2015年12月23日
・あとはラッチ組み付けて交換するだけだと思われた断熱扉だが、交換作業は想像を絶する困難の連続だった(おおげさ)。サイズはもうピッタリで、これはしっかり計測してカットしたお陰だ(主にホームセンターのカットサービスの人が)!しかし、ラッチの表裏を逆に取り付けてしまっていた。というか正確に言うなら扉の上下を間違えて組み付けていた。ハンドルはど真ん中にある訳ではなく、うちの扉だと上が78cm、下から92cmの位置にある。認識的には大問題なのだが、この扉はガラスも何もはいってない物なので上下を入れ替えれば良く、それはラッチの位置から裏表を返すという事になる。この程度は朝飯前だ。
ところがひっくり返した扉のハンドルが降りない。あれ?と思ったら上には動く。なんとこのラッチは下げる動作でしか動かないタイプだったのだ。私は寡聞にしてそういうタイプのラッチ自体知らなかった。実際うちの他のあらゆる扉を試したが、ハンドルが玉のタイプもレバーのタイプも、もれなく上下に動いた(上に動かすとロックがかかる特殊なタイプもあったけど)。本当に不思議だ。
そして更に不思議だったのは、なぜか先日うちの片付けでラッチが出てきていて、それがサイズもバックセットも全部そっくりそのまま交換出来て、上下どちらでも動くタイプだった事だ。これを買った経緯は10年ぐらい前に祖母の家のリフォームで壊れたラッチを交換するためだったと記憶している。デッドストックでちょくちょく工具箱の片隅で見た気はするのだが、それでもこれほどすんなり出てくるとは思ってなかった。
この普通のラッチに組み直してさあ完成!と思ったらまたもやトラブル、ラッチが掛からない。ストライカーの位置が悪くてラッチが飛び出してくれないのだ。直接的には微妙にラッチのセンターが古いドアより外になってしまっている事が原因だが、その根っこは深くて、古いドアもラッチのかみ合わせが悪くて、よく勝手に開いたりしていた。もちろんストライカーは目一杯調整したにも関わらずだ。なぜ純正品で組んであってそんな不良品が出来るのか分からないが、もしかしたら枠とドアの組み合わせが間違っていたのかも知れない。というのは、キャッチを外すと枠にもラッチが入るように穴がある(要はキャッチは耐摩耗とスムースにラッチが入るためだけにある。木製ドアだと特に)。その素の穴でさえラッチが噛むには奥すぎるのだ。面倒だったが、他に方法がないので枠をドリルやタガネで削ってラッチが噛むようにしてやっと完成した。いやほんと、扉交換がこんな大変だとは思わなかったよ。そして交換してから、なぜ扉のマッチングが悪かったのかも理解した。この扉は本来は裏口だったが、裏口に物置を増設してあった。で、物置は屋根を母屋より低くしなければいけないので、扉と物置の天井が干渉してしまう。なので枠までは大きい扉なのだけれど、入っているのは小さい扉にして隙間にアルミ板をはめてあった。なので、おそらくこれ流用行ってストライカーの位置が狂ってしまったのではないか?という所まで推理。
・さて、その断熱扉の効用はすさまじかった。それ自体が暖房してくれている訳はないのだが、ともかく部屋の冷えが格段に収まった。ずっと床が冷えていると思っていたのが、単にドアの冷気のダウンドラフトによる物だと気付かされたぐらいだ。何しろ断熱性能が低くて問題になっているガラスの240倍も熱を伝える物質で、しかも厚さは多分1/3程度だからね。単純に全部そこだけに熱が移動してくれる訳ではないにせよ、対ガラス比で700倍となると、全面ガラスの部屋より熱を逃がせるかも知れない。改めて自分が皮膚の冷温感覚で部屋を認識していたんだなぁと思ったし、直感的に「こいつがヤバイ」と思っていたのも間違いではなかったかなと。具体的な数字だと薪ストーブつけてて気温が下がりづらくなった。もっとも今日は暖かいので、その影響もあるだろうけど。
