、1000馬力のエンジンを2基搭載している関係で重いうえに
メンテナンスも手間がかかり、製造コストもバカにならないという事から、
DD51型の増備車両という形で、

当時海外では大出力エンジン1基搭載による手法が主流で、
国鉄もその先進手法を取り入れようと検討されて、設計されたのが「DD54」型でした。

ただ、2000馬力級のエンジン、変速機などを設計・製造する技術は日本にはなく、
それに見合うミッションも当然ながら設計出来なかったので、
旧西ドイツのエンジンメーカー、変速機メーカーのライセンス契約で
エンジンと変速機は日本で製造されたそうです。

このDD54型は近畿地方や中国地方の一部でしか見る事の出来なかった
車両ですが、そもそも当初はこの地域のSL置き換えが目的だったのもあります。

このDD54型は、当時の山陰本線、福知山線の貨物、客車牽引の目的で製造されたもので、
1966年に試作機3両が投入され、テストが良好だったので、
1968年には量産体制が取られた、DD54型が置き換えられていきました。

しかそ、量産化が始まって間なしのDD54型が、急行を牽引中、
ドライブシャフトの車軸側が脱落し、それが枕木につっかえ棒のような感じで引っかかって
機関車が棒高跳び状態になり客車の一部も巻き込んで脱線する事故が発生。
翌年も同様の事故が2件発生し、巷では「棒高跳び事故」と揶揄されました。

これは日本で設計されていたドライブシャフトの強度計算ミスが原因で強度改善がされ、
更に脱落防止カバーも設置されて以降は事故も起きていなかったようで、
1971年までに37両が量産化されていきました。

しかし、今度はこの強固なシャフトが変速機に車軸の衝撃をもろに伝えてしまう結果になり、
変速機にダメージが及ぶようになります。

しかも、使用し始めて数年経つとエンジンにも故障が出始めるようになります。

走行中にエンジンが故障し、停まってしまう事態も発生した事もあります。

この西ドイツの変速機やエンジンは、当時の西ドイツの最高技術が取り入れられていて
シンプルな国鉄車両しか扱えなかった国鉄の手におえるものではなく、
しかも、ライセンス品で勝手に改良も出来ないので、
わざわざ企業経由で契約先のメーカーに
エンジンやミッションのメーカーにその都度問い合わせる事態が起きました。

もっとも、ミッションの方は地元旧:西ドイツでも故障が多発していて、
構造上の欠陥があったとも言われているようです。

結果的にランニングコストもかさみ、手におえないシロモノになったDD54型は、
結果的に1971年までに37両が製造されて打ち切り。

更に、DD51型も改良がくわえられ、安全面が確保されると、DD54の代わりに
福知山、山陰本線にDD51型が転属してくるようになり、

DD54は運用離脱が始まり、1978年の定期運用を最後に全車完全離脱、
その後78年末までに試作車を含む40両が全車廃車になりました。

試作製造後から全車廃車までわずか14年。
量産化された車両はわずか10年足らずで、
中には製造後5年足らずで廃車になった車両もあるという、
本末転倒ぶりでDD54の生涯は終わりました。

当時の国鉄総裁に対して政府からも非難続出、
しかも、ランニングコスト削減を減らす目的だったのが、
結果的にDD51型よりもメンテナンスでコストがかかる事態になりました。

で、このかわいそうなDD54型、1両が大阪市にある「交通博物館」に保存されています。

一部では、当時の国鉄の労組が、こんな欠陥車に乗務させた国鉄への抗議をこめて
事態を闇に葬ろうとした旧国鉄の解体を阻止し、その車両を欠陥車の証拠品として
福知山電車区に拘留していたうちの1両と言われていますが、

実は、当時の交通医学の権威でもある医学博士が、このDD54が牽引していた
寝台特急「出雲(いずも)」で旅をしたことに思い入れがあって、
国鉄に掛け合ってこの車両の保存を要請し、交通博物館に搬出されたとウィキ君では
締めています。

私も小さいころ図鑑などで、このDD54型を見たことがありましたが、
実車の現役時を見る事はありませんでした。

ウィキペディアより一部抜粋。

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Posted at 2011/07/08 15:53:41

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