2014年02月06日
・サイボーグ009のリメイクを見たんだが、これは話題にも上がらないのが分かるわ、という残念な出来だった。神山さん大好きなだけに、ちょっとこの企画自体がまずかったなぁと言った感じ。もちろん、消化不良を起こした神山さんにも責任はあるだろう。クオリティーがウルトラレベルなだけに(フル3DCGだから作画崩壊とかないし)、ますます脚本やった彼の失敗がクローズアップされてしまう。まず細かい部分から言うと、サイボーグ009の知名度、認知度の問題。私の予備知識と言えば「各国の代表のサイボーグが組織されている」「へんなスーツ着てる」「主人公がキザ」「赤ん坊は超能力」ってぐらい。で、そういうのが9人もいると何が起こるかと言うと、全員を出して活躍させてどういう能力なのか説明させるだけで終わってしまうのだ。当然、薄っぺらいストーリーダイジェストみたいなのが出来上がる。明らかにモブ扱いになった奴を抜かしても8人でそれをやっちまったし、セリフなんか全く追いつけない。だったら、もうストーリーはもっと簡単で良かったんじゃないかって話だよね、原作がこういうダークな話なんかも知れないけど。
・問題点その2,ちょっと核爆弾使いすぎ、テロ大杉、必然ないのにこういう描写を入れるのはさすがに気持ち悪かった。日本の六本木に巡航ミサイル打ち込みまくり、ドバイは住民ごと核で焼き尽くした、これはいっくらアニメとは言えやりすぎと言われても仕方ないだろう。なんか二発目の核を防いでバンザイみたいな感じだったけど、ドバイはガニメデの都市じゃないぞ。戦闘シーンやりたいだけみたいな所も多数。市民不在の人類滅亡。
・問題点その3、頭おかしいんじゃないかと思うぐらいの陰謀説そのまんまのプロット、アメリカが黒幕で、さらにその裏にいたのがユダヤ・イスラエル、そしてそいつらの神が元凶、三文小説家でもそんなん恥ずかしくて書かないわ。それに、主人公が勝手に納得しちゃってるだけで、神が何なのか説明してない。実の所、彼の声は宗教一般のメタファーと捉えられるので、宗教が自爆テロをそそのかしている程度の話になってしまって、感動もなにもない。ついでに、神の使いのような不思議な女の子に関しても説明なし。全体的に画面に入れている隠喩が直喩にすらなってないほど露骨で、押井作品のポエムをわざともじって揶揄してるのかと思う部分なんかも、押井の劣化コピーかパロディーかのようだ。(調べたら元は押井が監督やるはずだったが、蹴られたので脚本だった神山が監督もしたとか)
・問題点その4 これまた唐突なフランソワーズのサービスシーン、主人公との関係が良く分からないんだけど、それにしてもハリウッドのヒロインだってもう少し情緒があるで。飛び降りるシーンだけは良かったけど、あれだって少佐ので見慣れてるし、必然性ゼロだったし。一方、最初の彼女も何故かドバイでも出てくるんだけど、なんなんだアレ?発言からするとあれって脳内彼女って奴なんだろうか、そりゃ脳の検査したほうがいいと私も思うわ。一応途中で主人公が、この幻影を見せていたのはフランソワなのか、みたいな匂わせ方するんだけど、能力がそもそも分かってないので、そういう事が可能なのかすら分からない。そういう人は見ちゃダメなんかも知れないけどさ。
・神山さんの描く世界は、社会の理不尽とか人間存在に対する真剣な悩みが出ている。それが魅力であるのだが、そんな事考えるのは若者だけであり、ジュブナイル小説みたいな青臭さがある。だから主人公が001なのは仕方ないんだけど、2時間ドラマでそこを描くのは無理があったと思う。であれば、割り切ってエンタメ性を追求するとか、分かりやすい感動を演出で盛り上げるとか、違うアプローチがあった。だから、こんなミスマッチをしてしまった企画が最大の戦犯で、原作にも神山さんにも迷惑な結果になった。それに、最後は奇蹟まで使ってしまったし(とは言え、実際はあれ死んでるので、無理矢理結論めいたい物を語らせるため、原作ファンに勝手にキャラ殺さないように配慮したためかも)、もう視聴者置いてけぼりですよ。ここまでやるなら、いっそ電波作品にするなり、実在事件そのまんまにするなりはっちゃければ良かったのに、中途半端になぞってるので意味不明。あるいは、脚本自体には本当に意味がなくて、映像化するためにプロットを並べただけかも知れない。実際、そう考えて見るなら、「世界的な悪が復活したのでサイボーグ00シリーズ再結成」程度で分かる。
・肯定的なレビューを見ると、なるほど裏事情を知って原作や平成アニメ版も見て、監督のインタビュも見るなら、まあ意図が分かって評価も変わってくるみたい。でも、神山さんの一番のテーマが「人間は堕落する」「世界は救済されなくてはならない」って物だとして、いきなり「神は脳みその中にいる」「正義を行って見せる事が伝播していく」ってのは、短い尺の中だと全く伝わらないし、宗教に対して思いつきで色々言っているように思えた。
・コールマンのツーバーナーはメンテを何度かしたら青い炎が綺麗に出るようになった。火力は大した事ないのな、ガスと似たような物だ。コールマンは加圧方式でもって寒くてもマッチで火がつくのは偉いんだが、今時マッチはないわ。色々困る。バーナーは開けていけばもっと高火力も可能なんだが、炎の色が赤くなるので、これでいいのか不安になるのと、炎が高いのが気になる。425Fはコンパクトなタイプなので、バーナーも小さいのか、そこで供給量を増やすと皿を超えて盛大に燃えるし、上に炎が伸びていくのだ。ただ、クリーンに燃やすとほぼ無臭だし、電気を使わないのはありがたい。大雑把な印象だと3500kカロリーのカセットガスは、初期火力はほぼIHの1200Wらへんと同じ感じ(伝達効率が違うのと、ボンベはすぐ火力が下がる)、LPの大型バーナーの5000kカロリーあたりがIHの3000Wに負けるぐらい。コールマンのはIHだと500Wらへんかなー。
・あとは寒い。メチャクチャ寒い。家にこもって事務仕事。あ、ダメになってた替え刃ノコの修理とか、竹割りを試しに使ってみたりとか。4つ割りでやってみたが、古竹は非常に綺麗に軽く割れる。これはいいわ。竹は元から割りやすいけど、サクサクと作業が進むし、割った竹は絶妙な弾力だ。ダンポール(FRP柱)に近いけれど、曲がるのに方向性があって、曲がる方向には柔らかい。節は取らないでもそんな曲がりは大丈夫な気がする。もちろん太いのでやればもっと違う感じになるだろう。溶接のために200Vコンセントをつけてもらうべく電気屋を探しているのだが、個人住宅相手じゃなかったり事務所不在で婆様がひなたぼっこしてたりと、割とこの業界は小規模な所があちこちにやってる感じなんかなと感じた。分電盤直で200Vのコンセントを1個ぶらさげるだけって、値段的にはどのぐらいの物なんだろう?
Posted at 2014/02/06 20:13:09 | |
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