あとは台所の断熱の穴は外に面した出窓と煙突を出している窓、そして今回断熱したアルミドアの上の方のアルミ板になった。こっちは交換は無理なので裏からスタイロの余りを接着するしかない。という事で断熱材の端材で取り付け出来た、アルミなのに触っても冷えなくなった。また煙突窓の隙間もスタイロで二重窓との間を気密、隙間も目張りした。もう一つの窓はポリカプラダンでまたはめ殺しの窓を作って入れたが、枠パーツを外枠パーツではなく中間継ぎ手買ってきてしまってあったので少し苦労(スロットインの幅が少ないので精度が必要、外れやすい)。そこらへんをやった結果、部屋は太い薪をチョロチョロ燃やしているだけで大分暖かくなったし、何より温度差が大分無くなった。温度上げるだけならば薪を多く燃やせば上がるのだが、頭の上だけ熱いような感じになるし、周辺では冷たく感じられた。しかし、今は非接触温度計で測ってもストーブ回り20度、部屋の残りは大体14度で安定している。もちろん温度も下がりづらくなった。あとは床が気がかりだが、難易度が高い床より目に見える開口部の方が優先度高かったなと。あ、唯一気になったのはシンク周りだけ妙に床温度が低い。以前から疑問だったが、うちはシンクの下に床がなくて、備え付けみたいな感じがする。
・ソーラーウォールについての覚え書き 何故パンチングメタルなのかについて。いつもアレ、ぼったくりすぎるなーと思っていたのはおいといて、あれの特徴はパンチングメタルのアルミを熱変換器に使っている事だと思う。他の金属や、単純に鉄板の上を熱移動させるのではダメなのか?メリットは何なのか?一番簡単なメリットは通気が確実に熱交換を受けて移動してくるから変換効率が高いという事だ。エンジンで言えばラジエターに相当する部分が、単なるパイプより表面積を増やしたフィン付きの方が冷えるのと同じで、全部細い部分を抜けるので熱境界層を作りづらい。
送風の流速を上げれば冷却というか熱交換量自体は増やせるが、同時に元の送風に使う空気も増えてしまうので吹き出し温度自体は下がってしまう恐れがある。受光体の温度が充分に上がればどのみち送風温度は上がるかも知れないが、そうすると黒体放射でロスする分が出てくる。なるたけ受光体の温度を低くして熱を送るというプロセスがいいと考えたのだろう。まあ、現実にはパッシブソーラー系のコレクターでパンチングメタルを使っているのはアレぐらいな物だけどね。
考えるに、もう少し大型のシステムの場合は送風量がやっぱり大きく、コレクターの面積は大きい(空気通路は多分ソーラーウォール並の狭さで長さが長い)。あるいは、元から熱容量側に設置されているので背面からの放熱とかあまりシビアではない。そして傾斜されて設置されるので、少し空気の流れが異なるし、超軽量に仕上げなければならないという事もない。
ソーラーウォールの場合、名前から分かる用に垂直の壁用という感じが強調されている。冬場とは言え壁に置くという事は日光が水平に来る極地寄りに便利なのだろう(北海道とかカナダとか、確か南極越冬隊も使ってたはず)。壁に置く手前、軽量にする必要もあるし、色々難しいのかも知れない。
・高校の先輩でチェリストのKさんのインストアライブに行ってきた。この方はクラシック畑で、バイオリニスト(こっちもプロ)とバンドを組んでいる。技術は高いけれど、割と気さくなコミックバンドというか流しの旅芸人みたいな感じもある。今回も地元で何店かチェーン展開しているベーカリーのゲリラライブのような感じで演奏していったが、うちの近所の店はお世辞にも演奏しやすいスペースはなくて見るのも少し厄介だった、でもリクエストにその場で対応するのはほんと尊敬しちゃうわ。二回目の演奏時間に二つほどリクに答えていただき、近所のスーパーの花屋で急遽買った花を渡せて良かった。小さな花も丁寧にラッピングしてくれた花屋さんに感謝だ。
Posted at 2015/12/23 19:43:18 | |
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