以下、
物流ウィークリーの記事です。
乗用車感覚でトラック運転 危険な若手ドライバー
ある運送会社の運転者が2トンの冷凍車を高速道路上で運転中、渋滞を前に減速するためエンジンブレーキをかけたところトラックが横転。運転者は無事だったがトラックは走行不能になったという。近年、トラックの構造を理解しないままハンドルを握る若者が増えていると言われるが、運送会社社長も「最近の若者はトラックを乗用車感覚で乗っている。非常に危険。ド素人のトラックドライバーが増えつつある」と懸念している。
ガソリン車とディーゼル車のエンジンの回転域は構造上異なり、ガソリン車では4000─5000回転までエンジンを回転させることができるが、ディーゼル車は2000回転程度でレッドゾーンとなり、ガソリン車と比べて回転域は極めて低い。
そのためトラックは失速時の抵抗を少なくするため、排気ブレーキをかけ、十分減速させてからエンジンブレーキをかけていく必要がある。運転者は、いきなりエンジンブレーキをかけてしまったためトラックがロック状態となり、横転してしまった。トラックの修理には多額の費用がかかったようだ。
同社社長は「教習所ではガソリン車で普通免許を取得させており、運転者も乗用車の感覚でトラックを運転していたのだろうが、トラックでのエンジンブレーキはタブー。最近の若い者は簡単にトラックを運転できるものと考えている」と、怒りが収まらない。
「職人ドライバーではなく、サラリーマンドライバーの感覚だ」と話す別の運送会社社長。「チェーンをタイヤに巻くことができない運転者がどれだけ多いか。タイヤをスペアタイヤに代えられない者もいる」。今年、運賃3万円の仕事中にタイヤがパンクし、7万円のレスキュー代がかかったという。「ダブルタイヤの外側のパンクで、一番楽なところなのにレスキューを頼むとはもってのほか」と、運転者のサラリーマン化を嘆いている。
また、「車にこだわりを持ったドライバーも減った」という声も聞かれる。乗用車、トラックを扱う販売会社社長は、昔は車に対して運転者は強いこだわりを持っていたが、今はないと話す。
「乗用車でも『この色で、この形で、この仕様で』と細部にわたって注文を付け、妥協を許さない運転者が多かったが、今はそれがない。価格が中心になっており、トラックも同じ。『ここの運送会社は、給料は安いが、このトラックに乗れるから働いている』といったトラックへのこだわりが昔はあったが...」という。「運賃が下落し給料も安くなって、トラックドライバーに魅力を感じず、誇りを持てなくなってきているのかもしれない」とも話す。
引用ココまで
前半部分はもっともだと思います。
教習所で教わるのは、あくまで乗用車を最低限運転する技術やルールであって、重量の荷物を積んでいたらどうなるか、悪天候の路面は・・・など、それらは体験することで学ばないといけません。
体験して学ぶということは、逆に言えば技術を習得しようと思わなければいけないわけで、たかが運転と思って運転してるだろう、と明らかに感じるようなヤツもいるのです。
それはトラックに限った話ではなく、乗用車でも同じ。
車が白物家電化し、運転に関する動きはオートマチック(ギアセレクトだけでなく、ライトもワイパーも)、道を覚えなくてもどんな形であれナビゲーションシステムが教えてくれます。
某車のことを悪く言うわけではないですが、車の運転はスマートフォンのタッチパネルの様にはいきません。
路面状況、乗用車でも乗車人数によって重心も荷重バランスも変わる、KY危険予知運転、、、全神経を向けていても事故が起こるのですから。
中型免許や大型免許の括りと同時に、建設機械やフォークリフトのような、積載した状態での運転技能講習が必要になってくるのかもしれません。
で、後半部分。
運送業、特に個人事業の経営者ってこんな感覚の人が多いですよね。
時代錯誤も甚だしいし、残念ながら、今後あなた方世代の感覚にあった運転者は消えてなくなります、と言いたいですね。
運送業に魅力を感じて、新たに飛び込む人間が何割いると思っているのか。
荷主の奴隷のように扱われ、規制規制で雁字搦め、、、そのくせ適正運賃も貰えない、単価に直したら時給幾らだよ?っていう給料・・・
そんなことを、業界紙がこういう風に書くんだからね。
Posted at 2012/09/07 16:26:05 | |
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