2012年07月22日
緑健農法
・緑健農法というのは今は永田農法と呼ばれているやり方だ。永田農法も大体の所は知っているが、そのルーツとなる農法の本を見つけたので読んでみたら、結構意外な事があって驚いた。一番意外だったのは、この人は最初はミカンでこの農法を発見している事。永田農法はトマトが特に有名なイメージがあって、果樹では関係ないかと思っていたのだが、決してそんな事はなく、むしろ農業の出発点として天草地方でミカンをあちこちの畑で作っていたら岩が多い場所ほどおいしかったから、それまでの常識を疑いだしらしい。で、もちろんミカンに加えてブドウの話しも出てくる。いや、むしろブドウこそ果樹栽培の歴史は深く、先人の知恵が凝縮しているだろう。実際、ブドウの名産地もまた岩場が多い。また、この人の指摘で面白いのは、高山を理想の場所とした事だ。岩場であれば必然的に山手になる訳だが、山の方が作物がおいしくなるというのは誰も明言化して言ってないのではないだろうか?ま、そこらへんは風や日射という要素を見ているので、それも評価出来る。
・それでは山なら何でもいいのかと言うとそうでもないらしい。どうも山頂のような開けた場所が理想らしい。実際はこの地方だと山はいつも高い傾向があるので、そんな農地は滅多に無いのだが、まあ分からないでもない。ワインブドウの名産地を見ても、確かにその条件にあっている畑が多い。もう一つは方角で、南から南西と書いている。これまた卓見としか言いようがない。間違いなく、そういう畑が今も残っている良い畑だからだ。でも、日射条件で考えたら、南向きはもちろんベストだろうが、南東向きと南西向きだったら、日射量は同じになるのではないか?という素朴な疑問があった。でも現実に東に向いている良い畑はない(ここらでは)(そもそも東に向いてる斜面がないが)。で、その理由として、東に向いていると朝日による直接加温でもって、夜の低温状態から一気に加熱されるので葉が痛むのだと説明している。ふむ、これは検討しなければならない問題なんだろう。逆に西に向いていると温度が高い時間帯に直接加熱されてるので、温度上昇がネックになりそうなんだが、どうなんだろうか?
・他にびっくりしたのは、塩ビパイプについて私が考えた事を昭和38年頃にすでにやっていた点。これ、実際にやってる人は他にいないのに・・・ただ、化学肥料を少量やって痩せ地で栽培するという事を果樹に関しては行っていないし、永田農法の原則での栽培はブドウの場合は根域制限でやっているので、どうなんだろうな。
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Posted at
2012/07/22 20:25:04
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