然別湖観光を終えて、二日目の宿泊地へ向かうのに
狩勝峠を越えた辺りで、バスのドライバーが
有難い提案をしてくれました・・・高倉健さん主演の映画
鉄道員ぽっぽやの主要ロケ地で、映画では
幌舞駅として設定されていた
JR幾寅駅に立ち寄ってくれる、と言うのです
!
何れの画像もクリックで
拡大します。
そばを通るのは判っていたので、観たいなぁと思っていたのですが、その思いが通じたのかも知れません。
駅舎の正面入り口には
幌舞駅という
大きな看板がかかっていますが、これは映画の中の駅名で、実際の駅名は駅舎の右端上部に
JR幾寅駅と
小さく明記?されています。なので、
どっちが実際の駅名だったっけ??と混乱してしまいそうです。
早速、駅舎に入ってみました。まずは
出札口です。
ここに劇中の幌舞駅に
JR幾寅駅が選ばれた一番の理由が記載されています。こちら
👇です。
待合室にも映画関連の資料が綺麗に整理、展示されています。
映画の中にいるような大道具? 実際に高倉健さんが着用した衣装と装身具も展示されています。
戻って来て撮った
駅務室。
JR北海道前社長・島田修氏名で贈られた幾寅婦人会宛の感謝状もありました。
名場面を入れたポスターも壁一面に~
ホームに出てみます。
東鹿越が滝川方面
落合が帯広方面です。
帯広方面 滝川方面
画像が粗くて判りにくいですが、どちらも
100mほど先は雑草が生い茂っています・・・と言うのも、根室本線は、2016年の台風10号で被災、一部復旧したものの、未だに
東鹿越~新得間は代行バスで運行している状況で。。。今、待っていても
列車は来ないのです。
幾寅駅の前後100mほどの線路は、幾寅の街(南富良野町幾寅)の有志で草刈りが行われているのかも知れません。
ここで、
シリアスな話題を。。。。
今年の春、
JR北海道は、沿線4市町村に対し、
富良野駅~新得駅間(幾寅駅はこの区間に含まれています)を
2024年3月31日で廃止して
翌4月1日からバス転換する案を提案、沿線4市町村はこの案を容認し、同意書を締結しています。これを受けて、JR北海道は既に
国土交通大臣宛にこの区間の鉄道事業廃止届出書を提出済みであり、廃止を前提とした意見聴取等
廃止に向けたプロセスが着々と進んでいる模様です。
利用客の多い札幌~帯広、釧路間については、既に石勝線経由で数多くの特急列車及び高速貨物列車が運転されていることを思えば、
大局的には妥当な選択かもしれませんが
残念です。
まぁ、あとは
つぶやきにしかなりませんが、
旧狩勝線を復活させて
富良野~新得間に
観光列車を走らせるという粋な案は思いもつかなかったのでしょうかね。いくつかのアーチ橋や隧道もあるし、景色もなかなかのものです。骨格は残っているので整備、補強して再利用すれば、同じく災害で運休中の肥薩線以上の人気にはなりそうだと思われ・・・
実に残念です。
さて、列車が来ないホームから見た駅舎です。
小さな終着駅「幌舞」に幾寅駅が選ばれた
一番の理由がここで確認出来ます。 それは・・・
駅舎とホームの行程にあります。段差があり、階段でつながれていることによって、駅舎からホームに行くまでの「ため」「情感」が表現されているのです。(以下略)
と出札口横の看板に書かれていました。その
「ため」と「情感」ですが、静止画ではなかなか表現出来ません。
駅舎を出て駅前の何もない広場を見渡すと、ロケで使った建物、列車が周囲に残っていました。
ひらた理容店
だるま食堂
最後にもう一度駅舎。。。撮影に使ったというキハと一緒に。
何か
変なキハだなぁ、と調べてみました。
映画の中ではキハ12として登場したのですが、実際はキハ12に見せるために、
キハ40を改造(フロントウィンドウ、前照灯等)したのだそうです。つまり・・・
なんちゃってキハ12なのでした。
ゆっくり観たいところでしたが、元々旅程に含まれていない休憩を兼ねたサービスの観光でしたので、有難く味わったJR幾寅駅でした。その幾寅駅・・・現在のところ、一応は現役のJR駅ですが、
来春には駅舎、ホーム、線路の
全てが退役することになります。ただ、他の駅のように撤去され忘れさられることはなく、
きちんと維持され、
ずっと愛されると思われます。それだけが救いです。
つづく
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Posted at
2023/06/03 11:47:21