2013年03月14日
・ZARDにそんな歌がったような。揺れているのは農地の拡充をどの地域で行うか。今私は二つの隣接地域を持って居ます。距離にして5km、車で15分って所なので、水田や畑ならそのぐらい掛け持ちしている人は沢山いるので、全然苦ではないと思っていたのですが、果樹は農繁期にかなり頻繁に圃場に出る必要があり、毎日の移動時間がもったいない。また農機具によってはそこまで移動能力がないので、移動が厄介って問題もあります。実際住んでいる地域の畑は手を入れやすいしね。でも、都市かが進んでいる場所は借りづらいし、ブランドが確立しているので、後追いで参入した私に回ってくる園はありませんでした。ぶっちゃけ、あんまりにも冷遇されるので、「じゃあ、この地域はお前らで後継すりゃいいじゃん」と思っていたのも事実。でも、高齢の人で将来が見えている人、私の作業を少しは関心を持ってみてくれている人(あと出荷商品ね)からは、本腰を入れてこっちに軸足を移したらと言われて、嬉しくもあり心が揺れている状況です。まあ、「将来的に出てくるはず」という程度なので、確実じゃないですか。
・そう言われるもう一つの背景には、遺産相続の法律が変わったという問題もあります。農地の場合、これまでは20年間耕作をすると相続税が控除される特例があり、実際今そういう条件でやっているながら農家も何人も居ます。しかし、今度、控除の条件は「終身耕作」か「貸与」に変わったそうです。つまり、自分で耕せなければ人に貸せろという事ですね。果樹はかなりの技術難易度や作業の多さ、投資の多さがあるので、務めながらというのは無理であり、必然的に貸借農地が増えるのではないか?と思われているのです(もちろん、相続税の改正がそういう目的で行われているのですが)。
・ぶっちゃけ、畑をやってみて、もう一つの農地はさびれた原因があり、それの根本的な解決は出来てません。大きくは水利不足と傾斜度合いですね。機械化するのに傾斜がきつすぎるので手作業が増えるし、水を持ち込む事が出来てない。ある程度は解決策を準備してはいますが(そして、住んでいる地域でも大きな干魃がくれば苦しいです)。でも、傾斜地が苦しいと言い出したら、最近回って来たワイン用ブドウ園は、ほとんどが急傾斜地にあります。農地の確保が楽で日照や排水がいいからですね。地元が平坦地でも上手くやれているのは、土壌や大きな意味での地形が傾斜地だからで、こっちはこっちでいいんですが。そして生食用と加工用はやっぱり単価が違うのよね・・・そして将来的に暮らす事を考えると、また難しい問題が。一応知った顔が多い地元は良くも悪くも都市化が進んでますが、隣接地はそうでもなく、農家と役人のドロドロが・・・これに関しては、地理が関係しているという話もあり、水利がなくて干魃に見舞われた地域では水の争いで血が流れると言われるほど気性が荒い人とか権力のはかりごとが好きな人達が多くてってな話しもあります(もちろん、構造改善されているので、今はそんな争いはないですし、イイ人も多いですけどね)。
・もっと単純な部分では畑も借りてくれないかという話しが出ている。こっちは本当に普通の畑だが、以前から借りている畑より立地も土質も良く、正直以前から借りている畑を維持し続けるのは辛いので、こっちに移ってしまいたくもある。そうしたらパイプハウスで農具小屋作ってトラクターとかしまえるしな)。
・確定申告終了・・・面倒だったなぁ。さて、見たくもない他人の財布の話しだろうが、私の申告額は85万円ぐらい、基礎控除の38万円で課税所得が43万円ぐらい、所得税が2万3000円ぐらい。あと住民税が後から課税されるので、そっちが5万円ぐらい。農業って必要経費が多く認められるので、実際には源泉徴収されているリーマンなどから恨まれるという話しだったが、実際にはこのザマだよ。補助金がふくれたって問題はあるけど、そもそもが必要経費を上手く盛り込めてない。そんでも、来年の事を考えるとすげー不安。納税するための補助金かよと言いたくなる。
というのは大規模農家だと機械なんかで減価償却がかかったとしても投資先があるが、ブドウの場合そういう物は少ない。他の農家さんが平気なのは、まず大きいのが専業者控除。私は一人なので労働に対する控除はないが、家族で専業がいると一人頭90万円近い控除が可能になる。おかしくね?なんで事業主本人は控除されないの?ま、じいちゃん婆ちゃんがいる農家はそれが控除対象になっているので、実際がどうであれ、その分でどかんと引ける。これが痛い。
次に土地利用型農業な訳だが、土地の取得に関して減免措置が無い。租税だけはまあ申告出来る訳だが、農家にとって土地というのは生産手段であり必要経費なのに、土地は消耗しねーからダメなんだそうな。って事は土地を買うために大金を準備すると、そこに課税され買った時に課税され持ってるだけで課税されるという訳か・・・狂ってるぜ。
ま、最大の問題は税金の使い道に私が何のメリットも感じてない事だろうか。これが例えば教会へのお布施だったとしたら、信仰のためにいくらか払う事に私は何の疑問も挟まないだろう。現実的な御利益があるかどうか別として、そういう信仰があるかどうかなのだろう。
もちろん節税のために無駄遣いするのは本末転倒だが、トータルで15%のピンハネは結構真面目に無駄遣いを検討するに値する金額だ。節税額の6.6倍の買い物をしないとバランスしないとは言え、6倍買うと税金分はゼロってすごくね?ま、今度はそこに消費税が入ってくる訳で、所得税と消費税が二重掛けになっているというのは、税制としてどうなんかとも思うけど。そしてデッドストックになると、今度は相続の時に・・・そりゃ海外に送金もしたくなるわ。
・という事で明日は中古の農具を見に行ってきます。正直あまり親切な業者ではないのは分かっているんだけど、ビジネスと割り切れる程度の商品かどうかで、ついでにワイナリーも巡ってくるという贅沢な計画です。でもバイクはナビないから、考えて見たら結構面倒かも。ソケットを付けてもいいんだろうけど、とりあえずはマップルかなー。
Posted at 2013/03/14 21:41:22 | |
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